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第八十二話 傍迷惑な最後の感染者 その一

お疲れ様です。


週末の深夜にそっと投稿を添えさせて頂きます。


それでは、どうぞ。




 右手の五指と全身の体幹に広がる猛烈な筋疲労に顔を顰め、熾烈な痛みが残留する右足をほぼ垂直の堅牢な岩壁から突出した休息所へと乗せ一息付く。



「ふぅ……」



 背後には夕日が美しく照らす何処までも続く紺碧の海、空は赤く染まりもう間も無く一日が終わり事を告げている。


 風光明媚な光景に思わず温和な息を吐き尽くし、体を弛緩させたいのですが。


 残念ながらそれは叶わない。


 もしもここで力を抜いたのなら、足元で此方に向かって手を振って招き続けている海中へと叩き付けられ。残り僅かな体力のこの体では浮上する事は叶わないのだろうから……。



 全く……。


 こういう時、飛べる奴は便利だよな。



「おらぁ!! 誰が休んで良いって言ったぁ!! しっかりそこの岩を掴んで登れや!!」



 ヤモリの様に崖を這い登る気持ちを少しは汲んで頂いても宜しいのでは無いでしょうか??


 直ぐ後ろ。


 海上から吹き上げる潮風に乗って背の翼をのんびりパタパタと羽ばたかせている太った雀から放たれた恐ろしい指示に従い、右上方の岩を掴もうと体を伸ばしたのですが……。



「ぃっ!!」



『これこれ、お前さん。この怪我で何処へ行こうと言うのかね??』



 全体重を乗せ、ぐっと伸び上がろうとした所。右足さんからお叱りの痛みが体を駆け抜けて行った。



「お――。お――。痛そうな振りしちゃってまぁ――」



 いや、振りじゃなくて真実なのですよ??


 君は右足の出血痕を見てもそんな事が言えるのかい!?



「痛そうじゃなくて、本当に痛……」


「はぁん?? あぁぁんな事しておいてぇ、私に口応えするんだぁ??」



 ずんぐりむっくり太った赤い雀が右足に留まり、攻撃の準備運動かどうか知らんが。



 上顎と下顎を衝突させカチッ、カチッと。



 新緑が眩しい山に立ち寄り楽しい散策を続けていた所、巨大な雀蜂の巣に遭遇してしまい。周囲を警戒し続ける兵隊さん達が放つ警告音にも似た音を奏でてしまった。



「よ、よぉし!! 頑張ろうかなぁ!!」



 これ以上余計な穴を開けられては生死に関わる。疲労が山積し、泣き叫ぶ心と体に喝を入れ。



「カチッ!! カチチッ!!!!」



 今にも傷口に噛みつきそうな太り過ぎた雀蜂を足にくっ付け、更に。



「もう少しですよ。頑張って下さい」



 左肩に留まる海竜さんの嬉しい声援を受け、長きに渡る苦行を成し終えた。



「ぜぇ……。ぜぇ……。つ、着いたぁ!!」



 土の香りが強い大地の上へと大袈裟に寝転がり、朱に染まった綿雲を眺めてそう話す。



「お疲れ様でした」



 人の姿へと変わったカエデが此方の傍らにちょこんとしゃがみ込み、俺の脇腹をツンツンと突きながら労を労ってくれた。


 そうそう、本来であればこうやって温かい声色を放つのですよ。少なくとも……。




「相変わらずの貧弱体質め。もっと食べて体を強く死なさいよ、雑魚が」



 怪力娘さんの偽物に首をへし折られんばかりに締め付けられ。


 強面狼さんの攻撃を受け続け、更に更に!! 崖から海へと落下して大怪我した体で登頂したというのに君はそれでも貧弱だと言うのかい??



 後、飯はお前さんが七割方食っちまうから食べたくとも食べれないのです!!


