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今日も今日とて、隣のコイツが腹を空かせて。皆を困らせています!!   作者: 土竜交趾
過去編 ~素敵な世界に一時の終止符を~
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第百二話 第四の試練 その三

お疲れ様です。


本日の投稿になります。




 危険と死が渦巻く奈落の遺産に突入してから初めて訪れる静寂が心に緊張感を生じさせ、その影響を正直に受けた体に変化が生じた。


 足枷を嵌められた様に重くなった足を動かすには否応なしに普段の倍以上の労力を費やすので只歩くというだけの単純な行為が悪戯に体力を削る。


 薄暗い通路の闇の中からいつ現れるかも知れない恐ろしい罠の数々や友軍と別れての単独行動、そして己に課された責務を果たさなければ王都に恐ろしい被害が及ぶという任務の重さが精神力を擦り減らしていた。


 長き時に亘り訓練に携わって来た者がこれだけの重圧を受けるのだ。


 王都守備隊に着任して間もない隊員や実戦経験が浅い隊員には分が重いであろう。


 ゼェイラ長官は恐らくこの事を見越して人身御供になるべき人材を選び私と隊長にこの任務を与えたと考えられる。


 そして実戦経験が少ない私達の実力を補う為に彼等を寄越した。


 別にそれに対して激昂する訳では無いが……。我々の実力を信じて欲しかったのが本音だ。



 王都守備隊に着任してから今年で二十年が経つ。その間に受け持った任務は王都内の監視の任や王制に仇なす犯罪者の捜索等々、王都内の市民の命や王家を守るとは程遠い任務ばかり。


