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今日も今日とて、隣のコイツが腹を空かせて。皆を困らせています!!   作者: 土竜交趾
過去編 ~素敵な世界に一時の終止符を~
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第八十一話 愛の序章

お疲れ様です。


本日の投稿になります。




 地上から雲が漂う青き空の高い位置にまで背が届く巨人でさえも思わずポカンと口を開いて見上げてしまう巨大な壁を目の当りにしたら、普通の人間はどんな反応を見せるのだろうか??


 恐らく人生の中で一度や二度己自身に訪れるであろう途轍もなく高い壁に直面した場合、意思と感情を持つ生物は多様多種な反応を見せてくれる筈だ。



 ある人は世の中にはこんな高い壁があるのだと感心しつつ他人事の様に地上からぼんやりと見上げ、ある人は雲の上にまで届く壁の先には何が待ち構えているのかと好奇心に塗れた瞳を浮かべ、またある人は決して関わるべきでは無いと判断してそそくさと踵を返す。



 血反吐を吐く様な辛い思いをして壁を乗り越えたのならそこに待ち構えているのは栄華に彩られた輝かしい道なのか、将又茨で装飾された修羅の道なのか。


 壁の手前でそれは理解出来ぬが逃げた先にはろくでも無い結果しか待ち構えていない。


 とどのつまり、俺はこのべらぼうに高い壁を越えなければ否応なしに死という存在が待ち構えているのだ。



「……」



 右手に淡い橙の光を宿したハンナが鋭い視線で俺の一挙手一投足を注視する。


 俺の下らない冗談に渋々付き合う姿、陽性な感情を抱いた時に浮き上がる青き前髪、口では辛辣な言葉を吐きつつも心の明るさを隠し切れずにはにかむ微妙に気色悪い笑み。


 俺の大好きな相棒の顔は一切消失し、今は一人の戦士として俺と対峙していた。



 く、くっはぁ……。堪んねぇな……。


 この野郎、本気で俺をりに来てるじゃん。



 両の瞳の中には燃える様な真っ赤な闘志が渦巻き、双肩から滲み出る圧が清らかな空気を侵食。


 歴戦の武士もののふを容易にたじろがせる圧を放つ彼を捉えると心に幾つもの弱き考えが首を擡げて出て来てしまう。



 今直ぐそこから逃げろ、彼に敵う筈はない、当たり所が悪ければ死んでしまうかも知れない。



 あれだけの圧を纏う巨大な敵と対峙したのなら当然の考えさ。


 だが俺にとって彼こそが越えなければならない巨大な壁なのだ。


 自分でも情けないと感じてしまう弱気な思考を強力な往復ビンタで吹き飛ばし、その代わり烈火の闘志を心に宿す。



 ふぅ――っ……。


 落ち着け、奴はあくまでも一つの生命体なんだ。鋭い刃で心臓を一突きすれば絶命するし、怪我をすれば出血する。


 そう、俺と変わらぬ一体の魔物。


 波打つ心を鎮め、五感を駆使して奴の動きを捉えるんだ……。



 烈火の闘志と凪の無い清らかな水の心。


 相反する両者を胸に抱き、溶け合わせて彼の攻撃を待ち構えていると……。遂にその時がやって来た。



「はぁっ!!!!」



 来た!! 一切の小細工無しの正面からの攻撃だ!!


 彼が己の影をその場に置いて来る程に素早い突貫を見せると。



「んっ!!」



 右手に宿した火の力で彼の愚直な拳を往なした。


 すっげぇ威力だな……。右手の甲で弾いたのに手の平側に痛みを感じたぞ。



「これで終わりだと思うなよ!?」


 互いの吐息を感じ取れる超接近戦に身を置くとハンナが左の拳を俺の顎目掛けて放つ。


「分かっているさ!! それ位!!」


 上半身を仰け反り彼の昇拳を回避。


「テメェも俺が避けてばかりだと思うなよ!?」



 左の脇腹ちゃんが御留守になったのでそこ目掛けて火の力を宿した左の拳を捻じ込もうとするが……。



「……ッ」



 俺の拳を捉えたハンナの眼がものすごぉく嫌な色を帯びてしまった。


 や、やっべぇ!! これはもしかしてもしかすると誘いって奴ですかね!?



