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『月曜日、校舎内のどこか』
俺達は、スクールに戻った。
スクール……その名前の通り学校だ。
私達は、学生……つまり、学業をしながら……
俺達は、レースをすることになる。
学校は月曜日から金曜日まである。
しかし、今回俺達は休みだ。
理由はレースをしたからだ。
とは言っても、今日は登校している。
少し私達の平日を、教えないといけないかな?
そうだね。
俺達は、大人ではないからね。
俺達はレースをして金を稼ぐけど、それと同時に勉強もしないといけない。
理由は学生だから、そして子供だから。
私達は今、ハイスクール1年生になった。
そして魔女になったから、魔女棟にて勉強をすることになるの。
勉強する内容は、候補棟と一緒だ。
もちろん、違う所もある。
それが、金曜競技、日曜帰学だ。
簡単に言えば、レースのある時は金曜日に競技場に行く。
そして、日曜日の夕方に学校に帰るんだ。
俺達は学校宿舎で、生活するからさ。
早く卒業して遠征先で宿を取りながら、レースをしたいよ。
そう?
私は友達と別れたくない。
だから、このままがいいわ!
アリー、ここにいる皆は友達でもあり、それ以上に……ライバルだ!
今からは、そんな気持ちは持たないほうがいい。
……そうね。
でも、悲しいわ。
みんなと、仲良くしたいよ。
それは俺もだ。
「よう!」
「おめでとう」
あっ、サクラ先輩!
それに、ライフか!
サクラ先輩、私達もここに来ました。
ライフ君、追い付いたよ。
紹介しておこう。
サクラ先輩とライフ……先に魔女棟に編入した2人だ。
ライフは俺達と同級生だ。
サクラ先輩は、呼び名の通りで1つ上の先輩よ。
2人は年代違いの、魔女と男衆なの。
つまり、伴侶の契りは、必ず同級生とは限らない。
学校在籍中なら、こんな2人もありなのだ。
それにしても、サクラ先輩は相変わらず豪快だな。
「確かクラスは、ライフと一緒だな」
「まあ、お手柔らかにな……」
ライフの不自然な笑顔に、笑いが出そうだ。
カズキ、バカ言わないの!
ライフは私達の事を、心配してくれているのよ。
「そう言うこと!なあ、チビカズキ!」
うっ、うるさい!
アハハ……
「なあ、お前たち、ミストラルオークスを狙うのか?」
サクラ先輩の言葉に、私は時間が止まる。
俺もだ。
ライフも、真顔に戻った。
わかりません。
俺もです。
でも、狙いたいです。
「カズキ、お前狙えるぜ!昨日のレース聞いたぞ」
「アリー、いい伴侶だよ。コイツの次にな!」
「サクラさん、取ってつけた言い方やめてください!」
「はいはい……本当に、強かった!」
ありがとうございます。
私も、ありがとうございます。
「私達は条件に合わないから、見学者気分だ。まあ、いろいろ相談にのるよ」
はい、お世話になります。
俺は迷惑かけないように、頑張ります。
「サクラさん、そろそろ授業です。じゃあ、ここでサヨナラっす!」
「しっかり、勉強しろよ!」
ライフ、サクラ先輩の尻にひかれたな。
でも、嬉しそうね。
本当にいい2人
さてアリー、そろそろ校長室に行こうか。
うん、卒業報告ね。
少し緊張しちゃうな。
仕方ないよ。
さっさと、済ませて今日は早く帰ろう。
そうね。
早く休みたいから、賛成!
さっ、校長室へ行きましょう。
つづく