傷害阻止
マギーと離れた亮に美喜がマギーを気の毒に
思って囁くと亮はバツが悪そうに答えた。
「あまり親しくなるとタイミングが・・・」
亮は通りすがりの女性の方が簡単に抱けると思った。
「そうね、それはわかるわ。男と女が関係を
持つのは親しくなる前が良いかも
しれないわね。ただマギーの思いを叶えて
あげるのもあなたの仕事よ」
「でも・・・」
亮はどうしていいか悩んでいた。
「いっそのことみんなで亮を襲おうか。うふふ」
「あはは」
亮は昔観た5対1のAVを思い出して笑っていた。
~~~~~
亮と美喜とマシューとイーサンはワシントン行の
飛行機に乗ると亮はマシューの隣に座った。
「マシュー、色々とありがとうござました」
亮は心からマシューとイーサンに感謝した。
「とんでもありません、ある意味でとても楽しかったですよ」
マシューは亮のボディガードに付いて、
色々な出来事を思い出して顔がほころんでいた。
「ただ、一つ気なる事があるんですが」
「なんでしょう?」
「情報が漏れるのが早くないですか。
我々の計画は世の中に大きな影響を
及ぼすことで極秘だったはずです。
我々が大統領と打ち合わせをして、
すぐにスチュアート上院議員の命が狙われているんです。
しかもフェニックスに向かう飛行機を」
「ええ、確かに変です。FBIから逃げたブラウン
以外にもいると思われます」
マシューはホワイトハウスにスパイが
いるのではないかと疑った。
「明日の大統領会見大丈夫ですよね」
亮はマシューに確認を取った。
「もちろんです、シークレットサービスは
独自の調査機関を持っています。
テロリストの動きを監視しています」
「そうですよね」
亮はホッとして椅子に深く座ると息を大きくはいた。
そして四人を乗せた飛行機は暗雲渦巻く
ワシントンへ向かって飛んでいた。
~~~~~~
「亮、亮」
亮は美喜に体を揺り起こされた。
「亮、もうすぐ着くわよ。椅子を起こして」
「あっ、美喜さん」
「亮、爆睡していたわよ」
「ええ、ちょっと未来に行ってきました」
「へえ、未来はどうだった?」
美喜は亮の夢の話を聞いた。
「暗かったですね。もっとも夜でしたけど」
「じゃあ、明るくして」
美喜が突然亮にキスをした。
「あっ、やだ。亮の唇口紅の味がする」
「そんな馬鹿な!」
亮は美喜に言われて慌ててナプキンで
唇を拭いてそれを見た。
「あっ、なんだケチャップじゃない」
ナプキンを覗き込んだ美喜が呟いた。
「そうですよね」
「当たり前です、そっちの趣味は無いです」
「ああ、そっちか。私はてっきり
キャビンアテンダントとやったと思っていたわ」
「一度してみたいですね」
亮はブロンドのキャビンアテンダントの
顔を見て美喜に言った。
空港の入り口にマシュー達の
DHSの仲間が迎えに来ていた。
「亮、変よ。さっきから落ち着かなくて」
美喜は亮の態度が気になっていた。
「はい、かなり動揺しています」
「さっき言っていた夢の話?」
「ええ、後でゆっくり内容を話します」
亮はプライベート、ビジネス、
自分が急死した後の責任も
考えなければならなくなっていた。
亮たちがホテルに着くと五島商事の
内村と石橋工業の石橋が待っていた。
「おお、来たな。フェニックスでは大活躍だったそうだな」
上原たちに話を聞いていた内村が嬉しそうに両肩を叩いた。
「はい、お蔭さまですぐに工事に入れます」
「そうか、よかったなこれでバイオ燃料の量産が出来る」
「はい、それに石油メジャーとの販売契約が
出来て大量に販売できます」
「おお、そこまで話が進んでいたのか」
内村は亮が自分の会社でもトップクラスの
商社マンなみになっている事に驚いていた。
「はい、ですから日本の方も経営が楽になると思います」
「うんうん、上場も早そうだな」
「はい、それで内村さんと石橋さんのスケジュールは?」
「明日の13時の会見会場と夜のパーティへの招待状が来ている」
「よかった」
亮はちゃんと二人に通知が行っていた事にホッとした。
「さあ、食事をしよう」
内村はみんなを食事に誘った。
「マシュー、イーサン一緒に食事をしませんか?」
「いいえ、それは」
マシューとイーサンは内村と石橋の手前それを断った。
「明日の大統領意見が終われば僕のガードの任を
解かれます。だから最後に一緒に食事しませんか」
亮が言うと二人はうなずいて表情を変えず黙って
亮の後を付いてレストランに入って席に着いた。
「内村さん、石橋さん。DHSのマシューとイーサンが
ずっと僕のガードに付いてくれていたんです」
亮はマシューとイーサンを紹介した。
「ほう強そうだね」
DHSアメリカ国土安全保障省がどういう組織か知らない
石橋は民間のボディガードだと思っていた。
「マシュー、向こう側にもガードされている人は
アラスカ電力のドナルド・サイドさんですよね」
亮は3つ先の席ので食事していた男の事をマシューに聞いた。
「アラスカと言うとはやり明日の出席者ですね」
亮がまた質問をしても二人は警備機密上
はっきりと返事が出来なかった。
「そうですよね・・・」
「今回は美喜さんが一緒なんですね」
石橋はいつも亮の傍に居る小妹がいない事に気が付いた。
「はい。今回はお二人の通訳をするように言われたので」
美喜はモデル顔で微笑んだ。
「それはいい、人気モデルだったの
幸田美喜さんに通訳していただくなんて夢のようですよ」
石橋はニコニコと機嫌よく笑った。
「うふふ、ありがとうございます」
美喜が二人を相手に上手に話をしているころ
亮は目つきの悪いウエイターが気になっていた。
そのウエイターにマシューもイーサンも
向かい側に居るDHSのボディガードも気が付かなかった。
「あの・・・」