「漸く掛かったな!! この戯け者が!!!!」



 畜生!! 意外と狡猾な白頭鷲ちゃんめ!! 


 一度放り出した拳を仕舞えるか!!



 俺の攻撃を誘い出した彼の瞳に烈火の炎が宿ると勝負を決する為に右の拳を此方の顔面へと打ち始めてしまった。



 弧を描く攻撃と、弱点へ向かって一直線に最短距離を突き進む攻撃。



 どちらが先に到達するのか、それは火を見るよりも明らかだ。


 このまま奴の脇腹を粉砕する勢いで攻撃を画策しても彼の攻撃力と速度の方が上回る。


 恐らく、というか確実にハンナの攻撃が先に着弾して気持ちイイお昼寝が待ち構えているのさ。


 つまり!! 俺がこの選択肢を選び続ける限り何がどうあっても最悪の結末は変わらないまま。


 それならいっその事……。


 惨たらしい結末を迎える位なら最終最後まで抗ってやるよ!!



「せぁっ!!!!」


 左の拳を打ち込んだ勢いを体の軸に伝え、そしてまだまだ未熟な魔力操作で右足に火の力を宿す。


「決まりだ!!!!」


 彼の烈火の拳が頬の産毛を焦がす距離まで迫った刹那。


「ふんっ!!」



 右足の筋力が捻じ切れても構わない勢いで地面を蹴り、宙へと逃れた。


 そして……。これが、俺の乾坤一擲の一撃だぁぁああ――――!!!!



「くらぇぇええええ――――ッ!!!!」



 全身の筋力を最大稼働させて体の軸を中心にして宙で回転を開始。


 右足に宿る火の力を遠心力によって増幅させると目まぐるしく回転する景色の中、確かに存在するハンナの影へと向かって打ち下ろしてやった。



「何っ!?」



 驚愕の声と同時に、確かに硬い感触を右足の甲が捕らえる。


 き、決まったのか!?


 華麗に着地を決めて祈る想いで面を上げるとそこには……。



「――――。ふっ、回避行動と攻撃を組み合わせた貴様らしい技だな」



 俺から大分離れた位置で地面に足を突き立てて微かな笑みを零している彼の姿を捉えた。


 畜生、直撃したと思ったのに……。ハンナの両腕に痣を付ける事が精一杯だったか。



「技に精細を欠いている。もしも今の技が熟練されたものであったのなら俺に土を着ける事が出来ただろう」


「左様で御座いますかっと。はぁ――っ!! 休憩!! これ以上は無理っ!!」



 まだまだ不慣れな魔力を使用した所為か、体に物凄く重い倦怠感が圧し掛かって来る。


 ここ数日間の訓練も相俟って咄嗟に使用出来るようになったけど、体が本来持つ体力と違って魔力を使用した攻撃をするとすんごく疲れるんだよねぇ……。



「ふんっ、軟弱者が。鍛錬が足りぬ証拠だ」


「そりゃ生まれた時から魔物のお前さんと違って俺は魔物に生まれ変わってまだ数日なの。言わば赤ちゃんみたいなものさ」



 戦闘態勢を解いたハンナにそう言ってやる。



「魔力を使用すればする程体に馴染み、そして容量も増えて行く。これから時間を見付けては厳しい指導を施してやるから覚悟しておけよ」


「へいへい……。お手柔らかにお願いしますよ――っと。聖樹ちゃん!! どうだった!? 今の攻防は!?」



 地面にコロンと横になり、本日も不動の姿を俺達に見せている彼女へ問う。



『二人共驚く程速く動けるのですね、それが素直な感想です』


 まぁ木に比べればそう見えるかも知れないけど、俺の動きはハンナよりも数倍劣るからね??


