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リックス・スターリのとある日常

評価ありがとうございます!

まとめるの苦手でつい長くなる。

ちわー!覚えているか解らないけど門兵でファインの親友兼ライバルのリックスです!


ファインの出会いは割愛して今日は俺のある日常の話をするぜ!



リーゼンブル王国は第一から第五まで騎士団が存在する。その末端の第五騎士団は主に地元民の民兵が所属する隊だつまり雑用部隊。

俺達は街の治安維持に心血を注いでいる。


まぁ俺はまだ新人だがら雑用や窓口の対応が多いんだけどな!人の名前と顔を覚えるのが早いから門にいるだけだ。

門の詰所には第二から第五の騎士団の編隊が組まれている。問題が起こったら上の騎士団が対応してくれるから俺達は安心して仕事が出来るってわけ、上位様々だ!


そして門兵の仕事は何も外部の不審者を調べるだけじゃない。

街の中で犯罪をおこした人間の国からの手配書や、行方不明等の人探し、他の門や離れた砦まで巡察の警邏、街の治安維持の為巡回も行っていて結構忙しい。


そしてある時、お貴族様から個人的な要望の手紙が来たらしい。

送り主はランハルト・フォン・エルビンス

内容は極秘扱いで『青銀の髪に紫の目の6歳の少女が門を通ったら知らせて欲しい』という手紙だ。

すぐに時期的にもファインが連れてきた子だとピンと来た。


それだけあの外見の色は珍しい。

あららー貴族様にロックオンされてしまったのか?


…しかしこのお貴族様は『極秘扱い』なのは街の人のみで騎士団は把握するの知ってるのかな?知ってるよな?知らないと教えること出来ないし。たまにいるんだよなー。こういう私的な事に使うめっちゃ迷惑なやつ。


門兵まで通達して来た騎士は第二所属のユリウス・ベル・シュティン・バンシュツェッド。オレンジかかった明るい金髪に金茶の目をしている体格のいい長身マッチョだ。第二は実力重視で腕前だけでなく試験全てを突破した上位騎士だ。

第二騎士は全員隊長格だと思っていい。


騎士団は役割は別れており、第一は近衛兵だから王城中心。別名『黒鷲(こくじゅ)の騎士』と呼ばれている。第三は魔導兵、第四は救護兵だ。


第二は貴族でも平民でも有能であればなれる花形のエリート部隊だ。ただそれに突破するのは困難とも言われている。第二は第三から第五までの兵を編成するリーダーだ。

つまり第二は第一を除けば一番上に属する皆の上司って言う事になる。


「ユリウス様、俺その子知り合いなので任せてもらっていいですか?」

「なんだ?リックス、そんな知り合いいたか?」

「俺は一回会っただけなんですけどね、一週間前くらいにファインが連れてきたんですよ。」

「へぇーあいつが?って、え!ファイン帰ってきてたのか!?言えよ!」

「あー忘れてました。」

「ていうかお前の態度もアレだけどアイツも俺に挨拶無しかよ!友情がいもない奴め!」


ユリウスは拳を握って形の良い片眉を上げる。

怒って見えるが本気では怒ってない。

リックスは笑いながら「元々そういう薄情な奴ですし」とこたえた。


「どーせ今あそこに帰ってきてんだろ?今度の休み突撃かますか。」

「いーですね、俺もお供していいです?」

「お前の休みいつだっけ?」

「ユリウス様が付いて来いって命令したら休みになります。」

「職権乱用させようとすんな!第二は第二でも俺はなったばかりだから下っ端だぞ!先輩にどやされんだろ!?」

「冗談ですってー、じゃあ巡回中にお供しますんで声かけてください。」

「意地でもお前の休み言わないつもりか?