 そう叫びたいのは山々なのですが。岩穴の件もあってか。




「誠心誠意、これからも精進させて頂きます」



 心に浮かぶ苦い感情とは真逆の真摯な言葉を、不誠実な彼女へと送ってやった。



「リューヴ達はどこに居ます??」



 死体を突き飽きたカエデがふっと立ち上がり、人の姿へと変わったマイへと問う。



「蜘蛛達は温泉の近く、リューヴはここから南に向かって直ぐの所で気持ちよぉぉく眠っているわ。まぁ、一部はえれぇ姿かもしれんがなぁ――」



 三人もの偽物をたった一人で倒すその力は認めましょう。しかし、一部という言葉が猛烈に引っ掛かった。


 俺の予想通り、アオイに対して惨たらしい仕打ちを仕掛けたのだろうさ。



「まっ、兎も角。案内するわ」



 さぁ、私に付いて来いと手を挙げ。黒い影が目立つ森へと進み出す。



 あ、あのですね。


 俺の状態を少しは考慮して下さいよ。



「うっ……。はぁ――……」



 十人分の体重に増加した体を無理矢理叩き起こし、軽快な歩みで進むマイの後ろに続こうと足を進めたのだが。



「待って」



 カエデが此方の右腕を掴みそれを阻止した。



「マイ、背中を見せて」



 疑うような、そして険しい視線をマイに向け。猜疑心に染まった声色でそう話した。



「はぁ?? 何よ、藪から牛蒡に」



 惜しい!! 実に惜しいです!!


 ゴは不必要でしたね。



 それを言うなら棒、ですよ。棒。


 ボウは合っていますけども……。きっとお腹が空いているから間違えたのだろう。




「空白の時間が気になります。疑う訳ではありませんが確認だけさせて下さい」


「はいはい。……、これでいいでしょ??」



 赤いシャツをサっと捲り、肌理が細かい背の肌を此方に向けた。


 ふぅむ。


 性格と言葉と態度、その他諸々に反した綺麗な肌ですね。



 健康的な色の肌にあの形容し難い筍擬きは確認出来なかった。



「おっしゃ、じゃあ次はカエデねぇ――」


「えぇ、どうぞ」



 此方に向かって小さな背中を見せる彼女の背へ、ルンっと跳ねる様に移動。


 カエデが常時羽織っている白のローブの端っこを摘まみ。



「御開帳ぉぉ――――!!!!」



 勢い良く捲ったまでは見ていた。


 そう……。ぷっくり柔らかく盛り上がった三角形の水色を捉えるまではね。



「ブフッ!?!?」



 突然出現した彼女の小桃から視線を外す為。


 猛烈な勢いで首を捻ってしまったので、筋を痛めてしまいましたよ……。



「てへっ。長いスカートとローブ。一緒に二枚も捲っちゃっ……、ダンゴブ!!!!」




 一切悪びれる様子も無い声色の後に、硬くて鈍い音が虚しくこだました。


 あ、思いっきり殴られたな。




「ふ、ふ、ふざけないで下さい!! 時と場合を考えて行動したら如何ですか!?」


「何よ!! 思いっきり脳天を殴る事もないじゃん!!!!」



「まぁまぁ……。カエデ、自分で見せてくれるかな??」



 西に浮かぶ太陽も参った!! と、降参させる程に真っ赤に染まった御顔の彼女へと話す。



「分かりました。マイ、絶対近寄らないで下さいね!!」


「わ――ってるってぇ。冗談が通じない奴」



 冗談では無くて、貴女の失敗の所為で彼女は怒り心頭になっているのですよ??



「……」



 カエデがそっと服を捲ると。


 白磁にも勝るとも劣らない美しい背肌が現れた。



「ほぉう?? 私程じゃあないけども、中々良い肌を持ってんじゃねぇか」


「――。これで良いですよね??」



「あぁ、有難う。これで全員が感染していない事が証明された訳だ」



 さて!!


 後は地面に倒れている彼女達の世話ですね。


 やっと事件は解決したと、安堵の息を漏らして森の中へと向かおうとしたのですが。


 名探偵さんが再び待ったの声を掛けた。




「マイ。私達が出会った後、初めて訪れた街を覚えていますか??」


「はぁっ?? まだ疑う訳??」


「その気になれば筍は隠す事も出来ますからね。さぁ、答えて下さい」


「えぇっと……。あの街はぁ……。ルゥ――……??」



 後少し。


 頑張ろう??



「思い出した!! ルミナよ!!」



 額に浮かんだ汗を拭い、ふぅっと大きく息を吐いて話す。



「では次に……」



 正解を導き出して満足気に笑みを零す彼女へと、カエデが続け様に問おうとしたのだが。



「ちょっと待った。良く考えれば、ボケナス以外に感染の疑いが残るのは、私とあんただけ。私達を二手に別れさせたのはあんたの案よね?? 蜘蛛とリューヴは感染していた。そして、感染していないルーを陥れる為に班を分けた。そうやって考えると怪しいのはあんたじゃないの??」




「幾らでも疑って下さい。私は感染していませんから」


「あ、そう。じゃあ幾つか質問するわよ??」


「どうぞ」



 お互いに冷たい言葉だ。


 疑いが晴れるまでその姿勢を崩すつもりはないようだな。



「ルミナの町長の名前は??」


「ベルトさんです」



「鳥ねちゃんの名前は??」


「アレクシアさんです」



「蜘蛛の親の名前は??」


「フォレインさんです」



 流石というか、天晴といいますか。


 マイの問いに瞬き一つの間に答えを導き出す頭脳に思わず舌を巻いてしまいますよ。


 次なる問題を余裕の態度で待ち構えているカエデを眺めていたのだが。



「……」



 マイが此方に向け、チラっと一つ視線を送った。


 何?? まだ睨み足りない??