 それが私達に課せられた任務だからと自分を誤魔化して日々の訓練に邁進していたが……。


 この奈落の遺産に突入してからはその日々に疑問を持ってしまった。


 腕と技を磨くのは悪くない。


 しかし、それだけでは実戦という命のやり取りを行う場面では役に立たないのだ。


 命の危機に瀕しても決して揺るがぬ力と判断力。それを彼等は当然の様に備えていた。


 もう間も無く天井と壁に圧し潰されてしまい命を落とすという瀬戸際でも難題を解き実力を遺憾なく発揮。


 更には自分以外の三名の命がその双肩に圧し掛かっているのにも関わらず冷静さを見失わずに正答を導き出し、或いは矢で的を射貫いた。


 我々王都守備隊と只の冒険者である彼等の違い。


 それを簡単に言い表すのなら経験の差だ。


 我々は生が保証されている生温い環境下で体を鍛えていた事に対し、彼等は常に命のやり取りが行われている実戦を幾度となく経験していた。


 実力はそこまで変わらないのにその差がこうも如実に表れるとは夢にも思わなかったわね……。



「ふぅっ……。グレイオス隊長の仰る通り、私達は世界を知らな過ぎるのかしらね」



 誰にも聞かれない事を良い事に溜息を吐いて肩を落とす。


 ここに来て初めて吐く弱音が私の心の声を代弁していた。



「まぁ別に構わないわ。今からそれを経験すればいいのだから」



 落とした肩を元の位置に戻すと今まで培ってきた訓練や任務は無駄では無いと己に言い聞かせて胸を張る。


 最低限の知識と実力を備えたのだから残すは経験だけ。


 そう、この先に待ち構えているであろう危機を乗り越えたのならもう一段階上の舞台に上がれる筈。



 再び己に強くそう言い聞かせていい加減見飽きた単調な通路を進んで行くと普遍的な家屋が容易く収まるであろう広い空間に出た。


 ここに至る通路と同じく壁には松明が掛けられ部屋全体と、部屋の中央で静かに佇んでいる女性を照らす。



「……」



 紫がかった黒き長髪を気怠そうに細い指で整え、黒き瞳でさも面倒そうに通路から現れた私の姿を捉える。


 無駄に大きく開いた胸元の黒シャツに見ていて心配になる程の細い足は戦闘に不向きであると判断させるが……。私自身の本能はあの女性に対して最大限の注意を払えと警告。


 注意深く細身の体の女性の外見的特徴を監視し続けていると件の女性が静かに口を開いた。



「はぁっ……。何でハンナじゃなくて一番の外れがこっちに来るのよ。本当にツイていないわ」


 第二の試練を受ける際に頭の中に響いたランレルの声色が私の鼓膜を揺らす。


「一番の外れで申し訳無いわね」



 黙っていても良かったのだが一番の外れと言われて釈然としない心を誤魔化す為にドスの利いた声で答えてやる。



「申し訳無いと思うのならその場で命を断ちなさいよ。そうすれば私の手間も省けるし」


「残念ながらそうはいかないわ。私は、私の責務を果たす為に此処に来たのだから」


「うっわ、面倒な女ね。ハンナも可哀想だなぁ――、こぉぉんな厄介な女を引き連れて此処まで来たんだから。あ、ハンナだけじゃなくてぇ。他の男達も足手纏いだと思っていたんじゃないの??」



 コイツ……。私の気持ちを逆撫でして一体何のつもりだ??



「良く動く口ね」


 恐らく私の気持ちを悪戯に刺激して隙を誘うつもりなのだろう。


 その隙に乗じて私の命を奪う。


 姑息な輩が取る常套手段の一つだ。


「そりゃど――も。あんたを早く殺してさっさとハンナが居る場所に行こ――っと」


「無能な奴程良く喋る。誰かに教わった言葉が恐ろしく今の貴女に相応しいわね」


「――――。はぁ??」



 よし、食いついた。


 これで向こう側に向いていた彼女の気が私に向けられ、コイツは私という存在を消滅させる為に正面から襲い掛かって来る。



「聞こえなかった?? それなら無能な輩にもう一度言ってあげましょうか?? 戦いを前にして他所に気を送る等、言語道断だと」



 彼等は現時点で私と同じく他のキマイラと対峙している筈。


 一対一で拮抗する状況下にもう一人の増援が現れたらどうなるのか。それは火を見るよりも明らかだ。


 隊長達に敵の増援を送らない為にもそして何より……。



 私という存在を一切合切無視しているのが許せなかった。



「一々気に食わない台詞を吐く女が。良いわ、そこまで言うのなら相手になってあげる」


 ランレルがそう話すと背に装備していた長い漆黒の鞭を右手に装備して構えた。


 それに対して私は警戒心を高めたまま左の腰から長剣を抜き中段の姿勢で構える。


「長物に対して剣で向かって来るか。こりゃ懐に潜られたら対処に困りそうねぇ」



 私は生憎放出系の魔法を詠唱出来ないので勝負を挑む際はどうしても近接戦闘を強いられる。


 命のやり取りを行う戦いに対して選択肢は多い方が越したことは無いが……。別に嘆いている訳では無い。


 放出系の魔法を補う為に血の滲む努力をして来たのだから。



「ふぅ――……。さぁ行くわよ」


 体の内から沸き起こる魔力、燃え滾る心から生じる闘志。その両者を高めて剣の柄を強く握り締めた。


「いつでもど――ぞ。ってか……、私から打って出るけどね!!!!」



 ランレルが言葉の途中で鞭を振り上げると、鞭の先端が複雑な軌道を描きながら真正面から襲い掛かって来た!!



 一本の鞭の筈なのに先端の軌道が複雑に変わり続けまるで大群の大蛇に襲われている様な錯覚に囚われてしまう。


 恐らくこの軌道は相手に対して着弾箇所を予測させない為の動きなのだろう。


 今此処で防御態勢を取れば防御の隙を窺われ、手薄な場所に被弾してしまう恐れがある。


 ならば、鞭の先端をギリギリまで引き付けて受け止めてやるわ!!!!


