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第三百十三話 意に沿わない釣果

お疲れ様です。


週末の深夜にそっと投稿を添えさせて頂きます。




 燦々と光り輝く太陽がニッコニコの笑みを浮かべ早く魚ちゃんを釣れと私を催促するのでそれに従い釣り糸を垂らしているのだが……。


 青空から降り注ぐクソ暑い陽射しの所為か、それとも。



「うぎぃやぁぁああ――――――ッ!!!!」



 あそこで狼二頭が放つ稲妻に焼かれている馬鹿タレのデカ過ぎる声の所為か。


 朝早くから手下共を率いて釣り場へ来ているのにも関わらず……。どういう訳か、私が持つ竿には一向に当たりが来ないのだ。


 釣りたいのは山々なのよ?? だからあんたはそこで阿保面を浮かべながら私を照らしていなさい。


 額から滴り落ちる汗を手の甲で拭いつつ、私達を照らす太陽を憎いとも陽性とも受け取れる微妙な表情を浮かべて見上げてやった。



「あ、あのぉ――……。アレは放置しても宜しいのでしょうか??」


 私の左隣りで可愛い尻を地面にくっ付けている鳥姉ちゃんがおずおずと声を上げる。


「べっつにいんじゃないの――。アイツがどうせ横着したんだろうし」


 私はあの状況を特に気にも留める事無く太陽から真っ青な海へ向かって顔を戻して答えてやった。


「そ――そ――。レイドは頑丈だから雷に打たれたって死にやしないよ」


 我が親友も私と同じ考えに辿り着いたようで??


 むすっと眉を顰めながら話す。


「その通りです。犯した罪は償わなければならないのですから」



 釣り竿を垂らす列の左端。


 目の前の海も思わずうっとりと恍惚の表情を浮かべる藍色の髪を持つカエデも私の意見に賛同してくれた。



「そ、そうなんですか……。で、でも流石にあれはぁ……」


 ちょいとアッチの状況を確かめるべく、不動の竿から顔を左側へと向けると。


「ぎぃぃぃやああああ!!」



 一人の男が地獄の亡者もドン引きする苦しみ悶える声を上げ、地面の上で白と黒の稲妻に焼かれつつ悶え打っていた。


 お、良い感じに焼き上がりそうね。



「大丈夫だって。魔法を受ける訓練を兼ねるからさ」



 大方、あのクソ蜘蛛が何かをしでかしたのだろう。


 昨日までは静かで快適だったってぇのに。自分が問題を解決した途端、周囲に迷惑を放ちやがる。


 全く以て不愉快だわ。



「それなら、まぁ……。わっ!! また来ました!!」


 この不愉快には野郎と蜘蛛の所為もあるが、どちらかと言えばこっちの方が大きな要因かもしれん。


 私の隣でヒョイヒョイ魚を釣りやがってぇ……。


「あはっ!! カエデさん!! またカサゴが連れましたよ!!」



 鳥姉ちゃんが釣り上げたのは茶の色が目立つ一匹の魚だ。


 魚に詳しい海竜さん曰く。


 あの魚はどうやら背びれに毒が含まれているらしい。だが、味は大変に宜しく。焼きに刺身に唐揚げに煮物。どの料理にも適した万能な魚で御座いますとさ。



「おめでとうございます」


 カエデが特に表情を変えずに言葉を放つ。


「えへへ。どういたしましてっ」


 パクパクと開く口から針を外し、後ろのでっけぇ桶へと件の魚を入れ再び隣へと腰を下ろした。


「釣りは初めてなんですけど、結構簡単に釣れて楽しいですね!!」


「釣り人はあ、あ、当たりを待つのが通なのよ。簡単に……。そう!! 簡単に釣れたら面白くないの。鳥姉ちゃんはその点、まだ素人だと断定出来るわね」



 己の憤怒を悟られぬ様、沸々と込み上げて来る憤りを誤魔化しつつ口を開く。



「へぇ、そうなのですか??」


「嘘に決まってんじゃん。コイツは隣で爆釣しているアレクシアが気に食わなくて苛々してんの」


「んな訳あるかぁ!! 私が釣れないのはきっと、餌と場所が悪いのよ!!!!」



 私の頭をポンっと叩いたユウの手を跳ね除けて咆哮してやった。



「ご、ごめんなさい!! 場所変わりますか!?」


 誘われたら仕方ないわよね??


