第33話:狂宴の果て
荒れ果てた荒野に響くのは、激しい衝突音と鋭い息遣い。
レオ、ナイトメア、アルバ——三者の戦いは激化し、周囲の岩は崩れ、地面には無数の裂け目が刻まれていた。
「ハハハッ! もっとだ、もっと楽しませろ!!」
アルバは傷を負いながらも狂気じみた笑みを浮かべ、再び突進する。
「チッ……化け物が。」
レオは鋭い目を光らせながらも、刀を構え直した。
一方、ナイトメアは影を操りながら冷静に状況を見極めていた。
「……このまま続ける意味はないな。」
ナイトメアは小さく呟くと、影を広範囲に展開し始めた。
「おい、逃げる気か?」
アルバが目を光らせる。
(奴の力に惹かれ会ったはいいが、邪魔が入った。この状況では力を取り込むのは無理だな。)
ナイトメアの影が形を変え、無数の槍のように周囲を取り囲んだ。
「また会おう。」
ズズズ……!!
影の槍が一斉にレオとアルバへと放たれる。
「チッ!」
レオは素早く身を翻し、刀で影を切り裂きながら後方へ飛ぶ。
アルバは正面から殴りつけ、影の攻撃を破壊しながら突き進んでいた。
「面白ぇ……けど、そろそろ終わりか?」
アルバが一歩踏み込もうとした瞬間、ナイトメアの姿が影と共にかき消えた。
「逃げたか……。」
レオは息を整えながら、ナイトメアの残した影の残滓を睨んだ。
「まぁいいさ。まだ戦いたいなら、また会いに行くぜ?」
アルバは笑いながら拳を握りしめる。
「レオ……こいつみたいな奴と戦えるって事なら話し聞いてやるぜ。」
レオはアルバの言葉を聞き、静かに刀をしまった。
「ああ、保証する。ナイトメア並の力を持つ奴らと戦う事ができる。」
さらににレオは話しを続けた。
「ナイトメアが力を取り込もうとしているのは分かっていた。だが今は別の脅威が迫っている。力を貸せ、アルバ。お互い利益のある話しだろ。」
「いいだろう。ただし、俺は一人で戦う。チームワークだの小細工だの指図は受けねぇ。」
アルバは地面に胡座をかきながらニヤリと笑った。
「それでいい。」
アルバが“強い奴との戦い”を求めている。
そこを利用しようとレオはアルバに近づいたのだ。
「追って場所と日時は連絡する。数日待っていろ。」
レオはこの戦いの余韻を噛み締めながら、その場を後にするのだった。
アルバは座ったまま、今後の戦いの事を想像して笑っていた。




