第九十一話 弄ばれる無力な男 その二
お疲れ様です。
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それではごゆるりと御覧下さい。
廊下の壁に添えられた燭台の炎が闇を打ち払おうと懸命に熱を放つ。
広大な闇に比べて、頼りない炎の揺らめき。
照らされた矮小な範囲しか人の目では確知出来ないが、俺の腕を引き続け。素晴らしい速度で廊下を駆け続ける彼女にとってそれは十分過ぎる光量の様だ。
何処にも衝突する事なく、まるで遮蔽物が一切存在しない野を堂々と駆けて抜けている様がそれを証明している。
暗い廊下と屋敷の景色が目まぐるしく変化し、何時の間にやら屋敷の二階部分へと到達。
彼女が一番身近な部屋の扉を開き、ほぼ投げ入れられる形で月明かりが柔らかく差し込む部屋へとお邪魔させて頂いた。
「は――……。ルー、リューヴ。助かったよ」
息を吐き尽くし、肩の力を抜き。少々だらしない恰好でちょいと埃が目立つ木の床へと座り込んだ。
「主の危機だ。従者である私が救って当然の事」
「もう硬いなぁ。素直にレイドと一緒にいたいって言えばいいのに」
「な、何を言う!!」
「へへ――。私はレイドと一緒になれて嬉しいもん」
この部屋とは真逆の明るい声を放つルーが背後からしがみ付いて来た。
「こら、離れなさい」
無邪気で明るく、人を陽性な気持ちにしてくれる太陽みたいな性格だが、体は既に成熟した女性に勝る物を備えている。
不必要な接触は了承出来ませんからね。
こうして注意を促すのは当然なのです。
「いいじゃん、別に――」
「まぁ変な事しなきゃいいよ。所で、カエデの身に何が起きているか説明して??」
風呂に入って帰って来たらまるで別人だもの。
これで驚かない方がどうかしてるって。
「えっとねぇ。皆で御風呂に入っていたらね?? 体がポワポワぁって温かくなってきたんだぁ」
「それは湯あたり、じゃあなくて??」
背にしがみ付き、何とかして顔を前面に覗かせようと前進を続ける彼女の頭部を押し退けつつ話す。
「違う感覚だな。何んと言うか……。体が疼く、とでも言えばいいのか……」
「疼く、ねぇ。マイが言っていた様にあの胡麻団子がカエデに悪影響を及ぼしたと断定してもいいでしょう」
恐ろしい変化を遂げたカエデから離れ、窮地を脱した。
後はこの部屋の中で嵐が過ぎ去るのを待てばいいだけ。こちらには二名もの強者が居るのだ。
賢くてお強い海竜さんが来襲しても早々突破出来ぬ筈。
だが……。何と言いますか……。
「えへへ――。レイドの背中、あったかぁい」
俺は何か大切な事を見落としているのかも知れない。
カエデが悪影響を受けたという事はですよ?? 皆さんも少なからず影響を受けていると考えられますよね??
「フンフン……。レイドぉ、良い匂いだよ??」
ほら、両手で押し返しても此方の首筋に無理矢理鼻頭を当てようとする横着な彼女が良い例です。
身体能力の差であの摩訶不思議な胡麻団子の影響が現れると仮定しますと……。カエデと比べそれに長けている彼女達は影響を受け難い。
若しくは、時間経過で症状が現れてしまう。
だとすると……。
こ、この部屋は不味いんじゃないの??
飢えた狼を閉じ込めた檻の中に新鮮な生肉を投入するとどうなりますか??
その結果は火を見るよりも明らかだ。
さ、差し詰め。俺は飢えた狼二頭の前に差し出された憐れな供物、か??
や、やっべぇ……。
恐ろしい双狼の牙が俺の肉を食む前に脱出せねばっ!!!!
「さ、さぁって。マイ達の様子を見に行かなきゃなぁ!! カエデの身も心配だしさ――」
ルーの拘束を振り切り、さり気なく立ち上がりつつ話す。
よし、第一段階終了。
続いて、扉の前で何かを誤魔化す様にモジモジしている強面の御方を退かして脱出経路を確保します!!
「主……。外は、危険。だぞ??」
クゥンクゥンと。
親狼に甘える子狼の切ない声色を放つのは止めようか。
「リューもあぁ言っているし。私達だけで、過ごそ??」
女性らしい腕を此方の腰に甘く絡めつつルーが話す。
「駄目です。皆で仲良く行動するべ……」
我儘な両腕の拘束を解き、頬が朱にぽぅっと染まったルーへ道徳を説こうとしたのだが。
『カチッ』 っと。
金属と金属が触れ合う独特の乾いた音が響いてしまったので、扉の方へと視線を移すと。
「…………っ」
あの狂暴な龍と同等、若しくはそれ以上の力を持つ強面狼さんが後ろ手で扉の施錠を果たしてしまった。
その顔は強靭な肉体を持つ戦士の口を真っ赤に染めてしまう唐辛子よりも赤く、床へ視線を嫋やかに落とす様は女性の恥じらう姿を見事に体現。
あそこに立っているのは俺の知るリューヴでは無く。自分の行いから生じる恥じらいを何んとか誤魔化そうとする一人の大人の女性ですね。
「隙ありぃっ!! とうっ!!」
「お止めなさい!!」
あの姿に見惚れている場合では無かった!!
