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『火曜日 放課後 実戦練習記録場』
「やあ、アリー!」
サクラ先輩!
それに……
「僕達も、見学させてくれるかい?」
「お願い」
ラット先輩、ルーシー先輩!
疲れてませんか?
ステイヤーは疲れますから。
「疲れているよ。今日は帰るつもりだったが……」
「アリーさんの応援よ!相手がミストラルオークスの有力候補でしょ!」
アリー、何だかやりにくいよ。
カズキ、私もよ。
「おやおや、思ったより弱気ですね」
教頭先生!
教頭先生、本当に許可なさったのですか?
あっ、いきなりすみません。
私もカズキも、頭をひねってまして……
「我がスクールの有力候補ですからね、カズキ君もタクミ君も、私だって興味あります」
ところで、ルリア先輩とタクミ先輩は?
「アイツら、少し補習授業してる。少し遅れるらしい」
え!
遅れるって、ウォームアップなしでやるの!
アリー、先輩は相当自信あるか、相当なめてるか……
「その前に、点数足らないのよ」
レニーラ先生!
レニーラ先生も、見学ですか?
「私は、追い払い役よ。実はあなた方の練習を見たがる連中がたくさんいるのよ」
「因み、私とライフは了解取ってある」
「カズキ、見せてもらうぜ!」
「僕達も、レニーラ先生が配慮下さった」
え!
本当ですか?
レニーラ先生!
「私だって、悪魔じゃないわ!頑張って結果が付いたから、今回は大目に見たのよ。お・お・め・に!」
なるほどね。
『30分後』
「ご、ごめんなさい。タクミ!」
「なっ!いいじゃねえーか、今回は赤点だったけどよ!」
「こ・ん・か・い・は」
「げっ、レニーラ先生……」
「せっ、先生が何故?」
「居てはダメかしら!」
アリー……
こら、笑わないの!
「笑ってるお前らな……」
「アリーさん、カズキ君は、成績優秀よ!アリーさんは五本指、カズキ君はもう一息なの」
「マジっすか!」
「……すごいんですね」
あのー、すみません、時間がもったいないんで……
始めませんか?
「そっ、そうですね。私達今すぐ用意しますから」
「よし、行くぞ、ルリア!」
「こら、待って!」
アリー……騒がしいね。
あの、タクミ先輩って。
好かれた感想は?
レイコにチクリチクリ……っと!
おい、アリー!
タクミ先輩のことは言わない!
わかった!
……女は怖い
「わかる、わかる」
「ライフ、何だい!」
「別に、何でもないです」
「お待たせ!じゃあ、始めましょう」
はい、ルリア先輩。
アリー、いくよ!
……よし、ルリア先輩こちらは、槍にしました。
「私も、槍にしたよ。さて、はじめよう!」
カズキ、跨がるわよ。
わかった。
浮上する。
「タクミ!上がって!」
カズキ、始まるよ!
わかったよ!
「アリーさん、先行する?」
はい。
強さは?
「全力できる」
カズキ、どう?
問題ない。
わかりました。
それで、行きます。
「……タクミがね、疲れてるから無理させるな!だって」
ふっ!
アリー、だって。
ありがとうごさいます。
でも、大丈夫です。
……先行しますよ。
カズキ!
よし!
「……よし、タクミ、追うよ!」
アリー、どうだい。
カズキ……さすがに、強い!
来てるよ!
へえー、アリー楽しもう!
……うん!
「つっ!タクミ、やっぱり凄いよ!アイツら強い!」
アリー、そのままよ!
風になれ!
わかった!
「負けるかあー、タクミ!根性みせて!」
「速い!」
「さすがね」
「へえ」
「ライフも目に焼き付けろよ」
「教頭先生……」
「なかなか……頼もしい。しかし……」
「しかし、何ですか?」
「もうしばらく、見てみましょう。ハッキリしますから」
「は、はぁ」
『1時間後』
そろそろ、終わりになるわね。
アリー、今度は俺達が追いかけよう。
わかったわ!
ルリア先輩、後追いでお願いします。
「……ここまでにしない?正直、タクミの疲労がピークに来たの」
え!
……アリー、終わりっぽいね。
うん……
わかりました。
私達、降りますね。
「私達も、降りるよ」
「教頭先生、これは……」
「カズキ君の念の力、体力にタクミ君がついて行けなかったんですよ」
「ほっ、本当ですか?教頭先生!」
「はい、確か……」
「ライフです」
「そうそう、ライフ君。カズキ君は凄いよ」
「凄いなカズキ君は!」
「ラット、アリーさんも凄いわよ」
「ああ、何せ年上の、オークス候補のペアに負けてない……ちがう、手玉にした」
大丈夫ですか?
アリー、そろそろ
うん、元に戻すから……はい
ふう!
良い汗かいたー。
「タクミ!」
「……ックショウ!」
「タクミ、無理しない。横になって!」
タクミ先輩、お手併せ、ありがとうごさいまいた。
私からも、ありがとうごさいます。
今後の糧になりました。
「……おい!いい気になるなよ!」
「タクミ!でも、悔しいよ!」
実績練習の成績は、五分五分でした。
私達も、気が抜けませんでした。
アリー、良かったね。
デートしなくて!
カズキ!
視点ズレてる!
タクミ先輩、また、機会があれば良いですか?
「望む所だ!テメー、泣かせてやる!」
お手柔らかに!
アリー、まだ日が明るい。
少し走る。
わかったわ。
私がついていけるペースで走ったね。
「!」
「カズキ君、疲れは?」
まだまだ、大丈夫です。
カズキ、行こう!
うん!
では、失礼します。
「はい、ルリアさん、タクミ君、お疲れ様!よく覚えておきなさい。あの二人を!」
「教頭先生!」
「……くそ!負けたくねー!」




