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語られてしまいました


ブクマ&評価ありがとうございます!

皆様のお陰で異世界転生/転移の恋愛(週間)で10位になることができました……!

ま、まさか私の作品がそんなところに行くなんて思いもよらず!

驚きを隠すことができません。本当にありがとうございまm(__)mす

 


 そして気がつくと公爵家のベッドの上にいた……



 ……え、ベッド!?


 飛び起きて周りを確認する。あぁ、間違いない。公爵家だ……

 外はすでに明るく、鳥が鳴いていている。


 ……つ、ついさっきまで私は師匠の研究室にいたはずなのにいったいなぜ……いや。理由は分かりきっている。寝過ごした。


 2.3分だけ寝るつもりが、15時間近く寝ていた時のこの衝撃を……誰かわかってくれるだろうか。


 お父様とお母様はすでに起床してしまったようで、となりにいない。


 なにやってるんだ私、がっつり寝ちゃってるじゃん……というか寝すぎ。

 ……師匠に申し訳ないことをしてしまった。

 今日行っても講義の続きしてくれるかな、まずあの部屋にいるかな。



 ……うん。居るかはわからないけど取り敢えず行ってみよう。で、会えたら謝罪と講義のお願いをしてみよう。

 あ、行くんだったら馬車の準備もしてもらわ無くては、そういえば城のメイドさんたちにいつ行くか教えるって言っといたのにそれも言えてない……

 あー、あとなにかをしなきゃいけないと思ってたんだけどなんだったかな……あ、師匠に貰ったネックレスどこ行った!?


 首にネックレスがかかっていないことに気づき、辺りを見回すとベットサイドに置かれていた。よかった、こんな大切なもの無くせない……


 それから私は、服を着替えて、馬車の準備をお願いして、馬車の準備が整う間に朝食を食べた。


 お母様が今日も行くの?と少し寂しそうな顔をしていたから一瞬迷ったが、昨日やらかしてしまったので今日だけは……と思い、出発した。



 師匠には毎日来てもいいと言われたけど、そうなると家にいる時間が少なくなってしまう。

 前は魔法の書を持ってきてくれたら勝手に読むから……と思っていたけど、お母様の膝の上で本を読むのが一番安心する。お母様の膝の上で本が読める期間なんて小さいときだけだろうし……

 うん。やっぱり何曜日に城に行くって決めさせてもらおう。レイ様もいつ来るかわからないし、今度来たときに何曜日と何曜日は居ませんって伝えれた方がいい。



 城門のところにつくとお父様たちがいるときとは違い、止められてしまった。一度馬車から降りて突然の訪問のお詫びと、入ってもいいかの確認を行った。

 私が着けているネックレスを見た瞬間、門番さんたちがあわてふためいて許可をくださった。やっぱりこれすごい物なんだなと実感した。


 そして城の前に着くと、案内を……と引き留められた。でも場所もわかるので大丈夫ですと答えて足早に書庫に向かい、師匠の部屋のドアを叩く。



「む?誰じゃ?」



 よかった、どうやら中にいるみたいだ。



「昨日の今日で申し訳ありません師匠。クレアです」


「あぁ、クレアか、入って良いぞ」


「失礼します!」



 中に入ると、師匠が本を読みながら紅茶を飲んでいた。

 部屋の中は昨日と変わらず……というか私に魔法にはついて教えるために使った紙とペンとかもそのままの状態だった。



「すみません師匠、昨日途中で寝てしまって……」


「ほっほっほっ、良い良い。お主も子供じゃったのうと思い出したわい、今日はそれをその事を謝るためだけにここに来たのか?」



 師匠はあまり……というか全然怒っていない様子で髭を触りながら笑った。



「いえ……それもあるんですけど。師匠がよろしければ勉強の続きをさせていただきたいなぁと……」


「ほっほっほっ、そうか、そうか。わしはアルベルトのように決まった仕事は無いでの、いつでも講義はできる。

 じゃがお主は優秀じゃからのー。昨日は予想以上に早く終わりそうじゃったんじゃ。勉強と言っても座って出来るものはさして残っとらんぞ?」


「え、そうだったんですか?」


「うむ、そうじゃの。昨日はあとステータスと成人の議について話して終わろうと思っておった。

 聞くか?」


「はい!」



 ということで今日も師匠のご厚意に甘えて、昨日の続きをしてもらうことになった。





「さて、先にステータスについて教えようかの。

 お主ステータスというのは聞いたことあるかの」


「えっと……無いです」



 ステータスってゲームとかのあれだよね?

