将を射んと欲すれば先ず熊を射よ
PV1万台突破しました!!
読者の皆様、どうも、ありがとうございます!!
これからも、拙い自分に活を入れて頑張って行きたいと思います。
前話を修正しました。
文化祭じゃなくて体育祭でした。
私は会議室の椅子に座り、盛大なため息を吐いた。
紗枝・・・・、何かあなたらしいわ。
いつも、良いとこまで行くのに、最後に盛大にこけてしまう。
勉強しかり、委員会しかり、テストしかり、生活しかりね。
例外としては陸上じゃないかしら。
あのドジな親友の事を浮かべていたら、声を掛けられた。
「あっ、あの僕に用事って何のことでしょうか?」
私の前にはとても中学生とは思えない体格をした結城君が恐縮そうに座っていた。
「ああ、ごめんなさい。楽にして頂戴」
まあ、彼じゃないにしても、結城君は彼の友達なのだから、よく知っているのかもしれない。
「ちょっと、聞きたいことがあるの」
「聞きたいことですか?」
「そうあなたの友達の上代君のことなんだけど」
「僕の友達・・・・へへ」
“友達”という単語が嬉しいのか結城君は言っては悪いけどゴツイ顔を笑みで埋め、照れている。
「結城君?」
「あっ、はい、上代君のことですよね・・・・」
「どうしたの?」
「いえっ、あの、何て表現していいのか?」
「?」
どうしたんだろ?
結城君は両手を膝の上に置き、ウジウジしながら、喋り始める。
「変わっているってわけでもないし、話も合わせて喋ってくれるし、別にとくに何かがあるわけでもない・・・・のですが、・・・・何かが違うと思うんですよ。」
・・・・どういうこと?
「あっ、すいません。何言っているんだか。悪い意味ではないです。ただ、・・・・わからないってことですかね?」
聞かないでよ。
「そう・・・・なんだ」
私は彼もよく知らないのかと肩を落とした。
彼がはっとした顔をした
「あの、いまさら何ですけど、上代君の事を何で調べているのですか?」
聞いてきたか、まあ、当然か。
「あっ、調べているってわけじゃないの。ただ、個人的な事かな」
私は予め考えていた理由を述べ始めた。
「個人的なことですか?」
結城君は首を傾げた。
「いや、まあ、副生徒会長としてでもあるかな。彼をみたとき何だか暗い感じがしたから、何だか心配で、それで友達であるあなたに尋ねたの」
影を薄そうなのは、暗いようにみえたのを同義ととっても問題ないとおもう
「はー、すごいですね。常に気を配っているんですか?」
「まさか、ただの偶然よ。だから、個人的なの」
納得したのか結城君は再び喋り始めた。
「あの僕は表現できないって言いましたけど、上代君自体は心配ないと思いますよ。むしろ、何かあったら自分ですぐ解決をします。それに人のありのままを見てくれる貴重な人です。彼のおかげで僕も救われましたし。」
と純粋な目で私に語りかける。
こっ、この人、いい人だ。何だか嘘吐いている自分に罪悪感が~
「そうなんだ。よかったわ、余計な心配だったみたいね」
私は必死に取り繕い、安心を見せた。
「はい」
「上代君っていい人なんだね。一度話してみたくなったわ」
本当に。
「あっ、それなら、今日、図書館にいるって言っていましたから、今から会ってみたらどうですか?話してみたら僕の言っていることがわかります!・・・・かも。」
かもか
「でも、いきなり、あって話したら困るんじゃないかしら」
まして、私は告白した人だ。かなり気まずいよ。
「だいじょうぶですよ。上代君は、余程のことがない限り、大抵は返してくれますから」
そう言って自身をもった顔で答える。
「そうね、じゃあ、行ってみるわ」
そう言われるとなんだか、大丈夫な気がしてきた。
「じゃあ、上代君によろしく言っといて下さい。」
「あなたは来ないの」
「いえ、僕は早く家に帰らないといけないので」
「何かあるの?」
「今日、親が遅いので、妹に夕食を作らないといけないんです。」
へえ、妹さんがいるんだ。
正直、少し安心した。
彼の前にいくと色々なボロが出てしまいそうだから
「それならごめんなさいね。時間とらせちゃって」
「気にしないでください、では。」
*
結城君と別れて、私は図書館にまっすぐに向かっている。心なしか早足になっている。そうだ、下手な小細工をせずに直接話してみよう。
図書館に着き、大きな音を立てないようにゆっくり入る。
確か、あそこの本棚の奥にこないだはいたんだよね。
また、あそこらへんかな?
その方向にどんどん歩いていくと、不意に聞き覚えのある声が聞こえた。
あれ?この声は、彼じゃないかな。
私は思わず、それに耳を傾けてしまった。
「ならどっか行かない?そう街でデートしよう。」
「・・・・・・かまわない。」
次話は7日後の投稿になりそうです。