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揺れる思いと揺れるおっぱい

皆様こんにちは、島北です。

今回は女の子たちがいろいろと揺れます。

揺れるおっぱいはいいですよね。

では、第6話「揺れる思いと揺れるおっぱい」、ご覧くださいませ!

「さて、今日は、来月に迫った体育祭のリレー選手選抜を兼ねた、100m走の計測を男女混合で行う」



体育教師の鶴見先生は、低音ながらよく通る声を校庭で響かせる。


篠宮高等学校は残念ながらまだ校庭を芝生化していない。砂が敷き詰められた校庭に座っていると、お尻が痛い。



「おいおい、見ろよ、善宗」



鶴見先生に聞こえないような呟くような声で、俺の横にいた継定が話しかけてくる。



「凛華ちゃんの体育着姿、ありゃやべーだろ……!」



……確かに目のやり場に困る。男子の列の横に女子も列になって座っているが、凛華さんだけは一際目立っていた。


何故か、なんて聞くのは愚問だろう。


彼女が着ている体育着は、胸部の部分がぱっつんぱっつんに膨れ上がっており、胸のあたりの名前のワッペンの「富士」の文字は、最早原形を留めていない形に変貌していた。


更に、所謂、体育座りをしているから、膝におっぱいが押し付けられていて、むにゅう~~っと潰れていて、異様な存在感を示していた。


周りの男子たちはおろか、女子たちもチラチラと凛華さんのおっぱいに視線を送っている。



「よし、それでは計測に移るぞ。まずは男子からだ。女子の出席番号最後の2人はゴール地点で計測をしてくれ」



女子たちは立ち上がり、それぞれコースの脇に座ったり立ったりして、男子が走る姿を見たり、日常会話をしたりとフリーダムな時間を送っている。


男子は列になってスタート地点で整列する。俺は「古賀」という苗字だから、計測は早く、4番目。こういう時、苗字がは行とかま行の人って羨ましい。逆にわ行とから行だと逆順のときに面倒だから、中間の後ろくらいが丁度いい気がする。



「さて、次行くぞ……位置について~」



そんなこんな考えていたら、もう走る番だ。陸上部に入っていた訳でもないから、見様見真似のクラウチングスタートの構えをとり、鶴見先生のスターターピストルが鳴るのを待つ。



「よーい……」



号令に合わせて足を上げる。



パァンッ!!



スターターピストルが鳴ると、俺はとりあえず一心不乱にコースを走り抜ける。元々、運動神経が良いわけでもなく、体力があるわけではないので、走ることだけで精いっぱいだ。他のことを考える余裕はない。



「古賀君、15.53秒ね」



ゴールして息を切らしていると、クラス最後の出席番号の和田さんがタイムを教えてくれた。


うーん……まあ、俺にしては頑張ったほうかな?


とりあえず、俺はコースの脇に座って呼吸を整える。



「おっ疲れ様~☆」


「うおっ!!」



俺の視線の目の前に影が突然映る。空を仰ぐと、白い生地が目線の先に映った。言うまでもない、凛華さんのたわわに実りすぎたおっぱいによって引っ張られた体育着だ。


俺のすぐ後ろに立っているのだろうが、まるで傘のようにおっぱいが頭上を守っている。凛華さんの顔は見えないが、間違いなく凛華さんだろう。


その場に立って後ろを振り返ってみると、やはりというか、当然というか、凛華さんだった。



「善宗くんっ、頑張ってたね~☆カッコよかったぞ☆」


「……嘘つけ。あんだけ遅いタイムだったのに」


「タイムの速さは関係ないよ。頑張っていたら、それだけでカッコいいものなんだよ!」


「……そっか、ありがとうな」


「ふぇっ!!ど、どういたしまして……」



凛華さんは顔を真っ赤にして手を股上で組んでもじもじし始めた。


これは意外だ。いつも揶揄うような仕草が多いのに、こういう時は素直に照れるのか……可愛いな、やっぱり……。


というか、腕がおっぱいを寄せているから、際限なくアピールされていたおっぱいが更にあり得ん形になってるじゃないか……。



「凛華ちゃん、いいこと言うじゃん!!」


「あっ、優奈ちゃん!」


「そうだよ古賀君!タイムは謂わば飾り!どれだけ頑張って走り抜けたかが大事なんだよ!!」



凛華さんの背後から、天馬が話を割ってきた。いつものハイテンションは健在……というよりも、いつもよりテンションが高い気がする。



「お姉ちゃんもよく言ってるよ!古賀君は、頑張り屋さんで委員会の仕事とか助かってるってさ!何事も頑張る姿勢だよ!!」


「お、本当か……?」



天馬先輩からそんな風に言われているなんて……!