 知っていると言えば知っているんだけど、転生してからは聞いたことが無かったので取り敢えずそう答えておいた。

 私のイメージと同じような感じかな?



「まぁ基本何度も見るものではないからの。

 ステータスというのは自らの現状を指し示すものでな……


 "ステータス"」



 師匠がそういうと師匠の目の前に透明な板みたいなものが出て来た。

 おお、あれがステータスか!

 ……ん?でも……



「何も書いてないですよ?」


「ほっほっほっ、それはそうじゃ、ステータスを誰かに見られたら大事じゃろう?」



 あ、確かに。本人だけが見えるようになってるってことか。



「今わしら大人のステータスには体力、魔力、技、称号……あとはその者にどのような才能があるかが書かれておる」

 

「へー……え、大人の?」



 それじゃあまるで子供は違うみたいな……



「そうじゃ、この前成人の議というものがあることは話したじゃろう?」


「はい、そこでその者に魔力があるのか見極めるんですよね?」


「うむ、正確にはその者に才があるかどうかを……じゃがな」


「え?」


「まぁそれはまた後じゃ。

 わしら大人が使っておるステータスはその成人の儀以降から使うことが出来る。それまでは身体の成長が未熟と言うことでHPとMP……あー体力と魔力しか知ることが出来ん」



 なるほど……そうなんだ。



「HPが体力、MPが魔力ですか?」


「そうじゃ、先程成人の儀とは魔法を使う才があるものを見極めるといったじゃろう?」


「はい」


「成人の儀ではな、先にいったようにその者に才があるかどうかを見極めることが出来る。

 例えば魔法の才があるのなら……うむ。紙に書いた方が早いの、魔法の才がある者のステータスはこういう風になっとるんじゃ」



 そう言って師匠は紙にステータス(例)を書き出した。


 ------------------------


 name:○○

 job:○○


 HP:○○

 MP:○○


 スキル

  火魔法(-)

  水魔法(-)

  大地魔法(-)

  風魔法(-)

  無属性魔法(-)


 ------------------------



 なんか結構さみしい感じなんだね。

 あ、でもこれ師匠が適当にかいたやつだからな……


「横棒はまだ使っておらんということじゃ、一度でも魔法を使えばここにはその魔法のクラスが書かれる。

 わかるか?要は魔法の才を持っておらんやつはここのスキルの欄が空欄になるんじゃ」


「なるほど……」


「じゃから成人の儀でこのスキル欄に魔法の名が書かれておるやつは学院に入る。

 しかし最初がこれと言うだけでの、武術を極め目の前に技を習得すればスキルに表示されるとも聞く……

 成人の儀が行われるのは12の時……そんなに早くから将来を決めつけてよいものかと思うが……仕方がないよの」


「ステータスに書かれていることは覆せないんですか?」


「うむ……そうじゃな。今まで何人も挑戦して諦めるやつを見てきておる。いくら努力しても出来ん物は出来んということじゃろう……」



 そっか……



「まぁ他のやつの心配をしておってもどうすることも出来ん。お主も実際に才能があるかどうかが分かるのは12の時になるわけじゃ。

 クレアは今3歳と言ったな。あと9年もあるわけじゃ。この前も話したと思うが、貴族の子供らは7,8歳の時にMP量を計り、試しに魔法操作の訓練を始める。魔力操作の習得に大体1年はかかる。

 それから12まで魔導師が基本的に使える火、水、大地、風、無属性の魔法を少しずつ覚えていくんじゃ、もちろん魔法を使う才があるのかわからぬから探り探りに……しかも隣に治癒士を控えさせて慎重にの。


 しかし!

 お主の魔力操作はすでに申し分ないし、すでに火と無属性魔法は発動済みときた。そんな者が12までの間、基礎魔法の鍛練をチマチマと積んでいくか?無駄じゃろう!

 じゃから、これからのお主は自分が何の魔法が使えるのか初級の魔法からひとつひとつ試せすんじゃ、もちろん専門魔法も!

 そして片っ端から極めていくんじゃ!」



 …………



 ……なんかよくわからないけど、師匠がいきなり今後の方針について熱く語りだした。

 あとなんか嫌な予感がする。



 師匠は一息つくと笑みを浮かべて、それをこちらに向けた。



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