 ある程度の衝撃を予想して鞭の先端を引き付けて剣の腹で受け止めると。



「ッ!!」



 部屋全体に強烈な炸裂音が響き渡り体全体に恐ろしいまでの衝撃波が轟いた。


 この圧と威力……。鞭本来が持つ威力じゃないわね。


 まるで巨大な岩を投擲されてそれを受け止めた気分よ。



「どぉ?? 付与魔法で強化された鞭の一撃は?? 体の芯によぉぉく効くんじゃない??」



 彼女の話す通り防御してもその威力は凄まじく剣の柄を握る手がまだ痺れている。


 一撃ならまだしもこれが二撃、三撃と蓄積されていったのなら剣を握る事さえも叶わなくなってしまうだろう。



「生温いわね。王都守備隊の隊員はこの程度の攻撃じゃ退けない。倒したければ上辺だけの魔力だけじゃなくて魂の籠った一撃を見舞いなさい」


 痩せ我慢じゃないけど、こうして口を開いて己を鼓舞しなければ耐えられないからね。


「あっそう。じゃあ御言葉通りに魂を籠めた一撃を見舞ってやるよ!!!!」


 ランレルが気合の入った言葉を放つと鞭の先端が淡く輝き始め、私に向かって恐ろしいまでの殺気を籠めた一撃を放った。


「ぐぅっ!?」



 鞭の軌道を見切り、剣身の中段で受けた筈なのにも関わらず剣が弾かれてしまい防御に隙が生じる。


 素早く姿勢を戻すものの、鞭の連撃は止む事は無く私の命と魂を断つ為に踊り狂いながら襲い続けていた。



「さぁさぁ!! そろそろお終いかしらね!!!!」


 一際強く弾かれた私の姿勢を捉えたランレルが叫ぶ。


 お生憎様……。これは敢えて見せたのよ!!


 鞭の先端が私の体を捉えた刹那。


「はぁっ!!!!」


 両足に魔力を集中させ、己の影をその場に置き去る勢いで正面に向かって突貫を開始した。


「う、嘘!! ヤ、ヤバ……」



 貰った……!!!!


 私の刃が彼女の胴を捉えたと思ったのだが……。



「――――。何て言うと思った??」


「うぐっ!?!?」



 背に途轍もない痛みが生じて剣の切っ先が逸れて彼女の胴の横を通過してしまった。


 い、一体何が起こったの??


 ランレルから距離を取り、左手で激痛の起こった箇所に触れると。



「これは……。矢、か」


「正解ッ。この部屋は私が作った部屋でね?? ある場所を踏むと何処からともなく矢が襲い掛かって来る仕組みになっているんだぁ」


 くそっ、だから敢えて隙を見せて私を誘い込んだのか。


「今回は一射だったけど……。二射或いは三射同時に放つ事も出来るのよ??」


「それは厄介ね。その矢は確実に貴女以外の者を狙う様に作られているのかしら」


「その通りっ。私に向けられて放つ様に作る訳無いじゃない」



 自分の実力及び間合いを補う為に用意した罠、か。


 全く……。こうも用意周到だと厄介極まり無いわね。他の仲間達もその罠に苦戦しているのかしら。


 だが、今だけは自分に集中しよう。少しでも気を抜くと死がそこにある戦場に居るのだから。



「すぅ――……。ふぅっ」



 痛みと疲労を籠めた吐息を吐いて徐々に集中力を高めて行く。



 今日まで厳しい訓練を己に課して来たのは一体何故か?? それは王都に住まう人々並びに王家を守る剣としての役割を果たす為だ。


 血反吐を吐きながら鍛えた日々。与えられた使命を果たす責任。そして……。好いた人が今も共に前を向いて戦っているのだ。


 この右手に握られている剣には沢山の明るい命の灯火が籠っており、生半可な気持ちじゃあ手放せない。それに何より。



『どうした副長!! お前の力はその程度の物なのか!?』



 彼の顔をもう一度……、いや。数えるのも億劫になる程見つめて居たい。


 いつかは叶うと願っているちっぽけな願いも剣に籠めて……。


 私の前に立ち塞がる敵を討つッ!!!!