「……いてっ!」


「あれ?どうしたの~?」


「い、いや……」



なんか、お腹のあたりに痛みを感じたんだけど……凛華さんがいる方向から……ま、まさか気のせいだよな。



「変な善宗くんっ!」


「ちょっ!う、腕に抱き着くな!!」


「お~~~~!!古賀君!!凛華ちゃんのおっぱいの柔らかさを感じられるなんて、なんて幸せ者なんだ!!」


「天馬も何を馬鹿なこと言ってるんだ!ほら、いいから離れろって!」


「いやんっ☆」



な、なんて柔らかさだ……普段は制服越しだったからここまでの柔らかさは感じなかったが……こ、これが大人気現役グラビアアイドルのおっぱいなのか……!?



「富士さん!天馬さん!」



コースのスタート側から、委員長が走ってくる。



「もうすぐ女子の番になるわ。そろそろ集合の時間だから行きましょう」


「もう女子の番か~……よ~し、頑張るぞ~!」


「目指すはリレー選抜!!なんて甘いことは言わない!!クラス、いや!!学校トップのタイム!!うおおおおおおおおおおおおおっ!!」



……天馬は雄たけびをあげて目を疑うスピードで走り去っていった。



「さ、さて、富士さんも行きましょう」


「うんっ☆」



委員長に連れられて、凛華さんもスタート近くに向かう。



「善宗くんっ!応援、よろしくね~っ!」



凛華さんは右腕を俺に向かって大きく振る。その動作に合わせて左右にたゆんたゆん揺れている。もはや何がとは言わないが。



「ったく……凛華ちゃんはなんでそんなにお前に興味津々なのかね~……羨ましいぞこの野郎!!」


「いてててて!!」



継定のヘッドロックが俺の頭を絞める。



「……さて善宗、俺たちがこれからすること……分かるよな……?」


「えっ……?」



継定の不敵な笑みが、太陽の光に反射する……。




☆☆☆☆☆




さて、男子は全員の計測が終わり、次は女子が走る番。俺は日陰で休むつもりだったのだが、何故かコースのすぐ傍の砂の上で継定と共に立っているではないか。というか、男子全員がコース傍に観客のように群がっているではないか。



