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エンゲル王視点 俺に逆らった貴族の首をはねて戦陣の手始めとしました

帝国の小僧のムカつく挑戦状に俺は完全に切れていた。

直ちに影に命じてハウゼンの貴族共を調べさせると、大半の貴族にその挑戦状が送られているのが判った。


それも10日後に王都の西50キロのガントウの地に集結しろと言って来たのだ。

丁度小僧がハウゼンに上陸すると言って来た日にちだ。


本当に帝国の小僧は親に似て甘ちゃんだ。このようなものを送るなど、事前に集まったハウゼンの者たちを攻め潰してくれと言っているようなものではないか。


現皇帝のヘルムートも馬鹿だったが、こいつも脳筋らしい。

あるのは剣術だけみたいだ。

親子二代揃って本当に馬鹿だ。


俺は大笑いしたくなった。


まあ、帝国のトップが馬鹿なのは俺にとっては都合が良いが……



俺はまず、ハウゼンの能天気な貴族どもに踏み絵を踏ませることにした。

ハウゼンの貴族共には上納金と増税を言い渡していた。

断ってきた貴族共は爵位を没収したし、逆らった貴族も攻め滅ぼした。

俺に対しての憎しみも高まっているだろう。

そんな時に来た帝国のお誘いだ。馬鹿な貴族共は喜んでいるだろう。

俺から帝国に変わったところで搾取される構図は変わらないはずなのに。愚かな貴族共だ。

そんな喜んでいる貴族たちに俺は冷水を浴びせることにしたのだ。



取り合えず、すぐに全貴族に招集をかけたのだ。

非常事態が起きたので、五日以内に集められるだけの兵を連れてハウゼンの元王宮に来いと。


貴族共は慌てふためくことだろう。俺につくか帝国に着くか悩むはずだ。

これで、貴族どもの動向が判るはずだ。


俺が勝つと思う貴族はこちらに来るだろう。

そして、帝国が勝つと思って来なければ、その集まったくれた兵をもってして来なかった貴族どもを攻めつぶせばよいのだ。


そして、それでも叩けなかった兵共は集結点に来たところを、帝国が来る前に攻め潰せば良いだけだった。


帝国が来ると糠喜びした貴族たちを攻め潰して女どもは兵士たちの慰み者にでもすれば兵たちも喜ぶだろう。



そして、次は帝国に対する対策だ。


帝国の影からの報告によると、帝国は対岸のタウゼンに300隻の軍船を集めているそうだ。影が見る所普通の商船に毛の生えた程度の軍船だそうだ。


さすが陸上国家の帝国だ。海軍の何たるかが、全然判っていない。


我がエンゲル王国の海軍は全面に巨大な鉄甲船を並べて火矢対策をして、その甲板に攻撃用に魔術師を並べて上から攻撃させるのだ。


そして、燃え残った残りを鉄甲船の舳先と残りの艦船で殲滅するのだ。


昨年度海洋国家のブランチの海軍をこれで殲滅して我軍は海上では敵なしの状況なのだ。


そんな中、海上を進んでくるなど、飛んで火に入る夏の虫以外の何物でもないだろう。


その海軍をハウゼンの王都に集めさせた。


本来はそれで帝国軍は殲滅できるはずだが、万が一ということもありうる。


俺は王都の海岸に6個師団の精鋭を配置したのだ。


これで完璧のはずだった。


「しかし、殿下、万が一ということもあります。もう一つ手を打ちたいと思いますが」

影の長のガーリックが進言してきてくれた。こいつは親父の部下の中でも優秀だ。俺が唯一重用し続けている家臣だ。


「何だ、ガーリック」

俺が尋ねると


「敵の軍船が出港した後のタウゼンの防備は手薄になります。そこでアデリナ王女を襲撃して捕まえて人質にしてはいかがですかな」

人の悪そうな笑みを浮かべてガーリックは言ってくれた。


「そうだな。敵を殲滅してから帝国に要求してもと思っておったが、それでは逃げられる可能性もあるしな」

「まあ、逃げても我が影にかかれば簡単に捕まえてご覧に入れますが、とりあえず、打てる手は打ち尽くしたほうが良いかと」

「判った。くれぐれも生きたまま連れてこいよ」

「お任せ下さい。陛下もお盛んでございますな」

下ひた笑いをしてガーリックは下がっていってくれた。

こいつも、その下品な性癖さえなくせば言う事ない家臣なのだが。



5日後に集まったハウゼンの貴族たちは半分にも満たなかった。


愚かな貴族たちだ。


帝国が負けるとも知らずに。


俺は集まった貴族たちの前に、俺に逆らった貴族の家族を引き出したのだ。


こいつは馬鹿なことにこのハウゼンの元王都に居るにも関わらずに、公然と俺に反旗を翻そうとしてくれたのだ。


引き出された家族は3人共、衣服は着ていなかった。


子爵本人は拷問でボロボロにされ、その妻と娘は兵士たちに慰み者にでも、されたのだろうか。

もう見たくもないような格好をしていた。


「やれ」

俺の合図とともに、引き出された3人は首を落とされたのだ。


俺に逆らうからだ。


本当に愚かな奴らだ。


集まった貴族たちは皆唖然とした顔をしていた。


俺様に逆らったらこうなるというのを思い知っただろう。


俺は皆の前で高笑いをしてやったのだ。


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