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仮面の男

ワァァと会場の声が響き、剣術大会の会場の周りには沢山の人達が見に来ていた。



とある令嬢と談笑するキャンディもいた。キャンディはアッサム様を応援しにきたみたいね。


「あら、見て見て可愛いらしい小さな子ですわね!私もいつか結婚したら母になりたいわ」


「あら、ジョナ嬢は気が早いですわねえ。キャンディ嬢はお子様は好きなんですの?」


そう令嬢二人がキャンディに聞くとキャンディは笑顔で答える。


「子供とかは可愛いかもしれないけど、大変ですよ産んだら体型が太るし、何より泣いてばかり!今は沢山遊みたいですね!」


そんな事を話しをしていた。




キャンディに気づかれないように、私は避けて歩く。

回帰前でもそうだったけれど、やはり剣術大会は人気なのね。今日私の護衛をしてくれてる人は、オレンジペコー家の騎士団長のキリスだった。

キリス団長は朝までずっと、セイと特訓をしていて寝不足だと文句を言っていた。


「でもリゼお嬢様!セイロンは勝ちますよ!」


「学園の騎士科の人達も言っていたけど、セイは強いみたいね」


私は回帰前ではあまりセイロンを知らなかった。知ろうともしなかったし、最近話すようになって少しはわかっていたつもりだったけど‥‥やっぱりよくわからない人だわ。


「‥はは、そりゃあー‥‥沢山キツイ事を頑張ってましたからね」


キリス団長は、セイを本当に可愛がってるみたいね。普段はあんななのに。


「リゼ様!こちらですわ」


私が会場の外でキリス団長とウロウロとしていた時ちょうどエリザベス様と出会い私達は特等席で見る事となった。


特等席にはダージリン王太子が見えず、いや、そうよね。あの方も会場に紛れこんでいるもの。そう私が考えていた時に、エリザベス様は声をかける。


「あぁ、あの馬鹿はおりませんわ。それよりももうトーナメント戦が始まるんですけど‥‥あの‥」


「‥?どうなさいましたか?」


エリザベス様は困惑な顔をしながら、試合をしている会場の方を指して話す。


「セイロン様が順番で待っていて、その間に貴族の方達に絡まれてるみたいですの」


「え?」


遠いから何を話しをしているかわからないけれど、別の学園の人達みたいだろうけど多分アッサム様派であろう貴族の子息達ね。よくアッサム様の周りにいた方達だし。



会場のトーナメント発表の前に、貴族の者達がセイロンを見て笑っていた。


「おい、お前か?平民出身のくせにこの剣術大会へ参加した身の程もわきまえないやつだっていうの」


「アッサム様が優勝するに決まっているさ。こんな奴はすぐに、負ける。参加者全員にはほら、チョコレートケーキがあるだろ?それ目当てだよ」


大人数で馬鹿にしている貴族達を、まったく興味がなく自分の番を待ち、無視をしているセイロンに更に参加していた貴族の者達は生意気だと囁く。セイロンを応援している学園の騎士科の人達もいたが、圧倒的にアッサムを応援している人達が沢山いた。


参加している騎士科の1人がセイロンの肩を同情しつつ励ます。


「セイロン、この大会確かに、アッサム様の方ばかり応援されてるみたいだけど、俺達は応援しているからな」


「いえ、結構です」


「冷たっ!」


ワァアと別な試合会場では、次々と勝っていくアッサムの姿があり、令嬢達は頬を赤く染めて声援を送っていた。そんなアッサムをセイロンは見てから、会場の上にいるであろうリゼの姿を探して見つける。


余裕な態度のセイロンを見て、参加者はセイロンにまた絡む。


「おい!お前さ、俺らがボコボコにーーいででで!?」


突然現れた、謎の仮面をかぶっている男が現れ貴族の人達は盛大に転ぶ。


「な、ななんだ!あの変な奴!!」


そう貴族の者達は変な奴だと、避ける。


変なポーズを決める謎の仮面の男に、セイロンは近づいて話しかける。



「‥‥‥何をなさってるんですか、ダージリン王太子」


「え!何故バレた!?」





あのヘンテコな仮面男‥‥ダージリン王太子だわ。あんなにバレバレなのに、みんな気づかないのかしら?流石にエリザベス様は婚約者だから気づくかなと、エリザベス様を見ると


「あら、あの仮面は何処で売ってるのかしら?」


って気づかないのかーい!!!


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