表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/69

ファイン視点2

襲撃備え、マルコさんをツテで準備していたこともあるがシスターにも情報を渡していたし。

完全に予想外な事態だろう。


「言うと思うか?」

「思わないな。」


俺は剣で牽制し相手の攻撃を流しながらラルの武器を拾い上げる。

正直狭い廊下だからロングソードだとギリギリの範囲だ。


ラルがギリギリ戦えたのは、そのおかげでもあるだろう。

ラルは、どっちかと器用な技巧派だから。


ダリルが先にやられてたのは技術不足、その点相手は危なげ無く戦えてることから戦い慣れてるのが解る。


男は舌打ちをした。


「降参しろ。今なら命を奪わない。」

子供の目もあるし。


俺は小太刀を相手に真っ直ぐ向ける。


「ふん、武器が変わったくらいじゃ何も変わらねぇよ。」

長身の男が嘲笑うように剣を構えるから俺は少し距離が開いてるにも関わらず小太刀を振った。


男は何か気付き避けようとするが遅い。

男は痛みに気付くと太腿に銀色の苦無より小さな刃が刺さり血が垂れた。


「ぎぁっ、な、何っ?」

「あぁぁぁあぁあ!!」

それよりも煩かったのはラルの悲鳴のような声が男に被った声だ。


「うちのーー!ファインの馬鹿ぁーー!!」


いつの間にか戦いの邪魔にならない場所に移動し息を詰めていた二人。

ラルが半泣きになっている。


俺は無視して交渉する。

「もう一度言う。降参しろ。

この障害の無い廊下に飛び道具で滅多刺しになりたくないならな。」

「うちの武器がぁぁぁぁ〜」

「おま、ファイン自分のでやれよ。」

「俺の剣は業物だから断る!」


男が小太刀を見ると先が欠けている。

どうやらソレを足に刺したらしい。


にしては形状が鋭く足に血が流れて行ってるのが解る、不利な上に何度も同じことが出来るって事は相手が恩恵持ちなのを悟った。


こんな事で死にたくないし男は両手を上げて投降した。



部屋から調達した縄で男を拘束して両手を縛り、念の為に両手首を拘束した縄を首にも回す。変なこと、もしくは抵抗されない為だ。

因みに刃は取り除き布で縛るだけの応急処置だけしてあげた。


そのあとは縄で犬のように繋ぎながらシスターを探し走っているが…。

さっきのことでギャンギャンとラルか怒っている。


「ファインの馬鹿ぁ!うちの唯一の武器!

これからどう戦えばいいのよ!」

「お前これから戦わなくていいだろ!俺は本職だぞ!」


「何が起こるか判らないじゃないの!護身として持つのは普通よ!それに無断でやるとか最低!

やるなら自分の予備ナイフとかあるんじゃないの?!」

「無断でしたのは謝るけど、今は他の武器ないんだよ!悪かった!ごめん!」


「謝って許されると思うの?!どうすんのよ!」

「悪かったって!…そうだ!だったらダリルに金渡すからダリルに作ってもらえ!」

「はぁ?!」


今まで傍観に徹していたダリルが慌てる。

確かに金物店は武具も扱っているけど、ダリルはまだ修行の身で1からはまだ許されてない。


「は?!おい!ふざけんな!!」

「そうよ!ダリルはまだ修行中の身でしょ!!

職人舐めんてんじゃないわよ!!!」


更に燃料投下していくファイン。

ファイン的にダリルがラルにプレゼントを渡す口実になれば良いみたいな気持ちだった。


「ダ、ダリルが一人前になったら作って貰えば良いだろ?!」

「はぁ?!ダリルが一人前なんていったいいつになるのよ!ダリルダリル言うけど材料費だけでケチろうとするつもり?最っ低!!」

「はぁ!てめぇ!ちょっと待て聞き捨てならねぇぞババア!一人前なんて直ぐにに決まってんだろ!ふざけんな!」


「何がすぐによ!あんた普段から『仕方なく学んでる』だの『そういう仕事だから』だの言うくせに!」

「ンなもん言葉の綾だバカ!!」

「知ってるわよバカ!!だけどアンタ成人まであと二年もあるじゃない!それまで待てって言うの?!本当にバカね!!」


普段跡継ぎだの修行だのに真面目に取り組んでるのを恥ずかしがって悪ぶるダリルだが人に言われるとすぐにキレる。

でもそれは全員承知の上だ。

今そのことに言われて気付いたのか顔を赤くして言い返せなくなってる。


そんなやり取りしながら何も考えず勢いで中庭に入ると交戦中だった。


シスターが涼しげに奥に立っており。近くにいる全体の半分くらい倒されてる。

残った目の前の知らない男達が狼狽しながらこっちを見ている。


「「「………。」」」

妙な間の後にヒュっと剣を薙ぐ音が聞こえてハッとなる。

「行くぞ!ラルはソイツ捕まえてろ!」


先に我に帰った俺が声を上げたら時間が動いた。


すみません、完全にストックが切れたので次回出来次第投稿します。

2、3日で投稿したいと思ってます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