World War Online
この小説には現実の物と違い、衝撃で爆発するC4や近未来兵器などがゴマ粒ほど入っております
pm3:26
傭兵側@alpha隊
拠点から約12km、前線基地まで3km地点
燃料が無くなり足が使えなくなって
次の基地まで今度こそ文字通り足で行く事になった
そのために小規模の中継地を作った俺らは
最小限の装備以外を置いている途中だ
「よーしお前ら使う分の武器と弾薬は持ったな!」
「万端だ!」
「・・・じゃあ目の前にある八つ足戦車を潰す用のミサイルは? 」
直後 視線を反らす小隊の仲間たち
やはりみんな忘れたらしい
まったく、俺らは基本持ち込みしないと使えんというのを忘れたのか
(しかし、自分の事は棚に上げて(ry )
このままだと後から来る奴らがあれと正面からやらなくてはいけなくなる
仕方ない、ちょっと知り合いがRPG7を現場で高く売って儲ける為に大量に持ち込むとか言ってたから
何発か届けてもらうか・・・
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pm3:45
傭兵側@Foxtrot隊
拠点内 補給隊詰所
通称"購買部"
「おいおい、お前はどこぞの武器商人だよ
もしくはコマンドーにでもなるのか?」
「商人にはなれてもコマンドーは間違ってもなれないって、 精々べネットが関の山」
しかし中身は女なのに見た目がガスマスクと防弾服を着たシュワルツネッガーだ
その背中には自分で改造したバッグにRPGの弾頭が5,6本差し、更に発射筒を左右に一本ずつ引っかけている
ブースターは持ってきていない、車両に置いてきた 全部を一度に持っていくと払ってもらえない時があるからだ
防弾ベストの前にはM26、M67などの手榴弾を引っ掛かる所には取り敢えず引っかけたという感じになっている
既に弾から守るはずのベストの意味はない
何かの弾みで当たる=(回りを巻き込んでの)死確定の night mare モードを選択しているようだ
仲間は口を揃えて言った
「お前は歩く爆弾かよ」と
それに対し彼は右の親指を立ててこう言った
「大丈夫、問題ない」と、
「「お前、傘無しでHALO特攻してこいよ、拠点に」」
「・・・いくら出す?」
本気でやる気のようだ
「金貰えれば何でもする気なのか・・・
なら仕入れの元値の2倍とC4を四つだ」
そういうと中隊共有の弾薬などをおいてある場所からC4をとってくる
「早く行け、そして潔く散ってこい」
「分かった、お金はスイスの口座に入れといてね」
ちなみにスイスにはお前の口座無いから
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視点はまた戻って
pm4:05
傭兵側@alpha隊
前線基地内
やっとこ奇襲やなにやらから逃げ帰ってきた基地
俺たちは購買部(の出張所)まで来ていた
「・・・という事で今すぐランチャーが欲しいんだが」
武器庫を探してみたが見つからない
仕方ないから近くにいる別の部員に声を掛ける
「あー今回は無理だな、今降下体勢に入ってるから」
「何でだ?」
「それについては本人にでも聞けばいいから」
ほらよ、と渡された無線機
購買部に入っている隊員はほぼ全員持っている
あいつがいつも使っているchに合わせてコールする
無線機越しの声に混じって聞こえるのは何かが風を切る音
「何でいないんだ、そもそも降下体制って何だよHAHOとかか」
「うー惜しいね、言うなら|高高度降下開傘無し《High Altitude No Opening》、略してHANOってとこかな
あ、指定の時間になる所だし、敵の基地見ててよ
-------消し飛ぶから」
「お前何言って『投下! ...ブツッ』・・・支援は無くなったな、代わりにちょっと敵基地にでかい花火が上がるらしい」
「花火? ナパームでも使うんすかね
あ、双眼鏡使います?」
「ん、ああ借りるぞ まぁ、予想だとあいつ自身が落ちてくる気がするが
何せあだ名が人間武器庫だからな
下手な空対地兵装より効果的だろう」
それについては俺が身をもって知っているからな
あの時は輸送車両の中で運悪くスリットから
5.56mm弾が飛び込んできてあいつのベストに付いていた手榴弾に着弾、爆発して
乗り物もろとも俺たちは吹き飛び 更に半径100mがクレーターと化した
その時の作戦を俺や他の奴らが撮ったものを某動画サイトに編集して上げたら2年以上たった今でも5位以内を記録している
「ははは、あの人ならやりかねないですね
そんな事言ってるうちに何か投下したみたいですよ」
そう言われ指差した方角を見ると確かに肉眼で見ると米粒みたいなのが降っている
双眼鏡を使うと良くわかった、やっぱりあいつだ
多分売るつもりだったであろうRPGを背中に何本も差し、両手で爆薬らしきものを抱えている
もちろん背中は荷物で一杯だからパラシュートは装備してないだろう
もしくは爆薬に見えたのがリザーブかもしれない
「予想が的中しちまったな、」
今頃あっちの陣営では"隊長! 空から人間が!"状態だろう
むしろあっちで見てみたい気もするな
しかしこれでランチャーが手に入らなくなったな、どうするか・・・あれは?