『後、最後にダンさんが放った回転蹴りは中々に見事でしたよ!!』


「おっ、褒めてくれるのかい??」


『褒めてはいません。先程も申しましたが素直な感想ですよ』



 声色からしてそんな感じはしないんだけどねぇ。



『あの回転蹴りの技名はあるんですか??』


「は?? 技名??」


『えぇ、何だか狙って打った様に見えたので。雌雄を決す時に使用するのかと思いまして』



 い、いや。あれは死に物狂いで打った攻撃であってね?? 最近使用し始めた魔力の力が可能にした蹴りでして……。


 技云々よりも咄嗟に思いついた攻撃って感じだもの。技名なんか考えていなかったぞ。



「技名は無いよ。偶々打てたって感じだし」


『へぇ、そうなんですか。そうは見えなかったですけど』


「ん――……。じゃあ聖樹ちゃんが技名を考えてよ!! 技名が付いていれば練習する時にも励みになるし!!」



 漫然と攻撃の練習をするのではなく、既に詰んだ戦局をひっくり返す要因となる一撃を想定したカッコイイ技の名前が付いた攻撃を練習すればより身に着くだろうからね。



『わ、私がですか!?』


「おう!! 超カッコイイ名前にしてくれよ!?」


『また急に無理難題を……。暫し考えますので少々お時間を頂きますね』



 どうぞどうぞ。


 体を弛緩させて仰向けの状態となり、美しい緑の隙間から零れ落ちて来る光をぼぅっと見上げ始めて数分後。


 悩みに悩んでいた彼女が重い口を開いた。



『此方の大陸に桜という木はありませんが、ダンさんの記憶を覗いた時に見た桜の花びらが散る様子は本当に美しかったです。先程の攻撃が勢い良く振り下ろされた刹那に見えた炎の残影はその桜の花びらを彷彿とさせました』



