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それでいいのか! ~VRゲームの導入~



結論:全設定の決定権は、作者かみにある。



 皆さん、VRゲームカテゴリの作品は読んでますか?

 日々楽しい作品が発表されていて読むのが大変ですね。

 流石にここまでの数の作品が発表されると、所謂テンプレが形成されてきます。

 その中で私が違和感を覚えるのが導入部分、つまり、



 主人公がゲーム(本体)を手に入れる



 過程の部分。

 テンプレとしては以下に挙げる位でしょうか?


 (1)自分で買う。

 (2)懸賞、抽選で当たる。

 (3)事故にあい治療目的で始める。

 (4)βプレイヤーとして参加する。

 (5)β参加特典として貰う。

 (6)親兄弟親戚、友人親友から貰う。


 そして、前提条件としてのテンプレに多いのが、


 ・世界初。(新ハード使用)

 ・出荷数が決まっており需要が供給を激しく上回っている。

 ・とても高額。(10~30万)


 以上の前提条件を踏まえて、導入テンプレ(1)~(6)を見てみよう。



(1)自分で買う。


 正直一番無難な導入であり、突っ込むところは特にない。

 食費を削ったとか、借金したとか、結婚資金を削ったなどの購入資金を用立てるところにフレーバーを突っ込むくらい。

 


(2)懸賞、抽選に当たる。


 これも特に問題はない。

 運がいいなあ、程度で終わる。

 ただ低確率の当選にもかかわらず、リアルパートで知り合い(同僚、同級生)が多数存在するパターンは×。

 (1)(2)の複合として宝くじなどの金銭懸賞に当たり、自分で買うパターンもあり。



(3)事故にあい治療目的で始める。

 

 所謂病院プレイ。

 欠損や重度の障害の治験目的のパターン。

 事故の加害者が入院中ひまだろうからと差し入れするパターン。

 入院中なので連続ログイン時間がどうのこうのとツッコミを入れられる事が少ないが、廃プレイ(夜間ログイン)をするには無理がある。



(4)βプレイヤーとして参加する。


 世界初という前提条件からβ参加のために機材は企業側が用意するパターン。

 自宅でプレイするか、合宿タイプのように何処かに集められての監禁プレイのパターン。

 合宿タイプだとそれに参加するだけの自由をキャラがどう確保してるかがツッコミ処。



(5)β参加特典として貰う。


 製品版プレイ用。

 βに参加した報酬で企業から実機ハードとソフトを貰うというパターン。

 一番の違和感、ツッコミ処満載のテンプレ。

 現実的にはまずあり得ない。(後述)


 

(6)親兄弟親戚、友人親友から貰う。


 無くはない。

 贈与側が企業の関係者で製品版、もしくは実験機を与えるパターン。

 ハードが普及した状態であれば違和感がないんだけどね。



 といった訳で(1)~(4)は余程の設定の齟齬そごがなければ問題がありません。

 導入部分なので特にフレーバーを盛り込まなければさらりと流されて本編(前の長いキャラメイクとチュートリアル)に移れるでしょう。


 さて残りの(5)と(6)です。

 (6)も……出荷数の壁を乗り越えどうやって入手したかによるんですよね。

 後、贈与側が一緒にゲームをプレイしない事が重要。

 なぜなら一緒にプレイするということはハードがそれ分必要となるため、入手経路に齟齬がでやすい。

 抽選でダブったとかはどれだけの確率になるか想像して書いて欲しい。

 無難なのは頑張って予約に走って成功したとかなんでしょうか?

 触れなかった友人親友から貰う。

 これ滅多にない同姓から貰う設定はまだいいのですが、異性から貰う設定は正直好きではないです。(超個人的思考)

 だってなんか下心丸だしじゃないですか……

 そしてこのパターンに多いのが、主人公がそのゲームを欲していない設定が多いこと。

 主人公が欲している場合win-winな関係でまだいいのですが……


「わたしこのゲームをあなたと遊びたいの。 だから本体(とソフト)あげるね!」


 というわけで10~30万もするハードを贈呈するのです。

 ……愛がオモイ。

 これはゲーム知識がない主人公が、いろいろやらかしちゃって有名になる系作品に多い導入傾向です。



 さて、一番の問題児(5)です。

 常識的に考えましょう。

 営利目的とする企業が『たかだかβテストプレイヤーごとき』に10~30万もするハードを無償で与えるだろうか?

