第27話:崩壊の予兆
ヴォイドハウルの幹部らしき人達は、フロントコードのメンバーに対峙し、互いの力をぶつけ合っていた。今回アキトたちの前に立ちはだかる敵には、それぞれ異なる恐るべき能力があった。
それぞれが傷つきながらも敵を圧倒していく。
一方アキトは銀髪の女の空間操作により、アキトの動きは何度も封じられていた。しかし、アキトの双竜がその力に応じて進化し始める。
「空間を歪めたところで、お前の力が絶対だと思うな!」
アキトの周囲に無数の刃がさらに激しさを増し、双竜が実体化して金髪の女に向かって突進する。
彼女は冷静に空間を切り裂くような動きで応戦するが、アキトの攻撃は次第に彼女の予測を超える速度と力を見せ始めた。
「ここまで強いとは!?」
彼女の声には初めて焦りが混じっていた。
ゼロがアキトの肩から飛び立ち、彼女の言葉に嘲笑うように言う。
「双竜がだいぶ体に馴染んだ様だな。身体能力が激上がりだぜ。」
アキトは双竜にさらに力を込めながら、一気に女の空間の中心を切り裂いた。
「これが俺の力だ!」
その瞬間、女の空間が崩壊し、彼女は膝をついた。
「……まだ終わっていないわ。」
彼女は装置の方に手を伸ばすが、アキトの双竜が刃となってその腕を切り裂いた。
仲間たちは全員集結した。
それぞれが傷を負いながらも、なんとか勝利を掴んでいた。
「……まったく、大変な相手ばかりだな。」
ユウマが肩を押さえながら呟くと、レンジが笑いながら応える。
「けど、これであの装置を止められるだろ。」
イリスも岩影から出てきていた。
アキトとゼロが装置の前に立ち、仲間たちと合流する。
アキトは装置を観察し、その中に不気味な脈動を感じ取る。装置はただの武器ではなく、生物のような存在だった。
「これ……生きてるのか?」
ゼロが驚きの声を上げる中、セリカからの通信が入る。
「みんな、その装置には触れないで。そこにはヴォイドハウルの“核”が埋め込まれている可能性があるわ。」
「核?」
「簡単に言うと、ヴォイドハウルの影を吸収して人に力を与える装置。その発動のエネルギーが“核”よ。それを破壊すると、連鎖的に能力者たちが暴走する危険性があるの。」
アキトは拳を握り締め、次の行動を決めるように深呼吸した。
「なら、俺たちでこれを破壊するしかないな。」
みんながこの装置をどうやって破壊するか考えて少し考えていたところにセリカが言った。
「待って。出来れば持ち帰って調べたいわ。倒した敵も動揺にね。そのためにイリスを危険な現場に行ってもらったのよ。」
「そうだな。ここで下手に触って暴走させてもかなわん。
持ち帰ってセリカに任せた方がいい。」
レオの言葉に皆も黙って賛成した。
「イリス。できるか?」
「うん。たぶん....できる」
イリスは装置の上にゲートの入り口を出した。
ゆっくりゲートは下に降りていき、装置を丸ごと飲み込んでいった。
その様子を遠くからニヤついて見ている男がいた。