 それともお腹が減った??




「ボケナスの育った孤児院で知り合った、名付け親の先生の名前は??」


「オルテさんです」


「え、えぇっとぉ。他に名前は……」



 質問をしているマイが逆に困り果てていた。


 これだけ明瞭に素早く答えが出て来れば大丈夫……、なのかな??



「もう宜しいですよね??」


「まだよ!! だ、大体あの岩穴の中で何をしようとしていたのよ」


「何を……。気分が高揚しその場の雰囲気を汲み、それに従ったのみです」



 あ、あらら。やはり雰囲気に流されただけでしたか。


 そう考えると少し残念というか、虚しいというか、忸怩たる想いが湧き出て来るといいますか……。



「それがあんたらしくないって言ってんのよ」



 鋭く険しい視線をカエデに向ける。



「好きなように捉えて下さい。私は正しいと思った行為をしたのみです。それとも……。妬いているのですか??」


「はぁ!? 何でそんな事思わなきゃいけないのよ!!」



 一触即発のヒリ付いた雰囲気が周囲を取り囲み、このままでは龍と海竜の一大決戦が始まってしまう。




「二人共そこまで。取り敢えず今はリューヴ達を保護しよう。話はそれからだ」




 場を変えれば雰囲気も変わるだろうさ。


 そう考えて無難な提案を提示したのですが。



「いいえ、ここで白黒はっきりつけるべきです」


「そうよ。ボケナス、あんたはどっちを信用する??」



「え??」



 予想外の答えが二人から同時に放たれ、そして四つの視線が突き刺さってしまった。



「……」



 カエデの表情は自信に満ち溢れ、私の味方になるであろうと確信を得ている。



「……っ」



 一方マイは不安気に時折視線を外し、こちらを何とも言えない表情で見つめていた。



「えっと……」



「早く決めて下さい」

「……、早くしなさいよね」



 あいつらは粘膜接触を図って来る。確か、そう言っていたな。



 そう考えると岩穴のカエデの行為に疑問を抱く。


 あの行為は真面目なカエデらしくなかった。



 接吻、粘膜接触、体液交換、感情の起伏。


 …………。


 そうか。


 カエデの行動は兎も角。不真面目なアイツが感染していないと、確かめる方法が一つだけあるぞ。


 命の危険を伴うがこの際、背に腹は代えられん!!



 珍しく不安気な表情を浮かべているマイに男らしい歩みで近寄り、彼女の細い肩に両手を置いた。




「へ??」



 突拍子も無い行動に驚き、大きく見開いた朱の瞳で此方を見上げる。



 ふぅ――。


 上手く演じる事が出来るかな??


 だが!!


 これはコイツの身の潔白を証明する為に、必要な行為なのです!!


 己に強くそう言い聞かせ、普段のそれとは数段低い声色で第一声を放った。




「マイ、俺はお前の事を大切に思っている」


「な、な、何よ。急に!!」



 目を白黒させ、秋の空に浮かぶ蜻蛉の飛翔の如く視線を忙しなく左右に揺らし。朱の髪の色よりも赤く染まった顔でそう話す。



「本当に……。大事に思っているんだ」


「ふえぇっ!?」



 彼女の肩をきゅっと掴み自然に引き寄せ、此方の体とやんわりと接着させた。



「初めて会った時からこの気持ちは変わらないよ」


「のっ!? ふぁっ!?」



 体温が急上昇し、頭の天辺からプシューっと蒸気が放たれそうな程。真っ赤に染まった顔を見下ろすとついつい笑みが零れそうになってしまいますが……。


 此処は我慢です!!


 腹筋に此れでもかと力を籠めて笑いを引っ込ませ、彼女の細い腰をキュっと抱き締めてやった。



 頼む、思いっきり殴ってくれよ!?