…解った、シフト調べとくわ。」

「…それって職権乱用って言わないんスか?」


ユリウスは小さく息をつくと話題を変える。

「ところでその手紙の件だけど、お前に預けてどうするんだ?俺には報告の義務があるから手紙を無かった事には出来ないぞ?」

「話題変えましたね、いいですけど。

義務は果たしますよ、義務は。貴族の要望蹴ると面倒臭いですもんね、特に第二はお疲れ!」


苦情は上の人間が仕分けしてる。市民の苦情も八つ当たりのような言い掛かりなモノもあるが一番面倒なのは権力をもった人間なのだ。


騎士団は国に属している。国に属してんだから貴族に服従だと思ってる人がいる。

常識人もいるが、理解されてるようでしていない人間も多いのだ。

特に面倒な貴族は言ったら叶うのが普通だと思う。思う通りに行かないだけで小さいことでも苦情に発展する。


第二には優秀だが平民生まれもいてそれだけで舐められる上逆上するからクレーム案件は貴族には貴族、平民には平民の第二騎士団が対応している。生まれが違う人間が対応すると余計な僻みに発展することがあるのだ。

ユリウスは貴族のうえ第二では下っ端だ。

だから嫌な仕事(クレーム処理)はユリウスがやることが多い。お疲れはそういう事。


勿論現場に突撃する馬鹿も存在する。

だから面倒なのはよぉぉ〜く知ってる。その時対応するのは表の第五(俺ら)だ!


閑話休題


「からかってないでちゃんと説明しろ!」

俺は笑いを引っ込めて真剣な顔を作る。


「じゃあ言いますけど、女の子の名前はメルディちゃんって名前なんですけど…めっちゃくちゃ可愛いんですよ、将来有望!」

「へぇ、んで?」

「それが貴族にロックオンされてるんですよ?

なんの、繋がりもないはずの!貴族が女の子の動向を探ってるんです!わかりますか?」


真剣な表情で所々強調して言う俺にユリウス様は引きながらたじろぐ。

「だからなんだ?」


「ユリウス様、貴族が孤児院の子供を引き取るの知ってますか?」


「あ、あぁ。子供がいない家庭が有能な孤児を引き取る話な?知ってるがいい話じゃないか?」


俺は脳内が綺麗なユリウス様にケッと悪態をつく。

「俺から言わせればまともな家族なのは一部ですよ一部、居ないとは言わないですけど十分の一の良心だけだと思いますね。

結局金で買いますし、俺から言わせれば人買いと大差ないし拉致ですよ拉致!」


「そ、そこまで言うか?」

「さっきのは例ですれど、今回の手紙は確実ですね。俺、犯罪の片棒担ぎたくないですよ。

あと何より一番怖いのはシスターです。」


「あぁ、お前とファインの剣の師か。どういう伝手か騎士団の訓練に放り込んできた伝説の」

「そうです、その伝説の人です。この手紙の内容知ってて命令通りに動いたら…俺、殺されますね。」

「そ、そこまで?シスター・ローザのお顔知ってるけど優しそうに見えたが…」

「優しいのは顔だけです!顔だけ!!いや、言い過ぎか…あの笑顔も恐怖の対象だった!」


俺は中のトラウマに思い詰められ顔が歪む。普段の笑顔は確かに優しいし特訓絡まなければ良い人なんだけど…武術が絡むとあの笑顔が悪魔に変わる。


ユリウスはそんなリックスを見てつまりそれ何も優しくないじゃんと心の中で突っ込んだ。


「いや、でも普段お前その師匠褒めるじゃん」

「尊敬はしてるし敬愛もしてる。でもそうじゃない、それと優しいかは別だから。」

「そ、そうか良くわからないな。」



そして後日、ファインが子供三人を連れ狩りに行った日。

報告を受けたリックスはエルビンスの屋敷に赴いた。玄関の戸をノックし人が出ると大声で敬礼をしながら挨拶をした。


「第五騎士団所属、リックス・スターリです!エルビンス男爵様当主、ランハルト・フォン・エルビンス様にご報告を申し上げに来ました!」


出たのは年老いた執事のようだ。

「はぁ、ご足労頂いたところ誠に申し訳ございませんが只今当主様は不在となってまして…わたくしめで良ければご用件をお聞きします。」


白い髭は整えられており不潔さは無く背筋もすっと伸びている。だが気は弱そうだ。

リックスも背筋を伸ばしたまま答えた。

「こちらこそ事前に連絡もなく来訪した無礼を申し訳ございません。男爵様の依頼により内容は『極秘』となっております。またご滞在でいらっしゃる時間に改めて来訪させて頂きますので私はこれにて失礼致します!」