「しょうがないわねぇ。ほら、丸々お尻上げてこっちに来なさい」


 海から仕掛けを釣り上げて腰を上げる。


「ちょっと!! どこ見てるんですか!!」



 己の臀部をささっと抑え、真っ赤に染まった顔で私の顔を見上げた。


 お――お――。可愛い恥ずかしがり方しちゃってまぁ――。



「あんたのお尻よ。よいしょっと!!!! カエデ!! 横座るわよ!!」


 鳥姉ちゃんの肩をぽふっと叩き何の遠慮も無しにカエデの隣に腰かけた。


「どうぞ。後、大きな声を上げると魚が逃げてしまいますよ??」


「魚はそんな賢くないでしょ。よっとぉ!!!!」



 場所を変えた一投目は景気良く!!


 釣りに対して特に強い拘りを持つ私では無いが、ゲンを担ぐ意味合いも兼ねて竿を強く振り、仕掛けを海面へと下ろしてやった。



「後は待つだけ。――――。ふあぁぁ。しっかし、良い天気よねぇ……」


 靴を脱ぎ右足の指で竿を持ち、両手を枕代わりにして目に痛い青を見上げる。


 昨日の雨が嘘みたいよね。


「天候に恵まれているのは確かですね」


「堅苦しい言い方ね。もっとグチャグチャに砕けた言い方しなさいよ」



 カエデは大変お行儀が良い。


 育ちが良い証拠なのだが、こういう時位は生まれも育ちも一切装飾しない言葉を受け取りたいのが本音よ。



「砕けた……。ふむ……」



 左手に竿を持ち、右手をちっちゃい顎に添えて考え込む仕草を取る。


 え?? 何?? そんなに考え込む事かしら。



「――――。ケツの穴が丸見えになる程に明るい陽射しですね」


「「「ぶふっ!?」」」


 この場に居るカエデ以外の者が揃って吹き出す。


 そりゃそうだ。


 お行儀の良いカエデの口からケツの穴という単語が出て来れば誰だって吹き出そうさ。


「カ、カエデさん!? お行儀が悪いですよ!?」


「偶には雰囲気に合わせて話すのも一考ですよ」


「そうそう!! やっと私達と同じ舞台に上がる気になったのね!?」



 左手でカエデの尻を叩きながら話す。


 んほっ。やわらけっ。



「ありません。後、もしも。もう一度ソコに触れたら彼と同じ目に合わせますよ??」


 おっと。幾ら頑丈な私でもカエデの威力の雷で焼かれるのは御免だ。


「お、おぉ。ごめん……」


 プニプニフワフワの尻に触ったのは事実なので取り敢えず謝意を述べてやった。



「謝って済む問題で良かったですね、マイさん」


「まぁねぇ――。ってかさ、鳥姉ちゃん」


「何ですか?? 後、私の名前はアレクシアですよ――」


「んな事は分かってんよ。いい加減さぁ、私達の名前を呼び捨てで呼んだらどう?? 実際、私達はアレクシアの事を呼び捨てで呼んでいるんだし」



 彼女の立場を鑑みれば、まぁ丁寧な言葉使いってのは納得出来る。


 一族を纏める女王なんだし、それは当然だと思う。


 けれど、今現在は己の立場は消失。皆等しく同じ立ち位置に身を置いて居るのだ。それに年も近い事だもんね。


 確か鳥姉ちゃんは私の一つ上でしょ?? それならさん付けは不必要って事さ。



「え?? 宜しい、のでしょうか??」


 私達を見つめ、忙しなく視線が動く。


「あたしは大歓迎だぞ。それに、さん付けはちょっと息苦しいって思っていたし」


「同意します。正式な場所なら兎も角、私達は共に切磋琢磨する仲ですからね」



 ほら、やっぱり。


 ユうとカエデも同じ想いを抱いていたようだ。


 そして暫く考えた後。意を決して鳥姉ちゃんが口を開いた。



「じゃ、じゃあ!! コホン。えっと……。カエデ!!」


「はい?? 何か御用ですか??」


「えへへ。ユ、ユウ!!」


「ん――?? どした??」



 何で名前を呼ぶのに一々気合を入れるのだい?? それに頬を染めるのはちょいとおかしくないか??