 断言しよう。



「ねーよ」



 よしんば頑張って出したとしてもソフトくらいでしょう。

 MMOなどのオンラインゲームだと、


 ・アーリーアクセス権。(一般より何日か先行でゲームが始められる)

 ・プレイ権利の一定期間無料。

 ・ゲーム内アイテム。


 くらいが関の山です。

 (そういえばオフラインのVRゲーム作品って読んだことないな)


 じゃ、βのトッププレイヤー報酬にすればいいじゃない。

 この設定の作品もありますが、これもまずあり得ません。


 恐らくは作者様の「βプレイ」の誤解から来ているのだと思われます。

 そもそも「βプレイ」はβ ”テスト” プレイです。

 製品版を丸々一般より先に遊べるということじゃないんです。

 製品版の一部を使っての不具合の洗いだしをすることなんですよ。

 企業、運営の目的がそれなのにトッププレイヤーってなんでしょ?

 レベルを最大まで最初にあげた人?

 最高ダメージを最初に叩き出した人?

 メインクエストを最初に最後まで終わらせた人?

 これらはプレイヤー間ではたしかにトッププレイヤーでしょう。

 ですが企業運営側からとすれば、出来て当たり前の事です。

 出来ないとゲームに成らないのですから当たり前ですよね?

 でも作品のトッププレイヤーと呼ばれた人達は大抵これらの人達です。

 企業運営側とすれば不具合を一番報告してくれた人がトッププレイヤーだと思いますが。


 と、話が逸れたかな。

 まあβプレイヤー全員には論外だとしても、トッププレイヤーと呼ばれる数人に対しても10~30万もするような高額製品を贈与するのはどう考えてもおかしいのではないでしょうか?


 因みに作品で語られる事がまずないファクターに集金要素がある。

 企業がどうやって利益をだすかという部分です。

 基本オンラインゲームは、


 ・ソフトの売り上げ。

 ・基本プレイ料金。(月額)

 ・課金要素。

 ・ハード売り上げ。(専用ハードの場合)


 である。

 ソシャゲなどはソフト代無料、基本プレイ料金無料が主流で課金で利益を出している。

 必然的にゲーム進行は課金ユーザーが有利になるようになり、プレイヤー格差がでる。

 なろう作品では課金要素を匂わせる記述はまずでないので、基本プレイ料金が利益のメインだろう。

 オフラインゲームのように完成したソフトを売り出して完結するわけではなく、サーバー維持費などのゲーム外でも費用がゲームを運用する限り発生します。

 それを考えるとテストプレイヤーに贈与をするのは尚更考えられなくありませんか?


 (5)の導入がまともにはいれるのは、


 ・すでにハードが普及している。(後はソフト買うだけ)

 ・出荷制限がかかっていない。(店舗にもよるが予約すれば普通に買える)

 ・一般層が無理なく買える価格である。


 であれば、ソフトを贈与しても基本プレイ料金はプレイヤーが払ってくださいと言えるわけだ。

 それにソフトもダウンロード版を与えれば、パッケージ版と違い開発経費だけで済むしね。


 そして一番その設定は流石にないだろうと突っ込んだのが(5)と(6)の複合パターン


 ・友人親友がβプレイヤー。

 ・β報酬で自分用のハードとソフトは所持。

 ・さらにトッププレイヤー報酬でもう1セット貰った。

 ・あげるから一緒にプレイしよう、タダで貰ったものだからきにしないでね。

 

 あげる友人親友が怖い。

 受けとる主人公も怖い。

 そして贈与した企業が一番怖い。(倒産しそうで)

 と言うわけで……





 それでいいのかッ!! 『VRゲームの導入』ッ!!



 


 と声を大にして問いかけたい。

 あなたの作品の『VRゲームの導入』部分、それで大丈夫ですか?


 ま、本編が面白ければ導入部分(1話相当)なんてフレーバーですよ。

 結論はいつも通りに前書きに書いてありますしね!


 ちなみにコレ、個別に作者に問いかけた事はない。

 だって大抵読み始めたときって話数がかなり進んでいるんだもの……

 初回大量投稿が基本みたいな所あるしね……

 一番のところ入手経路って本編に関係ないじゃん(笑)

え? ポーションはどうした?

すいません、今ギルドにだした採取依頼の結果待ちなんです。

失敗ばかりで手持ちの薬草が尽きました。

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