「それなら結構!! さぁ、行くわよ!! 私の技を、魔力をその身に刻みなさい!!!!」



 痛みと疲労で音を上げてしまいそうになる体に檄を飛ばして体の内側から迸る闘志と魔力を高めて行く。



「はぁぁああ……」


 まだだ……。この程度の矮小な魔力じゃあ奴の攻撃を見切れない。


 もっとだ、もっと高めなさい。


「へぇ。ラタトスク……、いや獣人?? どっちでもいいけど。大蜥蜴に比べて膂力も魔力も劣る種のくせに中々の圧を纏うじゃない」


「私達ラタトスクは本来森の守護者としての役割を担っているわ。でも、私は森では無く今は王都の守護者としての使命を担っている。この双肩、両手、両足に大勢の市民の命が乗っている。そう!! だから私は負けられないんだぁぁああ――――!!!!」



 目の前に立つ巨大な敵に対して徐々に高まって行く魔力を炸裂させて体全体に纏い、魂の雄叫びを放った。



「さぁ見せてみなさいよ。貴女の全力を」



 言われずとも見せてやるわ。


 王都守備隊副隊長の実力は看板に偽りなしという事をね!!!!



「ふぅ――……。さぁ行くわよ!! その身に刻め!! 奥義!! 颯舜そうしゅんの舞!!!!」



 風の力を両足に纏いその場に己の残身と残影を残してランレルの懐に到達。



「ッ!?」


「せぁっ!!」


 鞭の長い間合いを潜り抜け、防御一辺倒となった彼女の体に風の力を付与させた斬撃を見舞った。


「くっ!! 速さだけは一丁前ね!!」


「速さだけじゃなくて膂力も上昇しているのよ!!!!」



 付与魔法によって強化された鞭へ向かって一閃を放つと、彼女の両腕が微かに揺らぎほんの少しだが隙が見えた。


 ここだ!! ここで決めるッ!!



「食らえぇぇえええ――――!!!!」


 蝋燭の明かりよりも矮小な光の点に向かって切っ先を突き出す。


「ッ!?」



 己の隙の点に向かって放たれる乾坤一擲の一撃を捉えた彼女の瞳が縦に見開かれた。


 よし!! 確実に貰った!!


 両腕の下を通過した切っ先が確実に女の柔肉を捉えたと思った刹那。



「ばぁ――かっ。こっちに誘い込んだのよ」


 私の両腕、両足、そして背に激痛が迸った。


 ま、また矢の罠か!?


「うぁっ!?!?」


「あはは!! 激痛で腕の勢いが無くなっちゃったわねぇ。いたそ――」



 傷口と鏃の合間から血が滲み出て服に付着。


 それは秒を追う毎に増加して行き、服に血溜まりを形成してしまった。



「ぐっ……」


 体全体を襲う激しい痛みによって纏っていた魔力が消失してしまい地面に情けなく両膝を着けてしまう。


「もう降参なの?? 情けないわねぇ。もう少し根性を見せて欲しかったんだけどぉ??」



 根性、か。



「ふ、ふふ。あはは……」


 もう何度も彼から受け賜っている単語を耳が捉えると思わず口角が上向いてしまう。


「気持ち悪っ。なんで今から殺されるってのに笑ってんのよ」



 これで笑わない奴が居たら見てみたいわね。


 グレイオス隊長……。何事も根性で乗り切ると仰っていましたよね??


 私は今からそれを……。実践しますっ!!!!



