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あけましておめでとうございます。

皆さん今年もよろしくお願いします!

「うわぁ!」

「ひゃあ」

「うお!あぶね!」


ボアの足元の氷が全て弾け周りに飛散する。

リュートは咄嗟にリンダを守り、リンダもリュートを守ろうとして結果的にお互い庇うように抱き合い、一番ボアに近かったファインは器用に当たりそうな氷は袖で弾き落として傷一つついてなかった。


幸いまだ足元を固めていただけの氷だったから飛散した氷も少なく小さかったからリュートとリンダのところまで飛ばなかった。

だけど目に入ったりしたら危険だ。

誰も怪我してないようで良かった。


「皆ごめん!」

まさかの二次被害になるところだった!


「び、びっくりしたー」

「姉さん怪我ない?」

「大丈夫だよ、ありがとリュート。」

「メルディ大丈夫か?!メルディの恩恵は本当派手だなぁ。」


お互い安全確認しあって申し訳なくなる。

ゲームを想像したとはいえ『弾けろ』って思うべきじゃなかった。もっと別のこと思えば良かった。

少し考えたら解ったかもしれないのに、いつもやってから後悔する。もっと『溶けろ』とか『外れろ』とか、あったはずだ。

どこか魔法は皆を味方を傷つけないと思ってた。味方がダメージを負うことはないって思ってた。


ただでさえ、私は攻撃主体だったのに…。


「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」

両手を胸の前で握りしめて頭を下げて謝る。

どうもゲーム脳が抜けない。孤児院で皆と生活して一緒にご飯を食べて、味覚があって温もりがあってテキストじゃない会話してるのに…。


現実感が薄い。危機感が足りない。

前知識とどうしても比べてそれが正しいと思いがちなのは感じてたのに、現実とゲームの違いもいくつか体験してるのに!知らないことの方が多いのに。

本当に記憶が無くなれば良かった。

そうすれば前世にも私自身にも振り回させずヒロインはヒロインのままだったのに。

本来ならばそうなるだったはずだったのに。



ぽんっと頭に大きい手が置かれる。

「メルディ、誰も怪我してないからそんなに謝らなくて大丈夫だ。それに恩恵持ちだったら良くあることだから気にしなくていいぞ。


あ、足の氷外れたからコイツの足縛っとこ」


ファインは荷物の中から太めの縄を取り出してボアの両手両足を纏めて縛ると全長150cm以上ありそうなボアを軽く背負った。


170cm半ばのファインが背負っても少ししか大差ない体積とそれ以上の質量。100kg以上あるのでは?


ファインの規格外なところを見てしまって、さっきまでのネガティブな感情が霧散した。

呆然とファインを見てたら横から衝撃がきて気が付くとリンダが私に抱きついてた。


「リンダ…」

「メルちゃん大丈夫だよ!そんなことで怖くないし怖くならないよ。ちょっと音にびっくりしちゃっただけだから!」

ギュッとリンダの抱きついたところから力と温かさを感じる。私も抱き返すようにギュッと力をいれた。


「…ありがとう、リンダ…大好き!」

「んふふー私も好きだよ、行こっか!」

「うん!」


リンダから離れても手は繋いだまま笑い合う。

そんな私に冷めた目でリュートは「それよりも」と腕を組んでこっちを見ていた。


「他の氷も全部解除して欲しいんだけど。出来たんだから出来るよね?今度は気をつけてよね」


少し呆れ気味な視線。

「一度失敗したくらいで何凹んでんの?他にもまだ氷あるんだからしっかりしてよね。

それに、なんの為に僕たちが教えてると思ってるの?それぐらいの対処なんて、どうってことも無いから好きにやればいいよ、ただ姉さんに傷つけたら怒ってたけどね!」


一気に言い終えて、ふんっと仁王立ちするリュート。怒ってるように見せかけて怒ってないとフォローいれる美少年のなんと可愛いことか…。


きっと今の私は間抜け面をしてるだろう。


「……ありがと、リュート。

…よし!さっさと回り全部解除するよ!」

リンダと手を繋いでない片手で拳を握ってやる気を出す。

今度は弾けないように、粉になるように、溶けるように回りを傷つけないように、制御出来るようになろう!


大丈夫!私は昔からやる気があれば出来る子だから!昔から失敗ばかりして褒められたことの方が片手ぐらいなんだから、今更なんぼのもんじゃい‼


私は今度こそ目を開けながら集中する。

目を開けながらさっきの『サーチ』を使うと、冷えるような冷気が漂う。たぶん、この冷気の範囲が私のサーチっぽい。

今は私が凍らせてしまった場所を調べたいから氷だけ探して感覚を掴んだ。

さぁ、ここからが本番だ。粉々になれ!消えて無くなれ!取り敢えず下に落ちろ!


そして、氷が砕け粉になり辺に降り注ぐ。木々から透けた陽光の光が反射してハッと今気づいた。


私の恩恵に命令して解除してるって事は、ファインが言った『恩恵を霧散』させてないのでは?


どっちかと氷の方を霧散させてしまったような?


ちらりと凍った道と植物を見ると、キラキラと光を受けながら輝く粉になった氷。

手を繋いでるリンダが光る風景に目を輝かせながら「きれい」と夢見心地になっている。

その輝くようなうっとりとした君の方が綺麗だよと心に思ったが、今目の前の光景に思うのは…。


これダイヤモンドダストだ…風を足したら上級範囲攻撃魔法『ブリザード』になりますねぇ…


リュートとファインを見ると満足気に微笑んでいる。きっと解除を成功させたのだと思ってくれたのだろう。


ゴメンね、違うんですよ…。

そんな顔をされては本当の事を言えない。

…バレないよう、練習しよう…。今はこれで良いかな。


魔力が高くて良かった。さっきの2倍は消費してもなんてことないぜ!私の中の紺色の恩恵がかなり減ってる気がするんだけどね…



正月早々風邪ひきました。喉と咳だけで熱とかは全くないんですが声がヤバいです。

皆さんも気を付けてください。喉やられると餅が食えなくなります。

因みに私はきな粉派です。他は砂糖醤油が好き。

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