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それでいいのか! ~通貨~

結論:全設定の決定権は作者かみにある。

 前話では『詠唱破棄』について語って見た。

 後悔はしていない、するもんかッ!!


 さて、前回は設定というよりも、言葉の意味を正しく使いましょうという内容でした。

 今回は真面目に(おい)設定をつつきたいと思います。




ーなあ、主人公達って世界を旅するわけじゃん。

 

「うむ、内乱モノじゃない限り外にでるわな」


ーなんで通貨が『金貨』だけで済むのかな?


「ん? 何がおかしいんだ?」


ーいやだって、独立国家が連盟してる共和国制みたいな共同体とかならわかるけどさ、何百年も争っているような国家間で同じ通貨が使えるって変じゃね?

 大体、独立国家なら自国で通貨を作るだろ? まあ、小国みたいなところは分からんが、戦争や牽制しまくっているような大国が自国通貨を作らない理由が分からん。


「そんなもん、作者が設定作るのが面倒くさくてオミットしてるだけだろ。通貨設定なんてファンタジー要素で一番のフレイバー要素(※1)にリソースつぎ込むくらいなら本編書くって話だろ」


ーおまっ、それ言っちまったら……











                 糸冬









 

 前回より2ヶ月、7回ほど書き直して↑のようなどうしようもない結論に達して、もうこれでいいかなーと思ったのは内緒です。

 さて、異世界通貨(金貨)が現代通貨(日本円)換算で幾らなのか? といったお題目はもう何人もの方が書かれていますのでいまさらですよね。

 というわけで。



「なろう作品郡において『金貨(通貨)』が何処でも同じ価値で使えるのはなぜ?」



 というお題目です。

 前述しておりますが、普通独立国家であれば独自の貨幣制度を設けるのが一般的だと思いませんか?

 経済を担うシンボル、言わばその国の顔とも取られる物だと私は考えてます。

 なので、金貨ひとくくりで設定してしまうのはとても勿体ないのではないでしょうか?

 たとえば、ダンジョン奥深くで入手した1万枚の金貨。

 同じ一万枚でも単なる金貨と前文明(王朝)の金貨と表記した場合、後者の方がわくわくしませんか?

 個人的には貨幣に差があった方がネタを仕込みやすくていいと思うのですが、どうでしょう?

 ゲーム系作品においては統一通貨というものは推奨されるものですので、ここでの指摘は除外になりますね。

 なぜなら統一通貨にすることでユーザーの負担(そしてプログラムの負担)が減るからです。

 まぁ交易系が主題の作品で統一通貨だったらクソ確定ですが(笑)


  

 さて根本的な問題、そもそも通貨ってなんでしょう?

 我らがグーグル先生によると、


「流通貨幣の略で、国家などによって価値を保証された、決済のための価値交換媒体。」


 とあります。

 まあ、現実社会でみなさんお馴染みですよね?

 壱万円、五千円、千円という紙っぺらに印刷した物に価値を国家が保証しているのが通貨です。

 国が潰れたり、国から使用不可と宣言された場合、単なる紙切れに戻ってしまう物という訳です。


「いや、それは現代作品であって、ファンタジー作品だと、銅銀金と価値の有るものが貨幣になってるから大丈夫」


 と言われるかもしれません。

 この場合は『本位貨幣』といい「正貨」を用います。

 正貨とは、実質価値と表記価値に差が無いものにあたります。

 噛み砕くと


 金貨1枚(5g)と金塊5gの価値が等しいのが正貨。

 金貨1枚(5g)で金塊が1kgだったり、1gの価値になるのが貨幣。


 といった案配になるのですが、ご理解頂けるだろうか?




 さて、なろうの作品群をみると「本位貨幣」制度での流通が多く見受けられる。

 銅貨、銀貨、金貨と騒いでいるのでたぶんそうであろう。

 ではこの金貨=きんの価値を誰が決めるのだろう?


 とりあえず3候補を挙げよう。

 武力等による発言力の高い大国。

 流通の要を担う、商業国家。

 最後は経済団体、所謂国家に属さない商業ギルド(笑)


 まあどれでもいいのですが、これらによって世界基準をきめます。

「金貨1枚は純金で5g」

 と、これならば納得できるのではないか?

 非常につまらない設定だがな。


 

 うん、やはり統一貨幣って面白くないよね。

 みなさん、丸山くがね氏著の「オーバーロード」はご存じであろう。

 この作品の通貨はちゃんと区別がされている。

 貨幣価値を調べる目的のシーンであるが、自国(ゲーム内)通貨は王国で使用されている金貨の2倍と判断された。

 そこに至るまでの過程の心理描写なども入り、キャラや物語の肉付けがされていきます。

 

 また、本位貨幣ではなく流通貨幣になりますが、棚花尋平氏著の「用務員さんは勇者じゃありませんので」では国家間移動の際にはちゃんと両替のシーンがあります。

 この両替比率があると国と国とのパワーバランスが一発で分かります。

 

 最後に風来山氏著の「酷幻想をアイテムチートで生き抜く」ですが、この作者の発想がすごい。

 国毎に金貨を作っているのだが、重さや含有量が世界統一しているのだ。

 唯一神のお告げで決まっていて、不正をすると神罰が国に落ちるという設定なのだ。(神が不確かな存在ではなく、ちゃんと存在が認識されている世界設定)

 そりゃ、どの国も守るし、納得する設定である。


 以上、通貨に設定を持たせている特色のある3作品を紹介させて頂きました。

 どれも書籍化もされてる有名どころですので、目を通されている方も多いかと思いますが、通貨に注目して再度読み直してはいかがでしょうか?





 さて、とりとめなく垂れ流してきた訳ですが、纏めましょう。

 正直どうでもいいです。(まて、おい)

 ただまあ、折角国をまたいで活躍させるのですから貨幣に設定作っておけばネタとして広がる場合もありますよ? って事で。

 例えそれが死に設定になったとしても、所詮はフレーバーですよ! フレーバー!!

 そんなこんなで……





 それでいいのかッ!! 「通貨」!!





 結論は前書きに書いてある通りですしね。




 でも初回だけ名称をだして次からは「金貨」と略称しても通じてしまうというお手軽な設定。

 さて次回はたぶん「ポーション」あたりをつつくかもしれません(未定)

 なるたけ早く挙げたいと……(この先はインクがかすれていて読めない)

※1 フレーバー要素

 味付けや香りという意味合いから、本筋に対して特に必要とされないモノ。

 または代替えても平気なモノ。

 必要ではないのだが、在ることによって本筋がより輝くことが出来るとても大事な要素。

 無いよりはあった方がいいのだが、有りすぎると「演出過剰」「蛇足」といわれ、無さすぎると「薄い」と言われる、正直扱いが難しくて泣ける。



>^_^< 不定期投稿です >^_^<

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