第二百二十八話 色が行き交う街 その二
お疲れ様です。
後半部分の投稿になります。
「さぁ――!! うちのお店に寄って行きなよ――!! 可愛い子が新しく入ったのでお見逃しなくっ!!」
「喉が渇いたのなら当店の特製果実で潤して下さい!! うちの女性店員が二つのアレを使って!! 丁寧に絞ってくれた果汁は正に絶品ですよ――!!」
う、うぅむ……。
森の賢者さんの大説教を恐れて淫靡な心を殺してクソ真面目な心で上書きしましたけども、通りの左右の店々から放たれる威勢の良い声と女の香と酒の香が混ざり合った何とも言えない香りが体内に侵入して徐々にイケナイ心を強めてしまう。
俺とフウタだけなら好き勝手に色んな店にお邪魔するのですが、今はマリルさんとその生徒達と共に行動している。
イスハ達に指導を施している手前、淫らな行動は憚れるので此処は一つ。心を鬼にして誘惑の手を跳ね除けるべきぃ……。
「あはっ、そこのカッコイイ御二人さんっ。私達とイケナイ事をしませんかっ??」
「「勿論ッ!!!!!!」」
女の子の大変あまぁい声が鼓膜から体内にぬるりと侵入すると俺の決意の二文字はあっと言う間に融解してしまった。
はっ!! 強烈な決意を胸に秘めたばかりなのに一瞬で溶け落ちてしまいましたぞ!?
「ほぉらっ。このたわわに実った果実を御覧あれっ」
「ハッハッハッハッ!! もう辛抱堪らんっ!! 俺様はあそこの店に行くぜ!!!!」
「じゃ、じゃあ俺はお前さんの監視任務に就きながらお邪魔させて……。いってぇぇええええ!?!?」
発情した獣と共に大盛の果実をプルンっと横に揺らす彼女の店にお邪魔しようとして足を向けた瞬間に臀部にとんでもねぇ激痛が生じた。
「マ、マリルさん!?」
「ふざけた態度はそこまでです。私達はあそこの食事処にお邪魔しますよ??」
俺の尻を右手の指で強烈に抓りつつちぃと先に見える食事処に左手で指を差す。
「わ、分かりましたから取り敢えず抓るを止めて貰えます!? 痛過ぎて発狂しそうなんですけど……」
「えぇ――。行っちゃうんですかぁ?? そこの……。クスっ。中途半端な胸よりも私の胸の方が楽しめると思うんですけどぉ??」
とんでもない台詞を女性店員さんが口走ってしまったので俺は更なる激痛に耐えるべく、奥歯を噛み砕く勢いで噛み締めた。
あぁ、畜生。絶叫を我慢出来るかどうか自信は無いぜ……。
「無意味に大きさを誇張するのは愚劣極まりないですよ」
「そうですかぁ?? 大は小を兼ねると言いますしぃ?? どれだけ努力を重ねようと決して到達出来ない境地に居る私に嫉妬しているんじゃないんですかっ」
や、止めて!! それ以上彼女の心を刺激しないで!!!!
俺の尻が縦に裂けちゃうでしょう!?
「嫉妬?? たかが胸の大きさでする訳無いじゃないですか」
「よく居るんですよねぇ――。そぉやって大きさに嫉妬するお馬鹿さんが。この際折角だから言っちゃいます。貧乳さんの嫉妬は見るに堪えないですよっ」
女性店員さんがキャハッ!! と軽快な笑みを浮かべた刹那。
「ギィィアアアアアア――――ッ!?!?!?!?」
俺の尻に人生の中で十番目に入る激痛が生じてしまった!!
な、何これぇ!? い、痛過ぎてとてもじゃ無いけど叫び声を我慢するのは不可能ですぞ!?
「ダンさんフウタさん。いい加減に行きますよっ」
「は、はひっ」
「ね、姉ちゃん!! 俺様は後で絶対帰って来るからね!? だから待っていてね!?」
「んふっ、はぁいっ。私は逃げも隠れもしないから待っていますよ――」
尻を抓られたまま街の主大通りを引っ張られ続けていると俺達の様子を見て何事かと捉えた者達が興味の視線を向けて来る。
で、出来ればもう少し優しく抓ってくれません?? もうそろそろマリルさんの爪が浅皮を剥いで真皮に到達してしまいますので!!
