部活動
昨日は突然お休みさせていただきました。申し訳ありません。
この土日でもう少し進めるつもりです!
あと、ブクマ登録ありがとうございますー!!
そんな空気を払拭するかのように、萱島さんが「それで、部活を何に決めたかって話だった?」と声を発した。
「そうそう。部活! 私は中等科と同じテニス部に入ろうって思ってる。高等科でも、目指せレギュラー入りよ! 梨絵は変わらずに演劇部?」
「えぇ。花崎先輩がいるし、そのつもり」
亘理さんのテニス部は違和感がないけれど、萱島さんの演劇部はちょっと予想外。おとなしい感じだから、もっと静かな部活……それこそ美術部や書道部と言われたほうが納得出来ると思ってしまう。あら? でも花崎先輩って響きに聞き覚えがあるわ。攻略対象だったかしら?
「花崎先輩はすごく演技が上手いの。中等科で感動しちゃって、そこからずっと追いかけているのよ。ミーハーみたいで恥ずかしいんだけど……あ、でも私は裏方だから!」
「梨絵は頑なに役者をしないよね」
「適材適所と言って欲しいわ。だって準備の段階から、特等席で観劇が出来るのよ? もったいないじゃない」
そこまで萱島さんを魅了する花崎先輩って凄いわね。一学年上ってことだから、今は二年生か。
「それで……えっと、縁さん……は?」
亘理さんに触発されたのか、萱島さんからの呼び名が変わる。少し不安そうな顔を安心させるために微笑んでから、私は「手芸部よ」と宣言した。
すでに名前を記入済みの入部届も用意してある。見学に行った時には問題なさそう……というよりも諸手を挙げて歓迎されたのよね。私が去年参加したコンペの結果を顧問が見ていたみたいで……はい、すみません。大賞を受賞しました。こういうところでチートをしていましたけど勉強は全然です。勉強は最低限で、空き時間があれば編み物縫い物その他諸々をやっていたいです。
「あ、ということは今年のバザーには縁さんの出品もあるってことね」
「それも見学の時に聞いたわ。今から半年でどれくらい作れるかわからないけど、何個か出品するつもり。売り上げに貢献よろしくね」
「売り上げっていうか、寄付だけどねー」
文化祭と同時に開催されるのがチャリティバザー。そこで手芸部と美術部・工芸部は一年を通して作った作品を展示販売することになっているらしい。音楽系の部活や演劇部は講堂や体育館を使って発表をするらしく、その時のチケット代金が寄付になるそうだ。
「運動部はなにかするの?」
「去年見に来た時は、飲食系をやっていたかな? クラスの出し物もあるし結構忙しいって聞いたことがある」
「なるほどね」