刹那の隙を突いてしまったお惚け狼の襲来によって尻餅を付き。
「えへへ――。後ろも――らいっ!!」
横着なお肉に再び拘束されてしまった。
イケナイ気持ちへと傾倒させようと風呂上りの残り香がふわぁっと漂うのですが。
「あのね?? 正常な男女間の距離感を保ちなさい」
左側の肩口から生えようとするルーの御顔をピシャリと叩いてやった。
「え――。別に良いじゃん。私達しか居ないんだし」
「そういう問題じゃない。倫理観の問題です」
いつもカエデさんが仰っているでしょう??
風紀の乱れは心の乱れって。
「さっきからドキドキが止まらないんだもん。だからさ、リューもおいでよ?? ほら、レイドの前空いているよ??」
「わ、私はその……」
そうそう、良い子ですよ。そのままじっと扉の前で大人しく動かないでいてね??
「ほら、リュー。レイドの匂いは格別だよ??」
「駄目です!!」
此方の左の首筋に鼻頭をちょんっと当て、正面で葛藤し続ける女性の心を惑わす仕草を取ってしまう。
「もうだめ……。レイドの匂い……。やばすぎだよぉ」
「人の匂いを勝手に嗅いじゃ駄目って教わらなかったの!?」
く、くそう!! 何て力だ!!
横着な灰色の頭を必死に押し返そうとするものの……。
「スンスンッ……。ハァッ……」
普段の陽気な性格とは掛け離れた淫靡な声と鼻息が力の源を抑え付けてしまい、全く腕に力が入らない。
「リューも嗅いでみてよ」
「わ、私は……。私はっ!!」
「リュ、リューヴ。いい子だから、そこで我慢しよう。ね??」
お願い!! 増援を呼ばないで!!
一人でも手一杯なのにこれ以上増えたら手に負えん!!!!
「来ないんだ。じゃ――、私が独り占めしちゃうね」
何を考えたのか知らんが。
ルーが、あ――んと口を開き。粘度の高い唾液を纏わせた舌を覗かせると。
「そ、それは駄目だっ!!!!」
扉の前で善の心と悪の心を天秤に掛けていたリューヴが口元から鋭い牙を覗かせ、猛烈な勢いで此方に向かって駈け出してしまった!!
もう一頭の狼に動きを拘束された草食獣の命を断つ為、死に至る牙を喉元に突き刺すのだ。
憐れ、草食獣の首からは深紅の血液が滴り落ちる……。
「し、し、失礼するっ!!」
かと思いきや。
此方に背を向け、右膝辺りにちょこんと腰かけてしまった。
「あり?? リュー、どうしたの??」
「べ、別に何でも無い!!」
背後から覗く耳は朱に染まり、小刻みに肩が震え、頭の天辺からは大量の湯気が立ち昇る。
彼女の美しい項から放たれる熱量はすさまじく、この距離からでも彼女の体表温度を掴み取れる程度であった。
背にくっつくお惚けた女性と違い。流石、里一番の戦士と呼ばれているだけはありますね。
最後の最後まで猛った欲情に抗う姿は天晴の一言。
ですが……。その……。
日ごろの鍛錬で鍛えに鍛えた臀部が太腿に当たって気が気じゃないのですよ。
「リューヴ?? そこは乗っちゃ駄目な場所だぞ??」
触れたら火傷してしまそうな彼女の肩に優しく手を乗せ、諭す様に話すと。
「っ!!」
体を上下にビクンっ!! と揺らし。己が驚愕度を分かり易く教えて頂けた。
「あはは!! リューは怖がりだからなぁ。レイドなら受け止めてくれるよ??」
「あ、主……。そう、なのか??」
肩に乗せている俺の右手に優しく左手を合わせる。
「いや、受け止める受け止めない云々より。先ず、この状況がおかしいって気付きましょう??」
「わ、私を受け止めてくれないのか!?」
「隔ててっ!!!!」
急に振り返るものだから貴女の前髪が鼻頭を掠めたでしょう!?
