ぶち切れました。
やっとちゃんとしたメルディのターン。
ブクマありがとうございます!
裏庭に辿り着くとシスター、ファイン、ダリルを中心に襲われて戦っていた。
初めて見る魔法が飛び交い土埃が舞っている。
気のせいかシスターは一人で戦ってるように見えるがシスターの周りは慌てふためいてまともに戦ってないようにも見える。
あれはどっちかと言うと逃げ惑ってるのか…。
シスターから逃げる為かこっちに何人か駆け出して来ていた。
物凄い形相と速さで必死さが伝わってきて背中が震える。
怖っ!え!人質にされるとか?!
相手のスピードが早すぎて逃げるのは無理だと思うけど魔法で何とかできるか?
怖さと不安が押し寄せてたらリュートが私の前に出て庇おうとしてきた、たけど私は逆に押し退ける。
「なっ!ちょっと!!」
リュートは私の行動に驚いて抗議の声をあげる。
いやいやいや、あんな顔のヤバイ奴の盾になんて出来るかい!!
「いや、ヤバイってリュート!あの顔!」
「ヤバイのは判ってるよ!前に出るな!危ないから!」
「駄目だよ!危ないのはそっちだよ!リュートが危ない目にあうのは駄目!」
こっちはメンタル28歳だぞ!ショタとロリは愛し守るべき対象なんだ!
今まで後ろにいたのは相手もショタか理性があったからだ。あんな人殺しそうな男の前になんか出せるわけないでしょうが!!
リュートとお互い前に出ようとして揉みくちゃになっている。離れた所から駆け出したファインが「馬鹿!何してる、逃げろ!」と大声で叫び私達は我に帰るともうすぐそこに迫っていた。
私は固まったリュートを両手で力尽で押し退けた。でももう男の手が伸びて何をする準備も出来ない。女は度胸!やるなら来いやぁ!!
その途端後ろから悲痛な声で「ダメェ!」と可愛らしい声が響いて横に衝撃が来る。
え?
淡い色の柔らかい髪が私の頬にかかる。
リンダが私に抱きつくように覆い被さったのだ。
その途端、きゃあと小さな悲鳴が私から遠ざかる。
リンダが男に持ち上げられ私から離される。
男の顔は近く血走った目に痩せ型の体型。
男はリンダを捕まえると私を見て目元を歪ませ口が下弦の月の様に、にいっと嗤った。
あ、やべぇわ。きめぇ。
心の中でべーわ、ベーッスわー、と声が聞こえる。頭は回るのに体が動かず視界は固定されていた。
「メルちゃん!リュートっひぅ」
視界には持ち上げられたリンダの首に男の腕が回される。リンダの大きい海のような緑青色の瞳から涙が溢れた。
更に男は剣先を私に向けリュートとファイン達に「動くな」と勝利を確信して嗜虐心あふれる様な歪んだ顔をしていた。やっぱきめぇ!
ていうか私の天使になんて事を!
私は恐怖より目の前で無体を働く男に怒りを覚える。
今の私は眉を釣り上げ見上げるように睨んでいるだろう。それを見る男は嬉しそうに笑ってるのが腹が煮えくり返るほど腹立たしい。
ギリリと私の奥歯から嫌な音がする。
隣でリュートも男を憎々しげに睨んでいる。
他の知らない人達も余裕を取り戻したのかニヤニヤ笑いながら通りすがりにファインを殴りシスターの顎を捉えていた。
私は一瞬頭の中に前世のあはーんなR18の漫画が脳裏に浮かぶ。あかーーーん!
私は剣を気にせずリュートの腕に抱きつくようにし顔に近付く。リュートがちょっとギョッとしたよう目を見開いたが男(ガリ男)はこっちを見ていない。どうせ子供だからとか舐めプしてるよ絶対。
私が「水気ちょうだい」と耳打つとリンダと同じ色の目で真剣に私を見る。
何も返事は無かったが了承したと解った。
辺りが微かに湿気帯びるのが解る。
知ってないと解らないくらい微かで森の水気帯びた空気のような心地だ。
やっぱ上手いんだよなぁ。期待通りだわ。
私の怒りはもう頂点に達してる。
周りのオラついている残りの男がファインを殴ってるのにも、シスターの顎を捉えて痛い目にあっているファインを見せつけても普通にしていたシスターに裏拳をしたクソ野郎にも、それを見て傷付いて声を出して泣くリンダを腕で締めるように抑えてる眼の前のガリ男にも…おこですよ?激おこですわ。もう激おこルナスティックファイナリティぷんぷんドリームッスわ!!
私は感情のまま足を地面に思いっきり力を込めて冷気を飛ばし男共を凍らせて捕らえると同時にリュートの水気を使い凍一気に膝丈まで氷を膨張させる。
驚いた声と私を呼ぶ声が響き渡るが私はそれどころじゃない。
魔法を使った途端目の前に白い星が散って意識が持ってかれそうだ。現世の知識…凍っていく映像。
氷が育つ早送りを脳内で再生される。
パキッ、パキと目の前から音がする。
恐怖に咽まれる声が聞こえる。
今、足元から下半身を徐々に氷が体を這っているだろう。周りの水気から直接男に昇華していく。
それと同時に私の胃から胃液が迫り上がってくる。おろろろろろ
気持ち的に吐きそうだけど吐きはしない。貧血を思い出すわ。
それに隣に美少年がいるのに目の前で吐くとかどんな罰ゲームだ。
「メルディ!!」
ファインの声が私の直ぐに目の前から声が聞こえ肩を捕まれるけど現在私は目が開いてるのかすら判らない。
そんな私に気付いたのかリュートが眉根を寄せて私を支える。
「ちょっと!もしかして魔力切れてるんじゃないの?!」
「大丈夫、まだイケる。」
「明らかに大丈夫じゃないでしょ!」
大丈夫じゃないのくらい判ってるよ!もう目の前が黒い斑点に覆われて前見えないくらいだよ!
でも一矢報いたいんだよ!
「大丈夫だって言ってるでしょ!そんな事よりもリンダを助けてよ!」
「っ!―解ったよ!」
怒りのまま叫ぶとリュートがガリ男に攻撃を仕掛けに行ったのか離れる気配がした。
そのまま力を開放し続けて叫びのままに更に氷を膨張させると意識がシャットアウトした。
これで助かればいい。
あれ?でもファインが近くにいたからもう助かってたのか?
まぁいっか。あの怯えた声で多少私の溜飲が下がった。あとはファイン達にボコってもらおう。
次回からまた展開変わります。章の設定しませんが少し短編挟んで新章に入ります。
進みがゆっくりで先が長いですがこれからもよろしくお願いします。。




