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永遠の約束
ユーキが目覚めて二週間。
記憶を一生懸命取り戻そうとするユーキに看護士達は暖かい目で見ていた。
しかし
ユーナはまだ目が覚めなかった。
息や、心臓は動いている。怪我を負ったのは目と足。
目は完全回復すれば見えるようになると医者は言っていた。
ユーキは毎日のようにユーナの病室に行っていた。
「ユーナ……外でお花を摘んだんだよ」
ユーキは持っていた花を花瓶に入れた。
「早く……目、覚ませよ」
ユーキはユーナの頬を優しく撫でて、病室を出ようとした。
すると
ガラ―
「まあ……ユーナちゃん、また寝たフリしたのね」
一人の看護士さんが入ってきた。
「え?」
ユーキはハッとユーナの顔を見た。
微かに笑っていた。いや、笑いをこらえている。
「ふっ……ふふ」
ユーキは唖然とした。
「ユーキ君……」
「ユーナ……」
ユーキの瞳に涙が浮かんだ。
聞きたかった声、見たかった笑顔。
「ユーナ……俺、もうユーナを危険な目にあわせない! 絶対に守るから」
小さなユーナの体を優しく、強く抱きしめた。
「うん……約束だよ」