「す、すまぬ」
「ほら、ね?? レイドい――い匂いでしょう??」
「――――。あぁ、心の奥に優しく染み渡る香りだ……」
「いやいや!!!! お嬢さん達!! 正気に戻りなさい!!」
「えへへ。や――っ」
背中から迫りくる陽気な女性と。
「主の……。香り……」
恥ずかしさで血液が沸騰寸前まで熱せられている初心な女性が前面から迫りくる。
身を捩って抜け出そうとしても背後の女性がそうはさせまいと両腕で拘束し、立ち上がろうとすれば。今は強面擬きの女性の臀部がそれを阻止してしまう。
前後から襲い掛かる獰猛な獣。正に、前門の虎後門の狼だ。
――――。
訂正しましょうか、両方共狼でしたね。
「レイド……。赤ちゃん作ろ??」
「あのねぇ……。そういう事は多人数でする事じゃないの」
いや、二人でも駄目ですけども。
冷静に、そして語りかける様に惚けた女性へと説いてやる。
「そうなの?? でも私達は一つの体で二つの魂を持って生まれたから……。これが普通じゃない??」
「そう言われてみればそうかもな。…………、って違う!! そういう問題じゃない!!」
危ない。
危く流される所であった。
「私は気にしないもん。二人でしたら出来やすくなるのかなぁ??」
「そうかもしれん。私は強い男子が欲しいぞ??」
「私は女の子かな?? でも元気な子だったらどっちでもいいよ??」
「勝手に話を進めるな!!」
俺の体越しに会話を進め、剰え子供の性別まで話し込む始末。
効果が切れるのは相当先だな。ここは何とかして自力で脱出せねば!!
「ふふっ、覚悟は決まったかな?? お父さん??」
「決まるも何も、無理矢理は駄目でしょ!! 後、お父さん言うな!!」
「主、私では駄目……。か??」
潤んだ瞳でこちらを真っ直ぐに捉える。
止めて?? そんな男心を擽る羞恥心全開の顔は。
普段は険しく、人を寄せ付けない雰囲気を醸し出しているリューヴが今は生まれたての子猫の様に頼りなく、そして愛苦しさを持ってしまっている。
常軌を逸した変わり様に心が大きく波打ってしまう。
「駄目とか、そういう事じゃなくて。こういう行為はちゃんと段階を踏んでだな」
「とうっ!! リュー、がっつりいっちゃってよ!!」
ルーが背後から此方の両腕を羽交い絞めにして、思わず耳を疑う発言を放ってしまった。
「お、おい!! 離せって!!」
「私が最初でいいのか??」
「勿論!! あ、でも私の分も残しておいてよ??」
「人を食べ物扱いしないの!! リューヴ!! 良い子だから大人しく言う事を聞きなさい!!」
拒絶感満載の声色で叫ぶが、彼女の耳に俺の言葉は届いていないようだった。
翡翠の瞳をすっと瞑り、此方の肩に腕をそっと添えると。柔らかい果肉を彷彿させる唇が迫って来た。
「主…………」
「や、やめて……」
「動いちゃだ――めっ。ほら、お母さんが待っているよ――??」
駄目だ。
これは力でどうこうできる問題では無い。
こ、此処迄か!?
「お、力抜けたね?? 覚悟が決まったのかな??」
迫りくる潤った唇、そしてそれを喜々として見つめるもう一人の女性。
こういう時、真の男であれば潔く所帯を持つ覚悟を決めるのだが。
生憎、此方にはまだまだやる事が山積されているのでね。おいそれとは了承出来ないのですよ。
「駄目だって!! 無理ですから!! は、離してぇ!!」
無意味に体を上下に跳ねさせ、何んとか前面の狼さんの襲撃を遅らせようとしていると……。
ギキィィ……、っと。
鋭く尖った先端で摩擦係数の低い面を無理矢理擦るあの耳障りな音が、扉の向こう側から聞こえて来た。
え?? ヤダ。何、この音……。
秒を追う毎に耳障りな音は此方に近付き、それはまるで室内に居る俺達に敢えてその存在を知らしめている様にも聞こえてしまう。
その音が扉の前でピタッ!! と止まり。
「「「…………」」」
俺達三人が固唾を飲んで、扉の奥をじぃっと眺めていると。
「みぃ――――つけ――――た――――ぁぁっ!!!!」
「キャ――――――――!!!!」
真正面の扉が鋭く切り裂かれると同時に現れた化け物紛いの顔を見た刹那、女の子も辟易してしまう情けない絶叫を放ってしまった。
そ、そりゃそうだろう!!
切り裂かれた木の隙間から憎悪に満ち溢れ、この世の者とは思えない顔が出てくればこんな声も出ようさ!!