「おい、継定。なんで俺たちはこんな炎天下の中、校庭のど真ん中に立ち尽くしているんだ」


「……決まってんだろ……それは……!!」



継定は髪と額についた汗を左手でサーっと流れるように拭き取って、澄ました表情を見せる。イケメンなのに、頗る気持ち悪い。



「凛華ちゃんの走る姿を、この目に焼き付けるために決まってるじゃないか!!」


「だろうと思ってた」



ま、まあ、俺も興味がないわけではないが……あまりに露骨すぎではないだろうか……と思うのは野暮なんだろう。



「ほら、もうすぐ女子がスタートするぞ……凛華ちゃんの番まで他の女子を見て楽しもうじゃないか」


「あ、ああ……」




☆☆☆☆☆




「ったく、男子共めが……」



美緒の歯ぎしりが、女子の待機列に鳴り響く。



「もう美緒ちゃん、さっきからギリギリうるさいよ~、どうしたのさ~?」


「優奈……見なさいよ、あの男子の群れを……」


「うん、見てるよ」


「あいつら!普通なら暑いからって日陰の中に入ったりして待つはずなのに、コースの真ん前で並んじゃって!!」


「そうだね~」


「どうせあいつら!富士凛華の胸目当てに決まってるわ!走っている富士凛華のおっぱいの揺れている姿を見て視姦するに違いないわ!ぐるるるる……!」


「まあ、確かに凛華ちゃんのおっぱいは男の子たちから見たら魅力的すぎるもんね~」


「くっ……私だって大きかったら……!!」


「私だって大きくはないけど、大きくても邪魔じゃない?」



優奈は自分の胸を自分の手で揉む。



「揉めるだけあるなら十分じゃない!私なんて揉めないのよ!」


「え~っ……」



優奈は美緒の貧相な胸に手を近づける。



スカッ……



「「あっ……」」



優奈は美緒の胸を揉もうとするも、空気を掴んでしまった。



「……ま、まあ!これからだよ美緒ちゃん……」


「あ、あなたにまで哀まれるなんて……実は私、男なのかしら……」


「そ、それはないから大丈夫だよ!」



優奈の必死のフォローも届かず、美緒は自分の胸に手を当てて顔に影がかかる。



「こ、これから成長するよ!まだ成長期じゃないだけだよ!」


「……ほ、ホント?……でもそうよね……毎日2リットルは牛乳飲んでるし……」


(毎日2リットルも牛乳飲んでるんだ……)


「よ~し、それでは女子の測定を開始するぞ。先頭走者は立て~」



鶴見先生の号令で、先頭走者の亜凪実と安達がその場に立つ。



「ほら、測定始まるよ!今はこっちを頑張ろう!」


「う、うん……そうするわ……」



美緒は右手拳を握りしめ、ゴールを見つめる。



「見てなさい男子共……必ずやこの100m走で一位をとって、おっぱいを大きくしてやるんだから……!」


「い、一位をとるのは私だよ~!!」


(……全く、お笑いコンビのネタを見させられている気分だぜ……。こんだけおっぱい大きくても……いや、やめるか……)




☆☆☆☆☆




「おっ、委員長と安達が先陣か~」



継定は手を眉の上にあててスタートラインを見ている。



スターターピストルが鳴ると、2人は素早く走り出す。



「結構、委員長もスタイルいいよな~」


「あ、ああ、そうかもな」



委員長の場合は背が高くてスラーっとしているモデル体型という意味でスタイルがいいと言ったのだろう。


確かに女子からも告白されるくらいだし、あのモデル体型は男として当然、目が奪われる。顔も整っているのもあるし。


というか、委員長もなかなか足早いな……運動神経がいいのは知っていたが、もしかしたら天馬に匹敵するレベルかもしれないな。



委員長の組が終わり、次の走者達がスタートラインに並ぶ。3組6人が走り終わると、次は千本院と天馬がスタートラインに立った。



「おっ、千本院と天馬だ。……そっか、今日は高垣が休みだからあの2人で走るのか」



継定が言ったように、千本院と天馬の間には高垣という名前の子がいるが、欠席している。



「おっ、始まったぞ!いやあ、天馬はやっぱり早いな~」


「千本院もなかなか早いな」


「あの二人は胸に抵抗がないからな~、速く走れるんだろうな~」


「……おい継定、間違っても千本院の前で言うんじゃないぞ……」


「ああ、わかってるさ」



千本院もなかなかのスピードだったが、やはり天馬が圧倒的なスピードを見せ、最後は怒涛の速さでゴールを突っ切った。千本院には申し訳ないが、相手が悪かった。



「さて、あと少しで凛華ちゃんの番だな……」



あと4組後に凛華さんの番だ。ここにきて、クラスの男子たちの目線が熱くなってきた。……みんな、単純すぎやしないか?




☆☆☆☆☆




「おおっ……!ついに凛華ちゃんの番だぞ……!!」



継定は継続的に手を眉の上に添えて、凛華さんが立つスタートラインを見つめている。


クラスの男子たちも一斉にスタートラインを見つめる。


隣で一緒に並んで走る保志が可哀想になるレベルだ……。



凛華さんがクラウチングスタートの構えをとると、おっぱいが地面につきそうな勢いでたゆん!っと弾む。



「おい見ろよ……すっげえ揺れたな今……」


「ああ、やべえなあれ……」


「ビデオカメラに記録したいなぁ……」



周りの男子たちもざわざわとし始めた。まだ走ってもないのに……。



パァーンッ!!