「さぁ……。その首を刎ねてやるわ」


 彼女が一際強力な魔力を鞭に籠めると同時。


「はぁぁああっ!!!」


 風の力を身に纏いその場から前へ向かって飛び出して隙だらけの彼女の体を拘束してやった。


「ちょっ!? 何すんのよ!!」


「何って……。貴女と今から我慢比べをするんだけど??」


 彼女の腹を両腕で保持しながら言ってやる。


「は?? 我慢比べ?? それって……。ッ!?」


 ふふっ、今更気付いたみたいね。


「そうよ。私が見たかったのは貴女が負けを悟った時の顔なの」


「誰が負けるか!! テメェ!! いい加減放せ!!!!」



 力を籠めた肘打ちが上方から襲い掛かるが不思議と痛みは感じ無かった。


 これが……。誰かを守る為に発揮出来る力、なのね。


 今初めて知ったな。


 生温い攻撃を背に受けつつ彼女の体を押していると、矢の第一波が『私達』 に襲い掛かって来た。



「うぐっ!?」


「……っ!!」



 うん、全然大丈夫。まだまだ耐えられそうね。



「こ、この馬鹿野郎!! このままじゃあんたも死んじゃうのよ!?」


「別にそれで構わないわ。私の命は誰かの命を守る為に存在しているのだから」


「他人の為に命を張るなんておかしいだろう!! 誰だって自分の命が一番大切なのだから!!」


「それは貴女の主観でしょう?? 私は……。大勢の命を守れるのなら例えこの身が滅びようとも受け入れるわ!!」



 彼女の体を抱いたまま一気苛烈に後方へ向かって押し込んでやると。



「そ、そっちは不味い!! や、止めろぉぉおお!! ギャァァアアア――――!!」



 夥しい数の矢の雨が私達に向かって降り注ぎ、断末魔の叫び声と同時に温かな雨が降って来た。


 これは……。あぁ、私とランレルの血飛沫か。


 これだけの数の矢が肉を穿てば血の雨が降るのも頷けるわね。



「ぜぇっ……。ぜぇっ……」


「ど、どうする?? 私はまだまだ矢の雨を浴び続けるつもりだけど??」


 生の輝きが徐々に失われつつあるランレルの瞳を見上げて笑ってやった。


「ちぃっ!! これ以上ふざけた死の遊戯に付き合っていられるか!!」



 彼女が憤りを全面に出した表情を浮かべると目の前の肉体が消失。


 その代わりに温かな光を放つ光球が浮かんでいた。



「いい!? 私はあんたに負けた訳じゃないんだからね!?」


「そうね。私もこれじゃあ勝った気にはなれないし。今回は痛み分けって事で」


「ふんっ!! この勝負を続けたければあの通路の奥に進みなさい!!」



 光球の姿に変わったランレルが激昂したままそう話すと、温かな光を放つ光球が新たに現れた通路の奥へと向かって移動して行く。


 そしてその去り際。



「――――。そこから二歩進んだ位置に最後の罠が仕掛けられているから」



 思わず口角がキュっと上がってしまう台詞を残してくれた。



「有難う。感謝するわ」


「別にいい!! わ、私はハンナと早く会いたいだけだし!!!!」



 この激闘によって私の実力を認めてくれたのか、口調は辛辣でも語尾に優しさが混ざっているって感じね。


 天邪鬼という言葉が異常にまで似合う性格だわ。



「ふっ、ふぅぅ……。このままじゃ本当に向こうの世界に旅立ってしまう恐れがあるわね。止血をして向かわないと……」


 私の体全体を食む鏃の激痛に耐えつつ己の荷物へ向かい這って進む。


 グレイオス隊長、ダン、ハンナ……。私は貴方達よりも到着が少し遅れるけど、先に進まないでね??


「絶対に……。絶対に追いついて見せるから……」


 今にも眠ってしまいそうな体に激しい鞭を打ち己の生の輝きを守る為、寝起きの大蜥蜴……。基、ヤモリよりも遅々足る速度を保ちつつ激闘が繰り広げられた冷たい石畳の上を懸命に這い続けていた。




お疲れ様でした。


本当はもう少し書きたかったのですが、しつこい風邪が中々治らない為本日はここまでとなってしまいました。


やはり寒い季節の風邪は治り難いですね……。今日はこのまま眠ろうかと考えております。



本日投稿する時にPV数を確認させて頂いたのですが何んと……。


六十万PVに届いているではありませんか!!!!


このPVに届いたのは全て読者様達の温かな応援があったお陰です。これからも彼等の冒険を温かな目で見守って頂ければ幸いで御座います。



それでは皆様、お休みなさいませ。

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