 まぁそれだけ高揚しているって事よね。



「マ、マイ!!」


「あ??」


 両手を枕代わりにしつつ、視線だけを鳥姉ちゃんへ向けた。


「ご、ごめんなさい!! 怒らないで下さいね!?」


 いや、普通に返事しただけなんだけど??


「あはは!! 安心しなって。それはソイツなりの返事なんだよ」


「そ、そうなのですか?? 睨んでいるかと……」



 これがふつ――の視線なんだけども……。


 私の視線って怖い??



「マイは少々目付きが悪いですからね」


「な、なぁんだ。それなら大丈夫ですっ!!」


「何が大丈夫なんだ??」


 私の目を見て話せ。


「怖くないって事ですよ。ね――?? マイ??」


「おう。それで結構だ」



 うし!! ちゃんと目を合わせて話せたわね!!


 及第点を上げるわ!!



「ふふっ。皆さんと打ち解けて嬉しいです」


「ピナに良い土産話が出来たな??」


「そうですね!!」



 楽しそうに会話を繰り広げる我が親友と鳥姉ちゃん。


 あぁして楽し気に会話を繰り広げているって事はだよ?? 与えられた課題を苦しい思いをして克服したからこそ得た達成感がそうさせているのでは無いだろうか。


 此処に居る四名の内、私だけが課題を克服していない訳だし……。


 きっと心に余裕が生まれたから会話も弾むのであろうさ。


 別に羨んでいる訳ではない。


 只、地上最強を自負している私でも焦りって感情は残っているのさっ。



「マイ」


「ん――??」


 今しがたふと沸いた負の感情を一切籠めず、普段通りにカエデの声に答える。


「進捗具合はどうですか??」


 声色からして何となくそんな気はしたわね。


「ぶっちゃけると、進捗具合は宜しくないわね」



 腹がはち切れるまで様々な食材を食べてもぜんざいは。



『美味しいっ!! この島の魚は絶品ですねぇ』


『ん――……。焼き過ぎかな。私はもうちょっと生っぽい感じが好きです』


『あ、これは駄目だ。苦過ぎて嫌い』



 等と。味の感想やら調理方法の感想やら。


 聞いてもいない事をアレコレと、ノウノウと話す始末。


 こちとら与えられた課題に則った通り食らい尽くしているのに!! どれか一つくらい当たってもいいだろう!? 


 千個食えば一つくらい当たりがあるかと思いきや、現実はそう甘くなかったのだ。



「おいおい。あれだけ食べても満足してくれないのか??」


「そ。なぁんか気に入らないみたいでさぁ……。あ、でも?? それで食欲が失せている訳じゃないからね??」


 ユウの可愛い背中を眺めつつ話す。


「それは一切心配していないよ」


 あら、そう??


「私同様、見方を変えてみたらどうです??」


「見方ぁ?? どうやって」



 ユウからカエデに視線を変えて言う。



「私の場合は驕りを消す事でした。つまり、これをマイの状況に当て嵌めると……」


「「「当て嵌めると??」」」



 カエデ以外の者が声を揃え、何やら考え込む仕草を取る海竜を見つめた。



「食べる。では無く、調理する……。とか??」


「とか?? カエデの割には随分と抽象的ね」


「申し訳ありません。マイの中に存在する方を良く知りませんので曖昧な答えになってしまいました。一度は御自分で調理して食すのも一考。そういう意味合いで捉えて下さい」


「りょ――かい。じゃあ、私が釣った魚をここで食う!!!!」



 んふふ――。大量に釣れる事を見越してモアとメアにおにぎりだけを作って貰ったのだ。


 昼ご飯は皆……。蜘蛛は余分だけど。


 皆で楽しく海の幸を頂こうと考えていたのだよ!! 調理器具、調味料一式は既に調達済み。


 後は、主役である魚ちゃんを待っているのだが……。



「それはいつになる事やら……」



 ユウがポツリと漏らした様に、私の竿はうんともすんとも言わねぇのよ。


 だが!! 私は父さんとは違う!!