あ、あの音はマイの爪だったのか。
「なぁぁに、してんのかなぁ――??」
切り裂いた隙間から覗く深紅の瞳。
生気を失ったそれは見つめた者の正気を失わせるのには十分な破壊力を備えている。
「じ、自分は。と、捕らわれているのです」
瞼をきゅっと閉じ、顔を背けてそう話す。
アレは見ちゃ駄目だ……。体が拒絶反応を起こしちゃったのでしょう。
「ふぅぅん……。そっかぁ――……」
恐怖の権化の声が遠ざかって行くと同時。
「どぉっせぇい!! そこの狼二頭っ!! 何あたしの家で何勝手な事してんだぁぁああ!!」
ユウが御自慢の突進力を活かして扉をブチ破って入室を果たし。
「ま、まぁっ!! レイド様っ!? 私という正妻を御持ちになりながら、そ、そんな獣臭いケダモノと交わろうとするなんて!!」
普段の状態と然程変わらぬ言葉を放ちながらアオイが登場。そして、三名の女性が窮地を救おうと推参した。
いや、救うじゃなくて。混沌を広げる為ですね……。
狼二頭さんに対して恐ろしい視線を向けていますもの。
「もう!! 良い所だったのに!!」
だが、あと一歩のところで救われたのは事実ですから。
この乱痴気騒ぎが収まったのなら謝意を述べましょう。
「主は私と子を成すのだ。異論は認めん!!」
「異論も何も……。私の部下相手に上等ブチかましているのが大問題なのよ!!」
「あぁ、その通り!! あたしの家で勝手は許さんっ!!」
あちらでは初対面の時が再現されようとされ。
「アオイちゃん!! 容赦しないからね!!」
「貴女はおいたが過ぎたようですわね!!」
あちらでも蜘蛛と狼さんの頂上決戦が狼煙を上げようとしている。
ど――考えても、この部屋では彼女達の力を収容できる訳がないと思います。
貴女達が普段通りに暴れ回って、翌朝家主に叱咤を受けない為にも此処は注意を促しておきましょう。
聞かないと思うけど、一応ね??
「あ、あの……。もっと広い所で戦った方がいいと思うよ??」
「「「「「五月蠅いっ!!!!」」」」」
一字一句同じ言葉を放つとはねぇ……。何だかんだいって仲良しで宜しい事です。
「でやぁぁぁぁああ!!」
「ふっ、欠伸が出るぞ。ユウ」
「私の存在を忘れんなぁぁああ!!」
「ぬっ!?」
龍とミノタウロスと狼が大喧嘩を始めれば。
「やぁ!! アオイちゃん!! ネチョネチョした気持ち悪い糸出さないで!!」
「まぁっ!! この子は!! 至高の糸を馬鹿にするなんて!! 許せませんわっ!!」
あちらでは蜘蛛と狼さんが楽しく喧嘩を繰り広げていた。
皆一様目の前の敵に集中していますし、このまま退散しましょうかね。
さり気なく、慎ましく、そして空気と同化。無残に切り裂かれて破壊し尽くされた扉の残骸の先へと向かい始めた。
どうか気付かれませんように……。
「はぁっ!!」
「当たらないよ!!」
アオイが投擲したクナイをルーが鋭い爪で弾き飛ばす。
普段なら素直に見惚れる所作なのだが、今回はそうはいかなかった。
弾かれたクナイが此方の腕を掠め、床へ突き刺さると同時に足元から力が抜けていく感覚を覚えてしまった。
あ、あれ……??
な、何。これ。
全然力が入らない……。
どうやらアオイが投擲したクナイには、種類は特定出来ませんが。劇物が塗装されていた様だ。
体が全く言う事を聞いてくれないや。
「いい加減、諦めなさいよ!!」
「いいや!! 力では負けぬ!!」
「そこをおどきなさい!!」
「や!!」
あぁ、喧しく争う声が天使の子守歌の様に聞こえて来たぞ。
襲い掛かる眠気に全てを委ね、瞼をそっと閉じて体を弛緩させた。
フェリスさんが用意してくれた胡麻団子がここまでの騒動を引き起こすとは……。誰が予想しようか。
胡麻団子……。
あ、そうだ。
明日は出来るだけ安くて古い食料を譲って貰おう。人様の里で良質な物資を強請るのはお門違いですからね。
漸く訪れてくれた一日の終わり。
その眠りに就く前に思いついたのは一連の騒動となんら関係の無い食料の事であった。
それも俺らしいっちゃ俺らしいけども。
『よぉ――。いい加減、行こうか??』
あ、すいません。
お手数かけました。
いつもは大抵ニッコニコの笑みを浮かべる睡魔さんも今日は彼女達が起こす喧噪に顔を顰め、ヤレヤレとした感じで大きな溜息を吐き。
何とかして現実に残ろうとする意識を肩に担ぐ巨大な鎌で華麗に見事に切断。夢にまで見た、心安らぐ世界へと睡魔さんに致し方なく連れられて向かって行ったのだった。
最後まで御覧頂き有難う御座いました。
次話は、目的地であるフリートホーフの街へと到着いたします。
その先で待ち構える苦難を御楽しみ頂けたら幸いです。それでは、おやすみなさいませ。




