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それでいいのか! ~詠唱破棄~

結論:全設定の決定権は作者かみにある。

『詠唱破棄』


 魔法が存在する作品で度々見かけられるスキル設定。

 皆さん、違和感を感じませんか?

 私はこれに非常に違和感を、いや、すでにヘイトすら感じます。

 

 多くの作品でこの設定は


『魔法を詠唱しないで発動させる』


 という意味合いで使われています。

 誰が使い始めたのか定かではありませんが、すでになろう作品はおろか、某死神漫画で多用され市民権を得てしまって違和感を感じないどころか、感じる人に対し「お前何いってんの?頭おかしいんじゃね?」レベルにすらなっています。

 (※個人的主観です)


 どこに違和感を感じるのか。

 もちろん、『破棄』という部分についてです。

 テンプレの一つの「婚約破棄」が有りますので、このカテゴリが好きならば理解できるのではないでしょうか?

 お手持ちの辞書、もしくは検索機能で調べてみてください。

 ちなみに我らがグーグル先生に『破棄 意味』で検索を掛けると、


 1、紙に書いたもの(例えば密書)を破って捨てる(火で燃やして失わせる)こと。

   また、契約などを一方的に取り消すこと。

 2、上級裁判所が原判決を取り消すこと。


 と、出ます。

 必要なのは1の部分ですよ? 間違っても2の裁判関連を引き合いにしないでくださいね。

「捨てる」「取り消す」行為が『破棄』という意味合いに当てはまる事になりますよね?


「婚約破棄」、「婚約」という契約を一方的に「取り消す」。

『詠唱破棄』、「詠唱」を「捨てる」、「取り消し」て魔法を発動させる。


 さて、同じ『破棄』を使った言葉、並べてみたら違和感を感じませんか?

 え、感じない?

 何処がおかしいんだ?

「詠唱」を「捨てる」、「取り消す」んだから即時、魔法が発動して正しいだろ?


 いやいや、「捨てる」や「取り消す」って無かったことにする否定的な言葉ですよね?

『詠唱』を捨てたり、取り消したりしても魔法が発動できるのならば、そもそも存在が不必要になりませんか? 

「捨てる」や「取り消す」という行為には、必然的に行為を行う詠唱モノが存在してなければなりません。

 一般的、テンプレな魔法の行使には


『詠唱』という行為をすることによって魔法が発動する


 という世界観設定がベースになります。

 例:

  1、魔法の選択

  2、呪文を詠唱する

  3、詠唱が完唱したら、魔法が発動する 

 

 ここから、魔法陣や触媒、儀式やMPなどのフレーバーが足されて個別化するわけですが……

 これを魔法などという現在認知されていない不確かなものではなく「飯屋の注文」というありふれた、大抵の人が経験しているであろう事例に置き換えます。

 例:某お食事処

  1、メニューを見て牛丼まほうを選ぶ

  2、店員に牛丼じゅもん注文えいしょうする

  3、厨房から牛丼まほうはつどうばれてくる


 さあ、詠唱ちゅうもん破棄とりけしをしてみよう!

 2の行程を破棄、「取り消し」て無かったことにします。

 例:詠唱ちゅうもん破棄とりけし実行!

  1、メニューを見て牛丼まほうを選ぶ

  2、店員に牛丼じゅもん注文えいしょうする

  >、店員に注文えいしょうをとりけす「あ、牛丼やっぱやめます」

  3、厨房から牛丼まほうが……?

   

 はたして3の行程の牛丼はテーブルに届くのでしょうか?

 注文を取り消したのですから来るわけがないですよね。

 

 詠唱が必要だという設定がある以上、それを捨てるや取り消すなどの否定行為をすればそこで流れは止まるはずです。

 つまり冒頭で書いた『魔法を詠唱しないで発動させる』という行為に『詠唱破棄』という言葉を使うのは不適切である。

 以上が『詠唱破棄』に対する違和感であり、


 



 それいいのかッ!! 『詠唱破棄』!!





 と声を大にして問いかけたい案件であります。

 まあ、結論は前書きにかいてありますが、参考にして頂けるとうれしいなと……

 『設定』というよりも『言葉づかい』の問題だといってもいいかもしれませんね。


  

 

・補足1

 『詠唱破棄』の本来の使い方は「詠唱を無事に中断する」という意味合いで使われてました。

 古典における魔法とは人ならざるモノの力を行使するものであり、呪文とはそのモノに対する祝詞でもあります。

 呪文の詠唱を始めた時点でそのモノへの語りかけが始まり、人ならざる力が周囲(世界)に影響を与え始めます。

 これを途中で中断した(された)場合、集まった力が暴走、逆流し、時には術者に害を与えたと(バックファイア)

 それを防ぐ為に、集まった力を霧散させる技術が『詠唱破棄』でした。

 小説での使用例とすれば、

 ・攻撃魔法を唱えていたが、味方に被害がでたので回復魔法に切り替えたい時

 ・詠唱中に攻撃を受けて、完遂出来そうもない時

 などでしょうか?

 


・補足2

 呪文の意味合いも

 1、人ならざるモノへの祝詞という意味合い

 2、自分が世界へ影響を与えるために集中するための暗示

 3、世界へ影響を与える秘密の言葉プログラム

 といった内容へと変化していますので、自分の作品の『詠唱』の性質を考えると良いかもしれません。

 




◆改善案

 最後に、詠唱をしないで発動させるにはどうしたらいいのか?

 私は『無詠唱』『詠唱省略』という単語を使うのをお勧めします。

 

 ・『無詠唱』=詠唱が(必要)無い

 ・『詠唱省略』=本当は長々と詠唱がありますが、時間もないので省略させて頂きます



 補足3

 ゲーム世界などにおける『スキルレベル制』の設定での注意点

 スキルレベルが上がる=効果が上がる

 といった場合

 

 ・『無詠唱』=成功率が上がる

 ・『詠唱省略』=省略できる呪文の単語数が増える(詠唱時間が短くなり、最終レベルで0になる)


 といった設定が安全でしょうか。

 『無詠唱』で詠唱時間が短くなるとやると、詠唱要らないって意味なのに短くなるって言葉の使い方間違ってね?と突っ込まれます。(主に私が突っ込みます)

 まあ、大半のスキルレベル制の使い方は、「次のスキルに進化する指針(経験値)」として使われるのが殆どですがね。

 そんな使い道はロマンも何もないというか、これはまた別につつくネタですね。

 



 およそ2400文字、お付き合い頂き感謝であります。

 さて、次回は『通貨』です。


 金貨じゃないですよ~

この案件に該当する作品は、「魔法には詠唱が必要」という設定がある作品です。

VRMMOなどの所謂ゲームのシステムが前提にある場合は該当から外れる場合があります。

無詠唱と詠唱破棄が同時に存在し結果が同じでもコストが違う場合などですが……

それでも破棄という言葉の意味を蔑ろにしていいわけではないとおもうのですよ。

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