「先生、遅い――」
「ばか者が。先生の手をわずらわせおって」
一足先に食事処に到着していたフィロとイスハが俺達を迎える。
その目はまるで汚物を捉える様に蔑んだ色が濃く表れていた。
「お、俺じゃねぇよ。フウタが勝手に行動したからこうなったんだ」
「ハァッ、ハァッ……。あの店も悪くねぇよなっ」
俺の痛みの根源となった大馬鹿野郎が食事処の斜向かいにあるやたらと派手な服を着込んで店先に立っている女性店員に視線を送る。
「では皆さん、聞き込みをしつつ腹ごしらえをしましょうか」
「賛成――!!」
「で、ですからマリルさん!! そろそろ俺のお尻ちゃんから手を離して下さいっ!!!!」
いい加減に離さないと本当に尻が四つに割れてしまいますからね!!
「ふふっ、そうでしたね」
何とか強烈で凶悪な拷問から逃れる事に成功するとまぁまぁ盛況している食事処にお邪魔させて頂いた。
「いらっしゃいませ――!! お客さんは五名ですか!!」
店に足を踏み入れた俺達を捉えた女性店員さんが店の奥から軽快な足取りでやって来てくれる。
もしも面積の少ない服装の店員さんだったら先程と同じ痛みが襲い掛かって来る可能性があったが、食事処に相応しい服装にちょいと汚れた前掛けが安心感を与えてくれた。
この謎の安心感は恐らく、通り沿いの淫らな服装な女性と違いキチンとした身なりの女性店員さんだから湧くのでしょう。
淫らな服装でも清楚な服装でも普段通りに接すればふざけた痛みを受けなくて済むだろうと思われるだろうが、俺は至極真っ当な性欲を持つ一人の男の子なのです。大盛、中盛の双丘ちゃんが目の前でプルンっと揺れれば健全な男子ならそこに必ず視線を送るだろうさ。
だから俺は悪く無い!! と叫んだら楽なのですけども、叫んだら余計な痛みが襲い掛かって来るので街を出るまでは我慢の一択ですよね。
「えぇそうですよ」
「では……。一番手前の机をご利用下さい!! 品書きは机の上に置かれていますので注文が決まり次第お呼びくださいね!!」
「有難う御座います。では皆さん座りましょうか」
マリルさんの声を皮切りに六人掛けの席に腰を下ろした。
はぁ――……。ちょっと休憩っと……。
品書きに手を伸ばす前に疲労を籠めた息を漏らすとさり気なく店内を見渡す。
「うん!! 美味しい!!」
「甘くて美味しいよね!! これなら沢山食べられちゃうよ!!」
「そんなにガツガツ食べると太っちゃうわよ??」
「いいの!!」
漆塗りのお椀に形の良い唇を付けて目尻を下げつつ汁物を美味しそうに頂く三名の女性客。
「おぉ!! この清酒も中々イケるな!!」
「だろう!? この店は甘味だけじゃなくて酒も美味いんだよ!!」
素直な驚きの目を浮かべて小さな御猪口の中の酒を堪能する二名の男性客。
狭いとも広いとも言えない店内には俺達の他に五名の客達が食事を進めており、いずれの机からも陽性な感情が零れ出ていた。
へぇ、客の雰囲気も良いし店内の様子もそして接客担当の店員さんもハキハキと動いてぇ……。
「きゃあ!? ご、ごめんなさい!! 少し零しちゃいました!!」
「うふふ、構いませんよ」
基。若干不安は残る所作だが概ね良好な接客態度。
不味い飯屋は客達の雰囲気から看破出来るし、マリルさんに従って入った店だけどこりゃ当たりの部類に属するな。
「はぁっ、水が美味い」
机の上に置かれていたヤカンから木製のコップに水を注ぎ一息付いていると対面の席に着くフィロから疑問の声が上がった。
「ダン、このぜんざいって何??」
あぁ、こっちの大陸にはありふれた料理だけどガイノス大陸には無い代物だからどんな形か分からないのか。
「小豆を水と砂糖でクツクツと煮て。んで、その中に餅を入れた汁物だよ。餅と小豆と水と砂糖。超簡単な食材しか使用していないけど味は良いぞ」
「へぇ!! それなら私はそれにしようかな!! 問題は餅の個数よねぇ。イスハは何個頼む??」
「五個じゃ!!」
いやいや、お前さんの小さな体だと二つ三つが適量ですぜ??
