22
『日曜日 午前中』
「おはよおぉー、アリーちゃん、カズキくーん」
は、はい、おはようございます。
マーベルさん、おはようございます。
「アリーちゃん、硬いわよお」
カズキ、私、マーベルさん苦手……
そうかい?
キレイな女性だよ。
「あーら、ありがとうー、聞こえちゃったあ!」
マーベルさん、お腹大丈夫ですか?
「大丈夫!元気よぉ、スリスリ」
……
アリー、大丈夫だよ。
疲れるな……
「おう、アリーちゃん、カズキ!飯の用意はあるぞ!」
ドラガンさん、おはようございます。
おはようございます……
カズキ、ドラガンさん嫌い?
……アリー、ごめんなさい。
「おはようごさいます」
「おはようごさいます」
あっ、ストーク先輩、イルイザ先輩!
おはようございます。
おはようございます。
「よう、来年の主役!」
ストーク先輩、やめて下さい。
カズキに同じくです。
「さて、飯だ!片付かないから早く食え!」
『午前中 宿内』
外は雨だ。
今日もか。
イルイザ先輩、ストーク先輩は観光に行った。
俺達も誘われたが……
ルーシー先輩のレースを見たいと、断ったの。
そろそろだね。
うん。
ビジョンは雨の競技場を映していた。
珍しいな、スライス競技場は晴れている。
私達は雨……この国は大きいね。
そんなことより、アリー、そろそろレースだ。
うん!
ビジョンには、レース紹介と飛行する魔女紹介がされている。
そのあとに、1着確立のデータ……つまり、オッズが出た。
!
ルーシー先輩は、10番人気……
最下位候補ね。
ラット先輩!
大丈夫です。
ここは一泡ふかせて下さい!
3着以内に入らないと……
アリー、始まった!
うん、ルーシー先輩……後方?
いや、構わない。
前の二人の魔女が速い。
間違いなく、失速する。
だけど、それにしても後ろよ!
……先輩達を信じよう。
『5000m通過』
アリー、レースが落ち着いた。
先頭は少し疲れている。
ルーシー先輩は……徐々に縮めているわ!
ペースを上げたの!
違う!
周りが下がったんだ。
つまり、ルーシー先輩は同じペースだ。
……いいぞルーシー先輩、順調だ。
『10000m通過』
なに?
レースの展開に動き?
アリー、人気の魔女が、揺さぶりをかけた。
ここから、脱落者が出だすぞ!
ルーシー先輩……ついて……来ている!
よし、手応えは悪くないぞ。
順位も3つ、上がった。
でも、まだ距離が……
アリー、ラット先輩はここからだ。
!
来るよ!
『15000m通過』
カズキ!
アリー、ラット先輩はまだ生きている!
それに、まだ余裕がある。
うん!
これは!
3着以内じゃあなく……
イケるぞ!
『ラスト、1000m』
カズキ、ルーシー先輩は2着よ!
くっ、疲れてきている。
ここからが、本当の闘いだ。
前も余裕はない。
ラット先輩、がんばって!
ルーシー先輩、ここは鬼になれ!
アリー……
いや、間違いないな!
ルーシー先輩、ここは無理をしてもいい!
……いけー!
……もう一息だ、
……きたーあ!!!
よし、抜いた!
ルーシー先輩、後少し!
…………やったあ!!!
やったあ!ラット先輩、おめでとうございます。
カズキ!
アリー、祝いのメールだ!
うん!
やったあ!