 奴は焦りが竿に伝わって釣れないのよ。


 そう!! 巷で良く言われているじゃない?? 焦りは禁物って。即ちここで焦っては父の二の舞。


 賢い私はギャアギャアと文句を叫ばず、目の前に広がる広大な海よりも広く深い心で……。



「わっ!! また当たりですっ!!」


「釣るんじゃねぇぇええええ――――ッ!!!!」


 はい、無理でした!!


 右隣りで嬉しそうにキャアっと陽性な声を上げたアレクシアの尻を結構な勢いで叩いてやった。


「ぴぃっ!? ちょ、ちょっと!! 逃げちゃったじゃないですかぁ!!」


「あら?? 私じゃないわよ?? 叩いたの」



 二度瞬きをして答える。



「マイしかいません!! こんな事をするのは!! あ――も――。お尻が大きくなっちゃったらどうしてくれるんですかぁ……」


 別にいいんじゃない?? 少し位大きくなっても。


 随分と小振りな尻だし。


 己の尻を労わる様に撫でている鳥姉ちゃんの背中を何となく見つめていると、足の指に何やら違和感を覚えた。



「あ?? あぁ!? き、来たぁぁぁあああああ!!!!」



 竿の先端がググっと下がり、待望の当たりをこれ見よがしに私へと伝えてくれる。


 驚くべき速さで上体を起こし、ペロリと舌なめずりを開始して竿を強く握った。



「おぉ!! 結構おっきいぞ!!」


「そうですね!! 焦りは禁物ですよ!?」


「マイ。ゆっくり引き上げて下さい」



「はっ!! ゆっくりぃ?? 甘いわね。玄人は一本釣りってぇのが……。性に合っているのよぉぉおお!! でりゃああああ――――ッ!!」



 両手に渾身の力を籠めて海面に潜む愛しの魚ちゃんを一気呵成に釣り上げてやると、私の動きに合わせその正体が天高く舞い上がり私達が待つ岩礁へと到達した。



「「「…………」」」



 魚は大体同じ形だ。


 ヒレがあって、尾びれがあって、鱗がある。


 しかし……。こいつと来たらどうだい。



「ギチギチ……」



 若干の赤みを帯びた黒い色の棘だらけの分厚い甲殻を身に纏い、頭頂部からは赤い二本のでっけぇ角が生え。その二本の間にある漆黒の瞳が周囲を観察する様にギョロリと睨んでいる。


 ゴツイ体に良く似合う大きな尾っぽが一度上下にビッタン!! と動くとびっくりする位に大きな音が奏でられコイツの力は中々の物だと推測できた。


 泳ぐ為のヒレは無く、代わりに左右に五つの足が生え今もワチャワチャと動き故郷の海へと帰ろうと画策していた。



「えっと。魚じゃない事は分かるわ」


 周囲が沈黙に包まれているので取り合えず釣った本人が第一声を放つ。


「そ、そうですね。恐らく、大きな海老さんでしょう」


「だなぁ。ってか、ソレ。食えるの??」



 ユウがそう話すのも無理は無い。


 何か、すげぇ強そうな海老だし。食ったらお腹壊すんじゃないの??


 私達がさてどうしたもんかと腕を組みコイツの処理に悩んでいると、海竜ちゃんが珍しく嬉々とした声を上げた。



「マ、マイ!! お、大当たりです!!」


「は??」


「そ、それはニホンアカツノエビですよ!!」



 いや、海老の名前を聞いてる訳じゃないの。食えるかどうかを聞きたいの。


 お分かり??