呼び止められる前にさっさと退場する。

心の中はラッキ〜〜と浮かれていた。

今は呼び出されたけど、本来今日は門兵じゃなく別の雑用に入っていた。さっさとその仕事に戻る。


その後は特に呼び出される事もなく、ファイン達も戻ってきたという報告もなく仕事を終えた。

片付けをしているとそこら中でカーンカーンと鐘がなる緊急事態の合図だ。


バタバタと走り、こういう時は本来の持ち場の上司の元に行き指示を仰ぐ。


「貧民街で火事が起こった!行くぞ!」

指示は簡潔。俺達第五騎士団は街の安全確保の為住民の避難と火事の拡大化を防ぐ役割がある。


「リックス!」

行こうとしたらユリウス様に呼び止められた。

「なんだ?どうした?」


「大人しく聞けよ?火事が起こったのは貧民街の教会の孤児院らしい…つまりあの教会だ。」


マジか〜〜


「一緒にくるか?お前んちも近いんだろ?」

「…いやいい。俺は俺の仕事が終わった後に行く。」


確かに心配だけど、仕事を投げ出して行っては確実に怒られそうだ…。断るとユリウスは気遣わしく見てくる。良いヤツだな。


「わかった、先行ってるから早く来いよ!」


そうして誘導がおわり孤児院に急ぐと教会はボロボロだったのが更に酷くなっていた。

白い教会が所々黒くなり中は水浸し、孤児院の壁は大破して庭らしき所が丸見えになっていたが、そこの光景が酷い。


本当に何があった?

もう先に着いていた第二騎士団、ユリウス様もいてシスターと話している。そして男泣きしてダリルを抱き締めているハゲオヤジ、頭以外全身氷に覆われている男達。第二騎士団の人達困ってるじゃん。


庭らしき所が所々氷が張り、血の跡もそこら中に着いている。そうとうな戦闘があったようでファインも殴られた跡もありボロボロだ。


ただ…腕落ちてんだけど…。なんで誰も突っ込まないの?いや俺も拾うの嫌だけど。


「おい皆無事か?何があった?」

勇気を出してファインに話しかける。


「リックス、なんでいるんだ?」

ファインは眉間にシワを寄せてクッと喉を鳴らして口元だけ笑った。


えぇぇぇ出たーーー!!ファインさんの黒笑顔!!!えぇ?なんでガチギレしてんの?怖いんだけど!

「な、なんでって心配してきたンだけど?そういえばメルディひゃん――」

最後声が裏返った。


だって!ますますファイン笑みが増してくんだもん!!俺漏らしちゃうよ?いいの?漏らしちゃうよ!!


ここまでキレてんの初めて―っえ?

ガシっと両肩掴まれた!助けてぇぇぇえ!

逃げようとするとギリギリと指の握力が増してくんだけど!肩壊れちゃう!砕けちゃうよ!


「ユリウス!ユリウス助けてぇぇぇ!!」

「おい…、なんで逃げんだよ」

「お前が異常だからだよ!!だから!どうしたんだよぉ!」

「俺はもうシスターについてけない…メルディ連れて国を出てってやる!絶縁だ!」

「だからお前どうしちゃったんだよ?!意味わかんねぇよ!」


肩を掴まれ揺さぶられ半泣きの俺は助けに来てくれたユリウスとシスターに助けてもらい事情を聞いた。


ファインとリックスとユリウスは知り合いで友人です。(ファインは友人だと思ってないかもだけど)年齢はファインとリックスは16、ユリウスは17歳


リックスは第五所属でユリウスが第二だから一応仕事場では敬語に様呼び。だけど態度が軽いからあんまり意味ない。

ユリウスは貴族出身だけど態度が砕けてるから友人が身分関係なく多い。

ただ身長が190超えて体格がいい(まだ成長途中)せいで子供に泣かれるのが悩み


次から本編に戻りたいと思います。

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