共用の物を置く場所に一発だけRPG7が置いてあった
ちょっと拝借してくるか
ちゃんと(発車筒だけを)返せば良いだろ。
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~~閑話休題~~
am12:00
軍側@事務組
"1人"しかいない会議室
「作戦開始から17日と6時間経過しました。現時点での備蓄は弾薬などが残り18%、食料52%
航空燃料とガソリンは合わせて9日分あり 次回の補給は約12日と18時間後です。」
そう説明するのはミーシャ、軍における総合サポート役だ
今日もいつもと同じ白いシャツを着ている
「報告ご苦労、しかし何故弾薬の減りがそんなにも?」
定期報告を聞いている彼は最近まで戦場で戦っていたが
指揮能力が優秀であるとしてめでたく|"ホワイト"《作戦指揮》になった
「はい、今日の0318にF35ステルス機が一機 軍のレーダー網を突破し第一から第三弾薬庫を爆破。撃墜こそしましたがこの件で備蓄の15%程が消失 予備弾薬を引っ張り出しましたがこのままだと補給までに持たない可能性もあります」
「仕方ないな、連絡を入れて3日以内に補給物資の用意をしてもらっておいてくれ
用意が出来次第こっちからV-22を飛ばして物資を回収、そのまま戦闘継続だ
この際弾薬だけでも構わん」
「了解しました、物資準備完了は明日午後6時と推定されます」
「よろしく頼む」
そういうと目の前にいた彼女
---良く出来たAIが今までいなかったのかの様に薄れて消えた
あいつら・・・その奇襲といい、良くあんなにぽんぽんと突飛な作戦を思いつくよな
軍にいたら良かったのにとつくづく思うよ・・・・
さぁてこっちも盤の上の指揮を始めるか
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pm4:08
傭兵側@基地防衛隊
敵側の塹壕内
「やべぇあいつら戦車でここに乗り込む気ですよ!なんかないんですか!?」
そういっている間にも最後の手段であるC4特攻する人を合理的にじゃんけんで決めている
隊員たち それに向かって
「大丈夫だ!あっちに俺の持ち込んだやつが一発ある誰か持って来てく--」
置いてきた方を見ると他の奴、というか
"あの"alpha隊が抱えて持っていくところだった
「後で返すから誰だか知らんが借りてくぞー!」
「だから勝手に持っていくんじゃねぇー!」
聞く耳持たず、という感じで更に皆の共有の乗り物に(これまた勝手に)乗り込んで
拠点側に走っていってしまった
唖然としている自分に
武器を盗難されるという事態から復帰した隊員が詰め寄ってくる
「隊長、どうするんですか!肝心の持ってかれましたよ!」
その彼はさり気なくC4を押し付けてくる
つまり、あんたの責任だから走りこんで来いという無言の圧力だった
「ちゃんとした場所に置かなかった俺が悪かったよ! ちくしょー!」
C4と発火装置を掴んで俺は戦車に向かって走り出していった
そして今日の部隊MVPとワースト一位を一度に受賞した初の人物となったが
今回はそれは特に関係のないことだ
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pm4:20
軍側@拠点で休憩していた人たち
指令拠点
「しかし、拠点にいると核の冬が来ても構わないと思えるな」
「何故ここでFOのネタを出す、昨日はお前が"雨の代わりにナパームでも降ったらいいのに"とか
言ったせいか知らんが今日は弾薬庫を吹き飛ばされたんだぞ
それに一度だけ前に本当に核が降ってきた事もあるんだからな、可能性あるからそういうフラグを立て ないでくれ」
「へいへい、わかったって
...ところで空からなんか降ってきてるんだが?・・・親方!空から黒い何かが!」
一緒に見上げると本当に降ってくる
大きさはそこまで大きくないから核じゃないだろうが
「先言うけど親方違うから、・・・これは終わったな
今回はあっちの勝ちだな、明日に期待だ」
次の瞬間、軍の中心で大きな花火が上がった
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同時刻
傭兵側@alpha
八つ足前
車両の後ろに土煙を出しながら接敵。
車両の上のハッチを開けそこからRPGを持った奴が顔を出している
「もう少しまっすぐ走ってくれよ」
「無茶言うな、そんなことしたら一瞬で蜂の巣だぞ!」
こうしている間にも両者の距離はどんどん縮まっていく
持っている奴はRPGの最終安全装置であるピンを抜いた
「3..2..1、ファイアっ!」
弾頭は後部から推進剤を吹きながら目標に向かって飛んでいく
見る間に小さくなり直撃、その足の一本をもぎ取った
「あちゃーしくじったな」
こっちは有効打になる物が一発しか無かったが
あっちには"一発で"こっちをミンチに出来る50mm砲が2門、
正面に付いている、どう見てもこっちの負けだ
「くそ..いやそうでもないらしいぞ後ろを見てみろ」
振り返るするとそこには黒煙が一本軍の拠点から上がっている所だった
視界の端のまだ120時間はあった制限時間のタイマーが0になり
今回の戦争の終了を知らせている
相手もそれに気づいたらしく八つ足から降りて
背伸びなんぞをしている。
終わったのなら戦う意味は無い。
ああいう特殊な弾はタダじゃないからだ
「ふぃー今回もギリギリで勝ちましたね
やった、今日は隊長の驕りだな!」
「いや勝手に決めるなよ・・・まぁ最初から勝ったら奢るつもりだったけどな
それと・・・あいつに金さえ貰えれば簡単に特攻しようとするのやめさせないとな」
溜息の代わりにシステムメッセージの出る音が一つ
"アルファ隊お疲れ様でした、後5秒後に拠点に転送されます
そこで今回の取り分を貰ってください"
カウントはすぐ0になりこの場に残ったのは乗り手のいない車両が一台と八つ足が、残るばかりだった―――
前書きにも言った通り おかしな部分がありましたがちょっと程度の物は
直らないと思います




