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出会った時本当は想像以上に興奮してた

ユニーク2000突破しました!

本当にありがとうございますm(__)m

 


 ヤバいタッチされる……!?

 私は少しでも逃げようと方向転換をしようと思ったのだが……


 少し雪が残っているところに入ってしまったのだろう、疲れで踏ん張りが利かなくなっていたことも重なり私は滑った。


 あ、まってこれ私一回経験したことあるやつ……


 そんなことを一瞬思った。



「危ないっ!」



 グイッ、ドサッ


 ……私の身体を誰かが引っ張ってくれた。


 ……だからだろうか、あんまり痛くない。いったい誰が、目を開けても私の顔は助けてくれた人の胸辺りにあり、顔が見えない。でも私を包んでいる身体は私とあまり変わらない……


 いや考えるまでもない、こけるとき私の一番近くにいたのは彼だったのだ。



「レイリスト様っ……!大丈夫ですか!?お怪我は!

 え、あれ、離してください!

 レイリスト様ってば!」



 私を守ってくれたのはレイリストだった。私はレイリストが怪我をしていないか確認したいのだが、私の頭を抱えている手を離してくれない。


 まさか彼も結構激しい怪我をしてて私にみせられないんじゃ

 な、なんてことだ。お客様に、あのきれいな顔に傷をつけるなんてっ……



 すると……




「ははっ、あははははっ、」

 


 いきなり頭上から笑い声が聞こえて出した。

 笑うとき特有の震えが伝わってくる。間違いなくこの人が笑っている。

 え、頭でも打っちゃったのかな、大丈夫!?



「レイリスト様、やっぱりお怪我をなさってるんですか!?

 みせてください!」



 そう言うとレイリストはやっと私を解放してくれた。私はすぐに起き上がってレイリストの顔を見る。


 あれ、顔は怪我してない。

 いや、他のところは怪我してるかも……



「レイリスト様怪我っ、痛いところ見せてくださいっ」



 するとレイリストは首を軽く振って、



「怪我はしてない、大丈夫っ……ふふっ、あー、いや、よく考えて見たらさ、なんでお嬢様がこんな遊びしてんるだろうって思ってっ……

 普通さ、おままごととかじゃないの」



 と、言った。


 た、確かにその通りだ。いや、でも仕方ないだろう、沈黙を打開しようととっさに思い付いたのが鬼ごっこだったのだ。



「私も言ってから気づきました……」



 そういうとさらに笑われた。


 私が"ムッー"っとした顔をしていると



「お嬢様、レイリスト様お怪我は!?」



 と、メイドさんが心配して走ってきた。その手には救急道具。



「怪我はしてないよ、クレアは?」


「わ、私もしていません」



 私は本当に怪我してないけどレイリストは本当に怪我してないのだろうか。

 心配しているのが伝わったのか、



「クレアって結構心配性なんだね、大丈夫だって。厚着してるし全然痛くなかったよ」



 という言葉をもらった。

 それならばよかった、一安心である。



「お嬢様、レイリスト様、お疲れのことでしょう。

 そろそろ暖かいお部屋に戻りませんか?」



 確かにいっぱい遊んだし疲れたな……

 そう思っていると『行こう』とレイリストに手を引かれた。

 あ、帰るのか。レイリストはまだ体力がありそうだったけどよかったのかな?



 そして私たちは暖かくされた客間に通された。

 あれ、そういえばどうして騎士団長さんたちを最初、客間じゃなくてリビングに通したんだろ?まぁ、どっちもきれいだし、みんな前からの友達っぽかったから特に意味は無いのかな?まぁ、いいや。


 あぁー暖炉温かい……そんなに寒くないって思ってたけど、やっぱり冷えてたんだねー



「ねぇ、クレア」


「なんですか?」


「……クレア」



 ?



「はい?」



 なんだなんだ?



「……怒らないの?」


「何をですか?」



 何を怒るというのだろうか、むしろ私がさっきのことを謝らなきゃ……あっ



「ももも、申し訳ありませんレイリスト様、先ほどは私の不注意で危ない目にあわせてしまって……」


「え?あぁ、いいよ別に。

 ……君に怪我が無くてよかった」



 か、かっこいいっ

 さすがは攻略対象っ!こんな小さい頃からすでに男前な性格が形成されているのか。



「れ、レイリスト様は……」


「レイリスト」



 え?



「レイリストって呼んで欲しい。」



 レイだったらさらにいい。

 そういってこちらをじっと見つめてくる。ど、どうしていきなりそんなこと……



「僕は君のことクレアって呼ぶ。でも僕は侯爵家、クレアは公爵家、普通ならありえないし、お母様にもクレア様って呼ぶように本当は言われてたんだ」



 そ、そうだったのか、全然気にしてなかった。

 でも確かにそうなのかもしれない。この世界には明確な序列がある。それに則れば仮令子供であろうと仕方の無いことだろう。


 し、しかし、自分が私を呼び捨てにしているから私も呼び捨てか愛称にしてもいいってことには……


 隣のレイリストを見ると未だこちらじっと見つめている。

 その瞳は心なしか不安そうで……


 なる!していいってことになるよ!

 というかこんな美少年を不安にさせるとか何様っ!


 え、あ、いや、しかし頭の中ではレイリストって呼び捨てにしてたけどそれを口に出せるかというと……でも愛称はもっと高度なのでは……


 うーん、うーんと考えて結局



「で、ではレイ様……と」


「えー、結局様付け?」



 まぁいいや、今はそれで。

 レ、レイ……様は少し不服そうだったけど許してくれた。


 よし、これからはレイ様って呼ぼう。



「いつかレイって呼んでね」


「へ?」



 小さな声だったからうまく聞きとれ無かった。



「なにかいいましたか?」


「ううん、なんでもない」



 あれ、なにか言った気がしたんだけどな……

 気のせいか。


 レイ様は軽く首をふって、クレアの好きなことは何?

 とか聞いてくるから、それから私達はお互いの好きなこと、好きなもの、色々なことを話し……



 いつの間にか仲良く寝てしまっていた。






 …………さて。









 今更だが言っておこう。










 ……私の前世での推しはこの人だった。






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