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『レース終了後』
「久しいな」
また、あんたか
こんにちはスラトさん。
「久しいなアリー、カズキが冷たいんだが」
スラトさん、俺はあの記事が全てです。
「は?」
レース予想ですよ!
「何故だ?変な内容だったか?強いって書いたんだが……現に強い勝ち方だった」
まあまあ、カズキ。
スラトさん、カズキは変にプレッシャーを掛けて欲しくないんですよ。
「このくらいの、プレッシャーでか?」
もし、俺達が惨敗したら、スラトさんどうするつもりだったんですか?
「どうもしない、見込み違いだった……それだけだ」
……
「しかし、お前らは勝った。それも、可愛げのない内容だ。強いな」
ありがとうごさいます。
「おう、おう、アリーは素直でよろしい!」
スラトさん、一つ聞いていいですか?
「なんだ?カズキ」
今年のミストラルオークスのことです。
アリー、イルイザ先輩の言葉がひっかかる。
スラトさんに、聞いてみよう。
え?
やめよう。
迷惑よ。
「……少し教えてやろうか?」
え?
アリー、ここは聞いてみようよ。
……
今年のミストラルオークスは、どんな感じですか?
例えば、誰が本命とか……
「今年の本命はいないな。つまり、混戦模様だ。有力なのは何人かいるが、お前らの通うスクールにも一組いてな、ルリアとタクミだったはず」
ルリア……
タクミ……
アリー、知ってるかい?
知らないよ。
ちなみに、イルイザ先輩は?
「アイツらも、ポイント的には参加は出来るようだが……勝ち負けは厳しいな。あいつらは、スタンダードタイプだからな。ギリギリ、クラシックもこなすが、まず無理だな」
アリー、おそらくイルイザ先輩は、ルリア、タクミ、この二人に繋がるはずだよ。
うん。
コレはおそらく……
先輩方は、先のレースまでも考えているんだ。
ニ年に一回晩秋に行われるアレに!
確か……来年か!
「……アリー、カズキ、お前らは今から、たくさんのライバルと出会うだろう。そこで、自分達を磨き成長していく必要がある……まっ、俺が言わなくても誰かに言われるだろうが」
スラトさん、ありがとうございます。
まっ、カズキったら、さっきとは違う態度ね。
「さて、今度は俺の仕事の手伝いだ。取材するぞ!」
『土曜日、全レース日程終了』
アリー、「めぶき」に帰ろう。
宿ね。
たしか、スクール指定の宿よね。
うん。
この前もここだったけど、良いところだよね。
うん、俺もあの宿好きだ。
「あら、アリー!」
あっ、イルイザ先輩!
「よっ!カズキっだっけ?」
はい、ストーク先輩。
「おっ、嬉しいねえ、名前覚えていたのか!」
はい。
宿は確か……
「めぶきよ」
えっ?居ましたっけ?
カズキ、わかる?
いや、居なかった。
「宿替えしたんだ」
宿替えですか?
「時間内に変更手続きをすれば、宿替えは可能だからな」
「実は、ホテルの宿泊はあまり良くないの。だから、スクール公認民宿を借りようと思ってね。それが、たまたま「めぶき」だったのよ」
でも、宿は一杯だったような……
「一部屋空いたらしい。その部屋に滑り込んだようだ」
「一般客の一組が、ドタキャンらしくて、なんだか女将さんニコニコしていたわ、スマートからの電話からはね」
スマート……か。
科学はやっぱり、すごいな。
カズキ、今はその話はなし!
「そう言うことで、今日は頼むわ!」
はい。
ストーク先輩
先輩方、お手柔らかに……
ところで、アリー!
ラット先輩は、明日だよね。
うん、人気はないみたいよ。
そうか……




