始まりの出会い
「お疲れ様です」
「お疲れ、遅くまでありがとな。
来週もまた頼むわ。」
「分かりました。」
いつもより遅めにバイトを終え更衣室で服を着替え時計を見ると深夜1時が、過ぎていた。
急遽バイトが足らなくなりヘルプで呼ばれたがここまで遅くなるとわ。
その分、居酒屋のマスターからは、「土日合わせて4連休しても大丈夫だから」と言われたがそんなに休みを貰っても正直やる事がない。
友達とも遊びにはいかなし、実家に帰る訳でもない。
また家でテレビ(アニメ)でも見るかな。と考えながら店を後にし駅に向かう。
深夜になると流石に歩いてる人が少なくなり大半の店が閉まってる。
近くのコンビニで4日分のテレビのお供を買いコンビニの横にある裏道を通る。ここは、駅からの近道で10分位で駅に行ける。
ビルとビルの間なので少し入り組んだ道だが何度も通ってるから慣れている。
すると奥の方で数人で話している声が聞こえる。何を話しているのか気になったので耳をすませて聞いて見ると断片的だが
「見つけろ!」とか「生死は」とか何やら物騒なことを、言ってる。
(事件の匂いしか、しない雰囲気だな)
「遠回りだけど曲がるか、余り関りたくないし」と後ろを向き一つ前の角を曲がろうとすると前から女の子が飛び出してきた。
「わぁ!」
と僕は声が出てしまった。
案の定お互いぶつかってしまい転んでしまった。
急いで立ち上がり女の子に手を伸ばし
「ごめん、大丈夫どこか怪我とかしてない?」
と声をかける同時少し不思議に思った
(こんな季節にワンピース?)
今は、12月下旬寒くないのか?
それに靴を履いていない
そんなことを思いなが手を取り立ち上がらそうとすると、さっきの数人の一人が
「おい、こっちで音がしたぞ!」
っとこちらに近づいて来る。
(せっかく遠回りしようとしたのに)
それと同時に女の子の手が震えはじめ顔は今にも泣きそうな勢いだ。
「逃げないと。」
僕はその理由が分からなかった
「どういうこと?」
僕が理由を聞こうとすると
「居たぞ!捕まえろ絶対に逃がすな!」
暗闇の中から男達が走ってくる。
しかも、その服装は黒いスーツに顔にはピエロのようなお面を付けている。
宗教団体か何かなのかはわからいないが
僕は驚いて女の子の手を取りながら全力疾走で、逃げた。
「待て!小僧!」
「待てって言われて待つやつなんて、いないでしょ!」
僕は路地裏の角を使って逃げぎる
でも、ちょっとまずいなこんな路地裏で挟み撃ちされたらそれこそ逃げられないぞ
てか、僕なんでにげてるんだ?
「あの!」と女の子が走りながら僕に声をかけてそのまま
「私と一緒に入ると貴方まで巻き込んじゃう
私はもう大丈夫から貴方だけでも逃げ………」
女の子の言葉を止めるように僕は
「大丈夫ってそんな顔でそんなことを言われても説得力がないよ。それに今ここで君を見捨てたら後悔してしまいそうなんだ。」
これはきっと自己満足なのだろ
子供の頃なりたかった正義のヒーロー
もう、諦めていたと思ったが心の隅に僅かながら残っていたのだろう。
誰かを助ければその人のヒーローになれる、 この子を逃がせばきっと僕はこの子のヒーローになれると思う
そんなことを考えながら走って後ろを向くとピエロは見えなくなっていた。
足を止め息を整え女の子に
「このまま駅に向かおうと思うけど大丈夫?」
と言うと
「えき?とはなんですか?」
おっと予想外の返事が来てしまった…
「とりあえず、帰る場所とかってわかる?」
「すみません分かりません。」
「そっか、どうしたものか。」
これからどうしよう。
彼女にお金を、渡してサヨナラは、流石にまずいよな。
彼女駅すら知らなそうだし、かと言って僕一人で解決できないし。
警察に行った方がいいのかな?
色々考えて入ると後ろで音がした振り向くが誰もいない。
誰もいない?正面には、彼女さえいなかった。
足下で咳き込む声がしてすぐさまに下を向くと彼女が倒れ込んでいた
「あ、え!だ、大丈夫!」
彼女の側に行き声をかけるが返事が帰ってこない。額に手を当てる
「スゴい熱!病院に早く連れて行かないと!
でもここから病院まで時間があるしその間に奴らに見つかってもしたら逃げ切れない。」
困り果てたとき、思い出した
「そうだあの人なら!」
僕は彼女に自分の上着を被せ背中に乗せてから
ポケットの中のスマホを取り出し電話をする
少しすると電話に出てくれた
「もしもし僕です。今、熱を出した女の子と一緒に入るんだけど診てもらえないかな?」
と言うと電話の相手は、大丈夫と言ってくれた。
「良かった。じゃあ、また僕の家で。」
そう言い電話を切り、僕はまた歩き始めた。




