2人だけの世界
Twitter投稿日:無し
カーテンは閉じてる。
来た時についてたテレビと電気は、事が始まる時に消した。
時計はデジタルだから秒針の音もない。
完全防音、とまではいかないけど、よっぽど激しかったりしなければ他のとこの音も聞こえない。
聞こえるのは私たちが発する音だけ。
口付けの音、吐息、服が擦れる音、私たちが愛し合う音・・・。
世界には私たち2人しかいないのではないかと錯覚してしまう。
私は彼を感じたくて、彼に応えたくて何回もすがり付くように愛した。
いつの間にか寝てしまったようだ、時計を見ると6時過ぎだった。
遮光カーテンなので室内は相変わらず暗い。
街は動いている時間なのに、ここは何て静かなんだろう。
彼の寝顔、普段は中々見られないのでそれを独り占め出来て嬉しい半面、現状に悲しくもなる。
「・・・おはよ、起きてたんだ。カーテン開ける?」
「おはよ。ううん、開けたら2人だけの世界じゃなくなっちゃうから。」
「おいで。また来ようね。」
「うん・・・。」
彼に抱き締めて貰って、今この時の幸せを噛み締めた。
ラブホに行くと2人だけの世界って感じがするなぁっていうまんまのやつです(笑)