 ふむふむ、続きをどうぞ。



『風と炎を纏いて邪を打ち払う。その猛烈な風によって可憐に舞う桜吹雪……。先程の乾坤一擲となった技は、『桜嵐脚おうらんきゃく』 という名は如何でしょうか!?』


「おぉ!! 中々にカッコイイじゃん!!」



 春の横着な風で舞い散る桜吹雪を連想させてくれる美しくも荒々しい技の名に思わず上体を起こして叫んでしまう。



「いや、それよりも魔断脚まだんきゃくの方がしっくりこないか??」


「全然響かないからそれは無理っ」



 腕を組み、彼女と共にさり気なく技名を考えてくれた相棒の答えを綺麗さっぱりに断ってやった。



「よっしゃ!! 折角カッコイイ技名を付けてくれたんだし!! このまま練習を……。は、はれっ??」



 勢い良く立ち上がったものの……。何だか足元が定まらずふら付いてしまう。


 な、何だ?? この異様な虚脱感は……。


 浴びる様に酒を飲んで翌朝起きた時の様なふら付き感に驚きを覚えてしまい、その場に立って居られず地面に片膝を着いてしまった。



「魔力を使用し過ぎた結果だ」


『ハンナさんの仰る通りです。ダンさんの魔力はまだまだ安定しておらず、それに魔力の容量も少ないですからね』



 そ、そうなんだ……。魔力を使用した苛烈な攻撃は可能となったけど、その大本となる魔力が少なければ連続使用は厳しそうだな。



『魔力の源並びに流れを安定させる為に治療を開始しますのでそのままこちらに御出で下さい』


「りょ、了解……」



 月明りに照らされた宵の裏通りを歩く酔っ払いの足取りで聖樹ちゃんの麓に到達するとそのまま派手に倒れ込んでしまう。



「聖樹殿、今日も宜しく頼む」


『分かりました。さ、ダンさん。行きますよ??』


「よ、宜しくぅ――……」



 心休まる光を放つ触手が聖樹ちゃんの幹から伸びて来るとその先端が両腕に密着する。


 すると、光る触手の先端から物凄く温かな熱量が体全体に広がり瞬く間に深い眠りに誘われてしまった。


 あ、あはは。春の陽光を名一杯浴びてする昼寝みたいにすっげぇ気持ち良いや。


 俺の意識はこの甘い感覚に身を委ねるべきだと即刻判断し、数秒後には春の昼寝よりも更に効用が増した極上の昼寝を開始したのだった。




























 ◇




 彼の温かな感情が私の中に流れ込み、そして二人の精神が混ざり合うと不思議な世界が構築される。


 母から教えて貰った魔力の譲渡と治癒の力。


 その方法は知っていたがまさかこうして己の姿が形成されるとは夢にも思わなかった。



「……」



 彼が思い描いた仮初の姿である私の右腕を何とも無しに上げるとこれが手を動かす感覚なのだと素直に驚いてしまう。


 肌に感じる空気の感触は現実世界の私の感覚とは乖離して敏感に覚え、目という感覚器官から直接光景を捉えるのがこうも眩しく映り、そして……。



「んがぁ……」



 肌から伝わる彼の体温が私の心を温めてくれる。


 人としてこの世に生まれ落ちたのならこの感覚を享受していたんだと考えると少しだけ寂しい風が心の中に吹いてしまう。


 他者の温かさを知り、感覚を共有し、感情を通じて相互理解を図る。


 人としては当たり前の行為だがそのどれもが私にとって新鮮に映るのだ。



「ダンさん、起きて下さい」


 彼の黒き髪を一つ撫でて覚醒を促すが。


「すぅ……」



 彼は背の低い草が生え揃う大地の上で横たわったまま微動だにせず心地良い睡眠を享受していた。



 むっ……。


 折角人の姿である私と出会える時間なのに眠って過ごそうとするのですか?? 貴方は。



「ダンさん。起きて下さいよ」


 彼の側で座り込んだまま優しく肩を揺さぶるが帰って来るのは心地良い寝音としての呼吸音のみ。


「はぁ――。まぁ、仕方ないですよね。ハンナさんと一緒に訓練をしていましたので」



 彼の温かな肩から手を離すと残念な気持ちが沢山籠った溜息を吐いて宙を仰いだ。



 人ならざる者へと変化させてしまった私は贖罪、では無いですが。彼に付き添い傷付いた心を癒す義務を果たそうと決意した。


 しかし彼は私の力によって魔物に変わってしまっても愚痴を一切零さず、それ処か意気揚々と訓練に励む彼の姿はとても凛々しく映り。


 自分よりも強大な敵に一切臆さず立ち向かって行く姿は私の内側のナニかを多大に刺激していた。



 この見えない力によって心がざわつく感覚……。



 嫌いじゃないけどその理由が分からないから何だかモヤモヤしてしまいますよ。



「ねぇ、ダンさん。貴方の心をもっと深く覗けばこの心のざわめきを理解出来ますか??」



 眠ったままの彼の頭を撫でると更に私の心が騒ぎ始めてしまう。


 全然嫌じゃない五月蠅さだけど彼と出会う前には感じた事の無い感覚に戸惑ってしまう。



「起きて下さい。そうじゃないと……。悪戯をしちゃいますよ??」



 人差し指をピンっと立てて彼の頬を突くがそれでも彼は熟睡の姿勢を崩さなかった。



 もう!! 何で起きないんですか!!


 聖樹と対等に会話出来るのは貴重な経験であり、選ばれし者の霊験あらたかな権利なのですよ!?



「分かりました。貴方が起きないのなら此方にも考えがありますっ」



 死人と思しき姿勢を維持している彼のお腹の上に跨り、優越感に満ちた嗜虐的な視線を安らかな寝顔に向けた。



 ふふふっ……。この二人だけの精神の世界の中で貴方は私から逃げられません。


 まぁ現実世界でも私の前から逃げようとしたのなら森中の蔦を利用して即刻捕らえる事も可能ですけどね。



「ダンさんは許可があるまで私から逃げられないのです。束縛する訳じゃありませんが……。貴方と過ごして来た時間は本当に楽しくて、その時間はこれまで此処で過ごして来た三千年という時間が刹那的に感じてしまう程です。どうして貴方と一緒に居る時間が短く感じるの?? どうして早く終わっちゃうのですか?? そして……。どうして終わらないでと願ってしまうの??」