「これから宿屋に入って休むのですからもう少し控え目にしたらどうですか??」
ちょいと口角を上向きつつ品書きを見下ろしているマリルさんがさり気なく決定事項の補正を出す。
「わしは腹ペコじゃから食えるぞ!!」
「餅の大きさも分からないのに無理な挑戦をするなよ。よぉ、フウタは決まったか??」
「甘味じゃあ性欲は復活しないってのに何でこの店は肉類が置いていねぇんだよ!!!!」
俺に文句を言われても困るんですけど……。
「それは店員さんに言えよ。じゃあ俺は……。ぜんざいで餅の個数は四つかな」
左隣でこれでもかと目くじらを立てて品書きを見下ろしているフウタの品書きをチラっと覗き見しつつ今晩の献立を決めてやった。
「この店のお薦めはぜんざいみたいですからそれで構わないでしょう。すいません、注文いいでしょうか」
マリルさんが店の最奥で待機している女性店員さんに向かって右手をスッと上げた。
「あ、はぁ――い!! 御注文を御伺いしますね!!」
「ぜんざいを五つ頼みたいんですけど、餅の大きさは如何程で??」
「この店の餅は大きさがウリなんですよ!! そちらの男性の方の拳大の大きさって言えば分かりますか??」
女性店員さんが俺の右手を見つめつつ話す。
「まぁ、かなりの大きさなのですね。イスハ、五つは無理だと分かりましたよね??」
「も、勿論じゃ。わしは三つにしておこう」
それでも三つ頼むのかよ……。
「じゃあ私もそうしようかな」
「ではぜんざいの三つ餅入りを二つ。二つ入りを一つ。ダンさんとフウタさんはどうします??」
「俺様は四つだぜ!!」
「先に決めた通り四つで」
餅はかなりの大きさだけどお腹が空いていますし、グングンと湧く性欲を誤魔化す為に食欲を満たしましょうか。
「では、ご注文はぁ……。四つ入りを二つ。三つ入りを二つ。そして二つ入りをお一つで宜しいでしょうか??」
「えぇ、お願いします」
「はい!! 確かに承りました!! それでは失礼しますね!!」
マリルさんがニコっと軽い笑みを浮かべると女性店員さんも陽性な笑みを浮かべてお店の奥へと姿を消して行った。
「ふぅっ……。しっかし、この変わり様は少し異常だぜ」
開かれっぱなしのお店の扉の向こう側の通りから聞こえて来る酔っ払い達の喧噪に少しだけ眉を顰める。
何年か前に来た時は素敵な静謐な環境が漂う田舎町だってのに、何があってこうなったのやら……。
「私もダンさんの意見に賛成しますよ。何故長閑な街が色欲の街に変わってしまったのか。そして街の住民達は一体何処に行ったのか。原因究明をする必要がありますね」
マリルさんがお行儀よくお水を口に含めつつ話す。
「先生、この街に元居た住民達ってほぼ人間だったの??」
フィロが店の奥に視線を送りつつ問う。
「えぇ、大半は人間でしたよ。しかし今は……」
「種族は分からねぇけど夜になっても通りを行き交う野郎共は魔物が多いよな」
「あぁ、でも人間も多く混ざっているぞ」
此処に来るまでの間、俺達とすれ違った訪問者達の七割は魔物で三割は人間って感じだったし。
「それと……。通り沿いに確認出来た店の店員達は殆ど魔物だ」
たわわに実った果実をプルルゥンっと動かしたねぇちゃん、威勢の良い声を張り上げて客引きをしていた男性店員からは微量ながら魔力が確認出来ましたもの。
「この街に一体何が起こったのか。手っ取り早く知りたいのならさっきの店員さんに聞いてみればいいじゃん」
フィロが乾いた喉を潤す様にガブリと水を飲み込む。
俺もその意見に賛成だけど問題を起こした張本人や街の住民なら兎も角、新たに街に入って来た奴等が街の変化の経緯を知っているだろうか??
