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なっちゃんさん、寝込む4

 お湯をはってタオルを入れた洗面器を持って、なっちゃんさんの部屋に戻った。なっちゃんさんは眠っていて、アイスと違って起こすよりは、また寝汗をかくかもしれなかったので、いったんそのまま部屋を出た。

 夕食は結局おじやにした。完食はできなかったけれど、八割くらいは食べられた。その後、改めてお湯とタオルを用意した。先に足や手や体の前方を拭いてもらって、その間は僕は部屋を出ていた。呼ばれて入ると、なっちゃんさんは下はパジャマ姿になっており、上半身は前をバスタオルで隠して、素肌の背を向けていた。修行僧が煩悩に葛藤し大悟した気分をつくって、それから首から背中を拭いた。

「ありがとう」

 小声で言うなっちゃんさんの横顔がまだ少し赤かった。たぶん僕もそうだったろう。回れ右をした僕の後ろでゴソゴソと衣擦れの音がした。合図をすると、なっちゃんさんはすっかり寝間着姿になっていて、それからすぐになっちゃんさんは横になったので、洗面器を震える手でこぼさないようしっかりと抱えて部屋を出た。


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