「マイ……」



 目を閉じ、蛸の接吻みたいに口を尖らせて彼女の顔と思しき箇所へ降下させ始めた。



「んむ――っ」


「ちょ……!! まっ……!! ぃいっ!?」



 慌てふためき、身を捩るものの。腕の拘束からは逃れようとしない。


 両腕から掴み取れる力はそれ程、矮小なものであった。




「……」



 彼女らしからぬ抵抗を続ける間。


 俺達の距離は徐々に零へ、刻一刻と迫って行く。



 あ、あれ?? 分かり易い様にワザとらしく唇を尖らせているのですけど??


 このままだと……。本当に接着しちゃいますよ??





 彼女の髪からふわぁっと漂う大変馨しい香りを鼻腔が捉えた刹那。




「あ……。ちょ………。や、やっぱ……。駄目ぇぇええ!!」



「ウベチッ!?」



 想像の斜め上を行く痛みが左頬から右頬へと駆け抜け、本日何度目か分からない抱擁を大地と交わした。



 泣き喚く頬を抑えながら立ち上がり。



「ぜぇ……。ぜぇ……。こ、この変態色情間男めがっ!!!!」



 半べそかいて真っ赤に染まっている大馬鹿さんにこう言ってやった。



「マイ、お前は感染していないよ」


「へ??」


「感染者は粘膜接触を迫って来る。しかし、お前はそれを拒否した。演技だとも知らずにね」



 まかり間違えたら俺が感染していたかも知れないけど。


 何と言いますか……。


 コイツには朝一番からずぅっと今の今まで違和感を覚えないんだよね。それが何故かは理解出来ないですけども。



「え、え、演技??」



 顔、大丈夫??


 今にも着火して燃え盛りそうですよ??



「もし、お前さんが感染していたのなら。労せずに手中に出来た訳だし。俺はマイを信用するよ」



 彼女の肩にポンっと手を乗せようと画策したのですが。



「ふ、ふん!! 演技なら最初からそういいなさいよ!! 全く!!」



 女性らしからぬ力で跳ね除けされてしまいました。



「最初から言っていたら意味ないよな?? ――――。後、カエデ。オルテ先生は育ての親であって名付け親じゃないんだ……」



 マイの傍らに身を置き、明確な敵意を持って藍色の瞳を睨みつけてやった。



 怪しいと思ったんだよ。


 賢くて、聡明で、慎ましい性格の彼女があ、あんな事する訳ないし!!!!




「そうですか……」



 カエデ擬きがふっと表情を消失させ、俯き面を上げると。







『――――。後少しでしたのに』



 禍々しい色を帯びた瞳で俺達二人を捉えた。



 やっぱりそうか。


 残念ながら、思った通りだ。



「最後の感染者って訳ね。カエデ、痛いのは一瞬よ。直ぐに解放してあげるから!!」


「あぁ、こいつで最後だ。気合入れていくぞ!!」



 体を斜に構え、偽物と対峙した。




『くふふ……。有象無象の俗物共。この体に宿る莫大な力を知らぬようですね……』



 両手に藍色の魔法陣を浮かべ戦闘態勢を整える。


 それと同時に周囲の空気が質量を持ってしまったのか。肌にひりつく痛みを与えて来た。


 マイ達とは比べ、桁違いの魔力を持つ彼女が一切遠慮せずに魔法を解き放つとしたら……。



「お、おい。不味くないか??」



 近接戦闘に重きを置く二人が果たして常軌を逸した魔力に対抗出来るのでしょうか??



「余裕よ、余裕。近付いてぶん殴れば万事解決!!」



 事は単純明快!! と。


 今にも向こうに向かって突貫を始めようとしてしまう彼女を見ると何故だか。心が不安一色に染まってしまいますよ。


 だが、それは理に適っている。


 魔法に特化、及び策と知識に富んだ彼女に対して長期戦は不利。超短期決戦に臨むべき。


 恐らくマイはそれを物言わずとも体で理解したのだろう。



 普段は大変お馬鹿さんで食いしん坊で横暴な奴ですけども、いざ戦いの時になると誰よりも頼もしく見えちまうな。


 全く……。


 普段からそんなキリっとした面持ちを浮かべていれば少しは見直すのに。



「私に合わせなさい!!」


「了解だ!!」


『さぁ……。行くぞ!! 愚かで矮小な生き物共!!』



 彼女の号令に従い、恐ろしくも美しい藍色の魔法陣を浮かべる最後の感染者へ向かい。両足が千切れても構わない速度で突貫を開始したのだった。




最後まで御覧頂き有難う御座いました。


現在、台風が日本列島を横断しています。お住いの地域によっては激しい豪雨が予想されますのでお気を付けて週末を過ごして下さいね。


それでは、おやすみなさいませ。

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