夜の密会(前)
展開が迷子で遅くなりました。
こうしようというのはあるんですが見切り発車すぎて文字に起こすとかなり迷います(爆)
夕食が終わり一息ついた後、シスターと私の部屋で話しをする事にした。
「お邪魔しますね。」
何時もと同じラフな服装のシスター。
仕事着は修道服だが、勿論それ以外の時もある。
今は薄手で白い無地のロングスカートのシュミーズドレスに厚手のストールを羽織っており、いつもは隠れたくすみも無い真っ白な髪が緩く三編みをされ後ろに流れていた。
はぁ〜女神…。
ストールを持つ腕が双弓の丘を強調してる。
前世でもあんなナイスバディーな女神見たことないわ。
「こんばんわ、シスター。
そこのソファーにどうぞ座ってください。」
見惚れそうになるが顔にださずソファーに進める。
こういう営業スマイルで心の中でヒャッハーするの癖になってるんだよね。でへへ
全然慣れてない自室でお互い対面に座りシスターを見る。こういう時お茶とかお菓子が定番なんだろうけど人の家で頼むのはちょっとな…。
ノミのような心臓の私にそんな勇気は無い!
「メルディちゃん、そんな畏まらなくても良いのですよ。メルディちゃんの知りたいこと、今までの事を全部話すつもりできたのですから。」
「はい、すみませんシスター。
でも、お兄ちゃんにも内緒の話なんですよね?」
少しの申し訳なさそうで俯きそうになるが気分を変えて本題を促した。
「あらあら、解っちゃいました?
あの子が居ると話しにくいかなっと思いまして外してもらったのです。」
片手を頬に当ててお茶目に微笑む。
話しにくい内緒の話?
…色々あり過ぎて解らないな…。
解らなくて思わず首を傾げるとシスターは優しくくすりと笑った。
「まぁまぁ、…話は変わりますがメルディちゃん、考えは纏まりましたか?」
「いえ、全く全然です。
そもそも一日で消化出来ないですよ。
夕食の時の…マルコさんの言葉もありますし…。」
皆の前でとんだ爆弾落としてくれたよ。全く。
「なんか、驚いてたのは私だけなような気がしたんですが…もしかしてマルコさん。皆に公言してました?」
よく覚えてないけど、皆に平常心というか静かだった様な気がする。
従者の件もそれが原因じゃないよな。
「いいえ、ジーブ様は皆にそこまでの話はしてませんでしたよ。
従者になったのは、メルディちゃんが起きるまで家事をさせるわけにはいかないからとメルディちゃんの看病させてたのが発端ですね。
それから少しずつこの屋敷の執事やメイドと仲良くなったようで服から始まって色々習うようになりました。
そうそう、ジーブ様から聞いたのですが、この屋敷に仕えてる方の半分程メルディちゃんを知っているみたいですよ。
メルディちゃんのお父様はとても慕われていたのですね。」
あちゃ~〜〜マジか〜〜…
また初めての情報きた。
それってつまり忠誠心高いウィリントの人が屋敷の半分居るってことじゃないか!
「どうもその方々から『好きなら仕えちゃいなさい。ずっと一緒にいれますよ。』となったようです。
リンダちゃんはリュートは元よりメルディちゃんも大好きになったようですね。
私達が聞いていた事はメルディちゃんのお父様は商会の会長でその娘だと伺ってるくらいです。
私達にとっては雲の上の人なのでメルディちゃんに仕えたいと思うのが自然ですね。」
まぁ…一般人からしたら社長の娘とか聞くと雲の上の人って感じだよね。その感覚は解る。でも、それ言葉マジックなだけなんだけど。
でもこの世界、商会なだけで貴族じゃないはずなんだけど…。
平民の中で金持ち程度なんじゃ?
「そんな仕えるだなんて…。
私はそんな大層なものでは…。」
「いいえ、メルディちゃん。
その気持ちを忘れては駄目ですけど、人の上に立つことにも慣れないといけないですよ。」
「え?」
どう言う事?
「ふふ、ジーブ様も仰ってたでしょ?
いつかメルディちゃんはこの家を継がなくてはいけないと、短い間でしたけどメルディちゃんと暮らせて楽しかったです。
まだ剣と恩恵について教えていないのが心残りですけどね。」
これでお別れと…優しく慈愛に溢れている瞳は潤んでいるように輝いていた。
「そんな…、そんなシスター!」
今ここでファインが居たら『騙されるな!』と警告しただろうが、今ここには二人きり。
止めるものは誰もいなかった。
「私はシスターの元で色々まだ学びたいです!
お兄ちゃんは巻き込まれるからと言ってましたが、それを退けられる程に私は強くなりたい!」
「メルディちゃん、なぜ強くなりたいのですか?」
初めて恩恵を調べてもらった時に被る質問。
「強くなれば出来ることが増えるからです!」
「…えぇ、ふふ…ではメルディちゃんはこれから私の弟子って事ですね。
私は厳しいですよ?」
「はい!宜しくお願いします!」
思わず両手でガッツポーズを握ってしまう。
シスターは口元に笑みを浮かべながら口を開いた。
「宜しくお願いしますね。
これからは『メルディ』と呼び捨てしても良いですか?」
「はい!勿論です!」
そう言えばファインリュートダリルの三人は呼び捨てだった事を思い出す。
あれは師匠と弟子の間柄だったからか?てっきり男性陣は呼び捨てなのかと思ってた!
何であれ自分もその中に入れたのが仲良くなったようで何となく嬉しくなる。
「もう一つ、良いですか?」
「はい!」
「メルディは、過去の記憶もってますよね?」
「はい!…え?」
そのまま肯定しちゃったけどすぐに素面に戻った。
今、何と?
「うふふ、やっぱり。ずっとそうだと思ってました。」
「あ、あの…シスター?」
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
ドッドコドットコとインディアンが太鼓を叩きながら脳内で奇声を上げながら踊ってる映像がフラッシュバックする。
そんな情緒不安定な目が泳ぐ私に知ってか知らずかシスターは話を続けた。
「メルディはファインと兄妹ではない事を知っていましたよね?そのまま何もなければ良かったのですが…どうしてか聞いておきたかったのです。
メルディも孤児院に来たと同じく、ファインも私の可愛い子。自分から巻き込まれに行ってる救いのない子だとしても、心配でして…。」
くすくすと上品に笑う顔に驚きは無い。
そこには確信に満ちた笑みが花咲いていた。
親の会社が個人営業で中学くらいに『良かったな、お前社長令嬢だぞ』と言われて凄い衝撃を受けました。
因みに家は金持ちでもなんでもないです。