スターターピストルが鳴ると、凛華さんは体勢を起き上がらせ走り始めた。


隣の保志は天馬に次ぐ陸上部のエース……凛華さんが勝てる相手ではない……現に圧倒的な差で独走している。


しかし、男子たちの視線は保志に向かうことはなく……。



「こ、こりゃすげえ……!」


「な、なんて暴力的なおっぱいだ……!」


「はぁ……俺、この学校で、このクラスでよかった……」


「神様、ありがとうございます!!」



男子たちの欲望丸出しの声が響き渡る。もはや何かのイベントのようだ、校舎のほうを見ると、窓側の席の男子たちがこちらを見ているではないか。みんな、凛華さんのおっぱいに興味津々のようだ……。



はぁはぁと息を切らしながらゆっくりと走る凛華さん。本当にブラをしているのか?と疑うほど縦横無尽に揺れまくるおっぱいは、明らかに走る邪魔になっているだろう。


最早、別の生き物なんじゃないかと思えるほど激しく揺れているおっぱい。確かにこれは男なら見てしまうだろう……。柔軟すぎる揺れ方は、紛れもなく本物のおっぱいだろう、シリコンを詰めた偽乳ならあのような揺れ方はしないだろう……。多分……。


しかも、凛華さんの走り方が女の子走りだから、腕でおっぱいを寄せているため、更に豊満に実った爆乳が、より際立ってしまっている。



ようやくゴールした凛華さんは、辛そうな表情をしてゴール付近で膝に手を当てて呼吸を整え始めた。


やはりあのおっぱいをぶら下げて走るのは体力的にも相当きついのだろう。



「よし、これで測定終了だ。もうすぐチャイムが鳴るから、今日の授業はこれでおしまいだ。各自、解散!」


鶴見先生はボードを手に持ってそのまま教職員用の校舎に戻り、そのままチャイムが鳴った。



「悪ぃ!俺、トイレ行ってから更衣室戻るわ!お前は先に行っててくれ!」


「あ、ああ、分かった」



継定は口早にそう言うと、急ぎ足でトイレに向かって直行した。



「はぁ……はぁ……善宗くんっ、お疲れ様☆私、頑張ったよ!」



凛華さんが息を切らしながら近寄ってくる。びっくりするくらい汗をかいていて、疲労感が顔にも表れている。



「あ、ああ、頑張ったね、凛華さんもお疲れ様」


「うんっ☆ありがとう、善宗くんっ!」



……やっぱり、すごい可愛いな……なんでこんな美少女が、俺にこんな興味を示してくれているんだろう。そして、過去に会ったことがある……のに、俺は忘れてしまっている……なんだか申し訳ない気分になる……。


こんなに笑顔が素敵な女の子なんて、忘れたくても忘れられないはずなのに……。



「それじゃ、また教室で!」


「あ、ああ」



凛華さんは手を小さく振って、俺の傍を離れて、正面玄関に向かってゆっくりと走っていった。



「……さて、俺も教室に戻らなくちゃな」



俺は、その場で軽く足を屈伸して、暑い日差しを避けるように校庭から校舎際を進んで、正面玄関で靴を履き替えた。


校舎内の僅かな冷気に包まれながら、更衣室に向かって歩き出した。

第6話「揺れる思いと揺れるおっぱい」、最後まで読んでいただきありがとうございました!

体育着っていいですよね……(笑)

美緒ちゃんの安定な巨乳僻み……まさに壁だったんですね……。

というかこの学校の男子たちは己の性欲に従順過ぎやしないかと書くたびに思います(笑)。

おっぱいが大きい女の子の体育着は胸部が盛り上がって、たゆんたゆんしているので、見ていて幸せな気持ちになるので、まあ、男子たちの気持ちはわからんでもないですが……(笑)。


では、ここからは次回予告を!

第7話「天を駆ける馬の如く」は、優奈ちゃんのお当番回です。まさしく、苗字の「天馬」に因んでいますね。いつも天真爛漫でテンションが高い優奈ちゃんを、たっぷり堪能できるはずですので、ぜひお楽しみに!

次回の投稿は7/15(土)を予定しております!

Twitterで宣伝や告知もしておりますので、もしよろしければそちらもチェックお願いします!

では、また次回お会いしましょう~!

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