「そんなに珍しい海老なの?? コイツ……」



 食えなかったらユウの胸の中に突っ込んでやろう。


 トゲトゲの棘が皮膚に当たったらいてぇぞぉ。



「日が出ている内は巣に籠って滅多に外へ現れません。夜になると餌を求めて外に出ます。光を多く取り込む為、目が黒いのです」


 ほぉ。


「肉食の海老で主食は貝を鋭い顎を使い、外殻を食い破って中身を食らいます」


 ふぅむ。


「ニホンアカツノエビの天敵は蛸や鮫です。その為、稀にウツボと共生する姿も見受けられます。ウツボはニホンアカツノエビを狙って現れる蛸を捕食し、エビはウツボに守って貰う。良く出来た関係ですね」


 はぁん??


「天敵から逃げる時はその大きな尾びれを使い。外見からは想像出来ない速さで逃げます。私も海の中で偶然見かけても、素早く逃げられてしまい。何度苦汁を飲んだ事か……」



「うん。コイツがどういった存在なのか分かったわ。私が聞きたいのは味よ、味」



 ニホン。


 何だっけ?? ツノエビでいいや。


 ツノエビを大事そうに両手で持ち、キラキラと目を輝かせているカエデに問うてみた。



「超絶品です。尻尾に詰まった白身が大変美味です。天敵から逃れる為に鍛えられた尾の筋力は歯応えも良く、口内に甘味と海の香りがふわぁっと広がって……。それはもう何物にも代えがたい味です。しかもこの大きさ……。三十センチは越えています。恐らく想像の二つ上を行く味を提供してくれる事でしょう」


「か、か、返せぇっ!!!!」



 超絶品。


 その言葉が条件反射で私の体を動かし、カエデの手から私の腕の中へと収めてやった。



「いい!? これは私が釣ったの!! 誰にも渡さないわよ!?」


 海で育った海竜が目を輝かせる程の味。それはもう天に昇ってしまう味なのであろう。


 他の誰かに食われて堪るかってんだ!!!!


「そうなりますと。マイは私達が釣った魚を食べられなくなりますよ??」


「うっ……」


「だなぁ。たった!! 一匹の海老を取るか。それとも大量の魚を楽しむのか。どうするんだぁ??」



 ちぃっ!! 商売上手共め!!



「分かったわ!! 一口だけ!! 一口だけ食べさせてあげる!! 残りは全部私のだからね!?」


「卑しい奴め。マイも釣ったし、丁度良い頃合いだろ。昼飯にしよう!!」


「大賛成よ!!」



 右手をすっと上げたユウの手に、己の左手を合わせて軽快な音を立ててやった。


 勿論!! ツノエビを逃すまいと、右手は最大限の警戒を放っている事を忘れてはいけない。


 絶対逃がさないわよ?? ツノエビちゃん。私があなたを大切に頂いてあげるからね??


 掲げた左手を速攻で戻し、まるで宝物を大切に抱く様にツノエビちゃんをきゅっと抱え。



「ボケナスぅ――!! さっさと起きて飯を作れ!!!!」


「ウ゛、ウゥゥゥ……」



 死期を勘違いした死神がでっけぇ鎌を背負ってやって来そうな低い呻き声を放ち続け、何やら体全体から黒い煙をモウモウと立ち昇らせている飯炊きの下へと勇み足で向って行った。




お疲れ様でした。


本日も帰宅後にテレビを点けて野球観戦をしていました!!


本日の対戦相手である韓国に勝利してこれで二連勝。予選突破がグッと近付きました!! 途中からの観戦でしたので序盤の展開はダイジェストで知ったのですが、ダルビッシュ投手が三失点と揮わなかったそうですね……。


彼レベルでも失点する事があるのかと驚きを隠せていません。しかし、先発の負けを消そうと野手陣が奮闘して勝利を掴み取りました!!


明日の先発は佐々木投手もあってか見逃せない日々が続いて嬉しい悲鳴を上げております。


それでは皆様、良い週末を過ごして下さいね。


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