 彼は傷を癒す効果が認められる野草を採りに私に会いに来た。それが彼等の本来の目的でありそれが済めば彼等は本来過ごすべき場所に帰ってしまう。



 ちょっと怖いけどその実物凄く優しい大鷲のシェファさん、活発で元気という文字を具現化した様なラタトスクのドナさん。



 彼に想いを寄せる人達の下へ帰って行ってしまうと思うと心が凄く痛むのです。


 だけどそれは仕方が無いのです。


 二人が住む場所は異なりそれが今回偶々重なっただけだから。



「この刹那の出会いに感謝すべき、ですよね」



 ダンさんのお腹に両手を添えると本当に温かな気持ちが私の中に流れて来る。


 あぁ、どうして貴方はこうも素敵な魂をお持ちなのですか。


 互いの魂を、素敵な感情を、そして体を溶け合わせて一つになりたい……。



「今、だけ。そう、今だけは……。誰にも邪魔されない世界で互いの魂に光を灯しましょう……」



 彼の右頬に左手を添えると私の顔は吸い寄せられる様に彼の顔へと急接近し、そしてほんの少しだけ互いの唇を接触させてあげた。



「――――。ふ、ふぅむ。これが接吻という感覚なのですねっ」



 偶にラタトスクの方々が森の前で交わしていた情熱的なそれとは全く異なり、慎ましくおどおどした行為だったがそれでも接吻としての本懐は果たしましたね!!



「さらっと交わしただけではちょっと分かり辛い部分もありましたし……。あ、そうだ!!」


 そ、そうですよ、これは治療なのです!!


「ダ、ダンさん!! これから貴方の魔力の源を安定させる為に私の魔力を譲渡します!! で、ですからこれは治療。そ、そう!! 治療ですから我慢して下さいね!!」



 自分に都合の良い言い訳を叫ぶと彼の上体にポフンと倒れ込み、そしてその勢いを利用してダンさんの唇を奪ってあげる。



 こ、今度はちょっと大胆に上唇を食んでみましょうか!?


 あ、いや。それで起きちゃったらきっと恥ずかしくて憤死してしまいますよね……。


 で、で、でも!! 今は亡き母親は経験する事も大事だと常々言っていましたし!? ダンさんの体内に私の魔力を流す為にもこれは必要な行為なのです!!



『魔力の譲渡は体に触れるだけでも可能ですよ??』



 何か横着な私の囁き声が聞こえて来た様な気がしますが敢えてそれを無視します!!



『無視しないの!! 私はこの森を統括し守護する霊験あらたかな存在なのですよ!?』



 私も感情を持った個体ですからね!! この際は仕方がないのです!!


 もう一人の自分と激しい攻防戦を繰り広げながらもダンさんの男らしい体を本当に優しく抱き、そして冷静になって聞き返せば絶対に首を傾げたくなる言い訳を放ちながらも微かに接触させていた唇を離す事は無かったのだった。





お疲れ様でした。


私の住んでいる地域の夏はまぁまぁ暑い事が有名なのですが、本日は物凄く快適な気温が広がり充実した休日が過ごせました。


休日のルーティーンを済ませて買い物へ出掛け、その帰り道に黄色い看板が目印のカレー店へ足を運び。チキンカツカレー400グラムを食し、帰宅後はプロットの執筆。


うん……。充実してそうに見えてその実、異性との絡みが無いとちょっと寂しく見えてしまいますね。


でも、これでいいんですよ!! 休日は体力を回復させる為に存在しているのですから!!


等と負け犬の遠吠えと思しき悲しい言い訳を己に言い聞かせてプロットを執筆しておりましたよ……。


さて、予定ではもう二、三話の間。聖樹さんと過ごした後に彼等は王都へと帰還します。


そこから新しい依頼が舞い込みますので今現在はそのプロットを誠意執筆中といった感じですね。


まだまだ終わりが見えないので予断を許さない状況が続いております。



それでは皆様、お休みなさいませ。

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