表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ディフェレンター  作者: 論です
1章 東洋編
15/154

14話 影対絶殺 (表)

お盆でも書いて行くぜぇ!!

翌日、教師に連れてこられたのは大きな武道館だった。

二階の観客席は殆どが埋め尽くされており、恐らく全生徒が見に来たのだろう。

生徒達からはヒソヒソと小言が聞こえる。

ハヤテやカエデ達を見つけると笑顔でこっちに手を振ってくる。あまり余裕のない俺はぎこちない笑顔で手を振り返す。


「これより、編入生アルト・シャドウの評価戦を行います。対戦相手は、ミア・ヴァイズ・レット!!」


その声と共に、向かいから武器を持ったミアが入って来る。生徒達がいきなり盛り上がり、その歓声は武道館を埋め尽くした。

そのせいで思わず肩を震わせてしまう。


(びっくりしたぁ。いきなり盛り上がるなよ。でも、流石の人気と言うところか。盛り上がっているのが生徒だけじゃないあたり尚更)


席には座らず、端で何かあった時、ついでに別視点からの評価という意味合いで待機している教師達を見逃していなかった。

その教師達すらミアの登場に盛り上げを見せている。

改めてミアの存在と人気がいかなるものか思い知らされる。


(編入生である俺を評価する戦いだけど、主役はミアって事か......これは完全にアウェーだな)


参ったなぁ、とした表情をしたのが見られたのか、微笑ましく笑うミアに、その気持ちは吹っ飛んだ。


(本当に相手が悪い! あの秘書! もっといい相手はいなかったのかよ! 戦うの前にメンタルが死にそうになる。そこまで弱いメンタルはしていないが!)


どうやらその笑顔を見たのはアルトだけでなく、観客席にいた生徒......主に男子生徒がいきなりとして黙り出す。

それを良しと思ったのか、秘書がルールの説明を始めた。


「時間は無制限。どちらか気絶またはリタイアした時点で終了とします」


シンプル過ぎるルールに俺は少し安心した。

殺し合えというわけじゃないのが一番嬉しい。とはいえ、本音を言えば勝てるかどうかわからない。それでも出来る事をやるしかない。


「両者、準備はいいですね?」


その言葉と共に俺もミアも互いに指示された位置に着き、準備する。

ミアは腰のナイフを抜き、俺は刀に手を置いて、抜刀の構えを取る。

辺りが完全に静まった所で秘書が声をかける。


「では、始め!」


掛け声と共に評価戦は始まった。


------------------------


始まって数秒がたったがお互い動きはない。相手の出方を読みあっている状態だ。

先に動いたのは俺。読みもくそもないからだ。

俺は一瞬でものの距離を詰める技法、縮地を用いた抜刀術でミアに先制を仕掛ける。


(この戦いは評価戦と言いながら評価の基準を教えてない。けど恐らく、学園側が求めてるのはいかに異能力を使えるかだ。異能力をまともに使えない俺に、次に求められるのは、どれだけミアと張り合えるかの筈だ。なら、とにかく攻めればいい)


縮地は俺にとって最大の武器だ。

今まで死徒を倒せたのもこれがあったからこそだ。

けど決して俺自身が飛び抜けて速いわけではない。平均より速い程度だ。しかし、縮地は別だ。この技は最速でありながら筋力による速さではない。

人間は脚の力を抜くと全身の力が抜け倒れる。この縮地は、その倒れる落下速度を利用した技。落下速度を利用してはいるが、実際に倒れるわけでなく、これを前進の力に変える事で筋力を使わずに相手との距離を詰められる。


間合いに入った所で刀を抜く。一瞬の移動に高速の抜刀。観客席の生徒どころか教師達ですらその動きを目で捉えるのは難しい所業.....のはずだった。

刀は止まった。

会場に響き渡る鋭い音とともに、俺の刀は一本のナイフによって止められた。


「なっ!」


観客席の生徒達だけでなく、斬りかかった俺自身もそのことに驚きを隠せない。


(まじか、斬れないどころかビクともしない!)


殺すつもりはなかったが、途中で止まるつもりもなかった。

少なくとも最後まで振り切るつもりで斬りかかった。しかし、その刀は動きもせず、ただナイフの側面に止められた。


ミアがこちらを蹴ろうとし脚を挙げる。

それに気づき咄嗟に後ろに飛び退ける。

ギリギリで躱すと今度はミアがナイフでが斬りかかってくる。

上から叩くように斬りかかるミアのナイフを刀で受け止める。しかし、その威力は予想以上に強く、受け止めてから数秒で受け流してしまう。

そしてミアについてひとつ、ある確信を得た。


(ミアは見かけによらず筋力がある。さっきだけじゃない。馬車で腕を掴まれた時もまるで固定されたかのように腕は動かなくなった。あの時は少ししか気にしていなかったが、今になればわかる。さすが学園最強。ミアの肉体もかなり鍛えられてる。ただそれは表に出でないだけ)


再びミアが斬りかかる。

俺は刀を使い攻撃を受け流す。

ミアも間髪入れずに何度も何度も斬りかかる。


ミアの攻撃はその一撃一撃が重くまともに受けられるようなものじゃない。さらには小柄だからか、武器が軽いからなのか、次の一撃に繋がるまでが速い。

目で追えないという程ではないが、一歩遅れれば切られることはっきりわかるほど、その動きは速い。

だから、避けるか受け流すなどしてやり過ごすしかしかなかった。しかし、全てを捌く事は出来なかった。


俺の動きを読んだミアが懐に入り込み突きかかる。

咄嗟に避けて致命傷にはならなかったが、頬を切られ血が流れる。滲むような痛みに少し顔を歪ませる。


ミアはそんなことも気にせず再び斬りかかる。

俺はさっきまでと同じように刀で捌く。


(刀とナイフじゃこっちの方がリーチが長い。けど、懐に入られて危うくなるのもこっちだ)


二の腕、太腿、脇腹、だんだんと傷が増えていく。

同時にミアの動きが少しずつ速くなっていく。


俺の目の良さは暗闇や逆光の中ものの形をはっきり読み取る良さだけでなく、動体視力も等しく良い。

お陰でどんなに速い相手でも目に捉えられないということはない。しかし、体が反応するかは別だ。

()()()()()()では体が追いつかない。


(速い! 捌くのが精一杯で反撃できない! なら!)


ミアがナイフを下ろしたタイミングで刀を使い、ナイフを抑え込む。空いた左腕を掴んで抑える。

両腕を抑えたことでミアの動きを止める事が出来た。そう思っていた。


「ぐっ!」


腕の動きを止められたミアは勢いよく、こちらの顎に膝蹴りを入れた。

蹴られた勢いで抑えた腕を離してしまった。それだけではない。


(......意識が......ッ!)


顎を強打されたことで脳震盪を起こした。

ふらつく中、ミアが追い打ちをかける。こちらの背後に回り首を強打する。

そこで俺の意識は途切れた......。


------------------------


「ッ!」


手の甲から血が流れる。

咄嗟に飛び退いたものの避けきれず、何が起きたかわからない。さっきまで自分がいたところを見ると、そこには......。


「その油断が命取りだろ? ()()ッ!」


気絶させたはずの()()()が立っていた......。

この小説、まだ一部の友達にしか教えてないんですよね。ツイッターや他の人に公表してもいいかなと思ったらんですけどタイミングがなくて......もう少し見る人が増えてから公表しようかなと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