復帰 4
ピロン
聞きなれた電子音が聞こえた。
メールだ。
おそらく死ぬ前の仲間からであろう。
メールシステムはどうやら1度死んでも引き継げるみたいだった。
---from ブルー-----------------------------
to 雄
よお、元気か?
そろそろ生き返る時期だと思ってな。
お前のデータかなり人気だぜ。
推定市場価格は100億gal(※この世界の通貨)だってよ。
といってもお前は売らないだろうけど、データ引き継ぎにいくだろ?手貸すぜ。何でも言ってくれ。
今は東の都市イーリスにとどまってる。5日後試練の島で会おう。
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「ブルーか。生きててよかった。またレベル上がってそうだな。」
そしてこのメールにより大事なことを思い出す。
そうだ、試練の島をコンプリートしなければ北へ行くための境であるヘクトール門を通れないんだった。
まずはレベル上げが先決か。
よし。
ブウン。雄は右手をスライドさせ、ステータス画面を開いた。
このあたりのギルドを探すためだ。
ギルドでは試練の島をクリアするために効率的なレベル上げを提供してくれる。
表示されたなかでなるべく古く一番人数の少ないギルドを選び、ギルド参加メールを送った。
ピロン。
返信はすぐに来た。
------- はじまりの町から東に3キロの丘で待つ。目印は赤銅色のマント。
と簡潔にかかれていた。目的の場所はそう遠くないところにあった。