俺と同じ考えに至ったのかマリルさんがいつもより少しだけ鋭い眉の角度で口を開いた。
「それはそうですけど、何も知らない可能性が高いですよ」
「それは何故じゃ??」
「良く考えてみろよ。稼ぎたい奴等、一旗揚げようと画策した奴等。何がどうなったか知らないけど新しい街に入って来た奴等が変化の経緯を知っていると思うか??」
フッサフッサと三本の尻尾を横に揺らしている狐のお子ちゃまに俺とマリルさんの考えを端的に伝えてやった。
「それはそうじゃな。うぅむ……。結局は住民を探した方が早いじゃろう」
「賛成よ。じゃ、取り敢えず私達の今晩の御飯を運んで来てくれた店員さんに尋ねてみましょうか!!」
フィロが陽性な笑みを浮かべると店の奥に視線を送ると先程の女性店員さんが二つの御盆を両手に持って俺達の机に向かってやって来る姿を捉えた。
おぉっ、かなりの量なのに器用に持ち運びますね。
「お待たせしましたっ!! 御注文の品を御持ちしましたよ!!」
「うっひょう!! 美味そうじゃねぇか!!」
俺達の前に並べられていく品々を捉えるとフウタが軽快な声を上げて小豆が放つ魅惑的な香りを胸一杯に閉じ込めた。
木製のお椀の中一杯に広がる小豆の海の真ん中に白が楽しそうにプカプカと浮かんでいる。
ちょいと焼き目を入れたお餅ちゃんは小豆の甘さと水分と吸い取って程よくふっくらと膨らんでおり、早く私を掬い上げてと物言わず俺に囁いている。
お椀の脇にはぜんざいの甘さに飽きない様にとても小さな塩漬けの漬物が添えられていた。
んぉ!! こりゃ美味そうだ!!
普段ならこのまま箸を持って勢い良くがっつくのですが、ちょいとその前に問題解決に取り組もうとしますかね。
「それではお楽しみ下さい!!」
「あ、すいません。ちょっと質問を宜しいでしょうか!!」
「んまぁぁああい!! ちょっと何よこれ!! 滅茶苦茶美味しいじゃん!!」
フィロの馬鹿みたいに大きな声を懸命に割って女性店員さんの足を止めた。
「はい?? 追加注文ですか??」
「まだ食べていないのでそれはもう少し後で。実はですね幾つか聞きたい事があるんですよ」
「聞きたい事??」
「えぇ、この街についてです。随分と前にこの街に訪れた時はもっと静かで長閑な感じだったんですけども……。一体何故この様に変化してしまったのでしょうか?? 知っている範囲で良いので教えて頂けます??」
俺の質問に対してパチクリと瞬きしている彼女に問う。
「あぁ、その事ですか。私も最近この街にやって来たばかりで詳しくは知らないのですけど……。どうやらこの街が騒がしくなったのは実効支配している狸一族が大いに関係しているらしいですよ」
た、た、狸ぃ??
「この街の住民さん達と狸さん達の間で問題が発生して……。住民さん達は狸さん達にお金を返せなくなってしまったらしいんです。その借金の形じゃあないですけど、この街をある程度自由に使用しているって聞きましたよ??」
ははぁん……。なぁんとなくだけど朧に全体像が見えて来やがったぜ。
ある日、狸達がやって来て恐らく住民に取引を持ち掛けたんだろう。その内容は知らねぇけど住民達との間でナニかの契約を交わした。んでもってこれまた何か問題が起こって住民達は鳴りを潜めているって訳ね。
どうやらその問題ってのが厄介そうだな。
街全体を変えてしまう程の規模に膨れ上がっているのだから。
「この街の住民に直接御話を聞きたいと考えているのですが……。彼等が営んでいるお店は知っています??」
俺と同じくぜんざいに箸を付けず会話に集中しているマリルさんが問う。
「通りの先を進んで行くとアマヤという宿屋があります。その店主さんと店員さんが確か元の住人だった筈ですよ」
よっしゃ、大当たりだぜ。
後はその人達に狸一族との間に起きた問題を聞けば、街の変容の根幹を知る事が出来るな。
「此方の質問に答えてくれて有難う御座いました」
「いえいえ!! それでは失礼しますね――!!」
マリルさんが丁寧にお辞儀をすると彼女は二つの御盆を器用に重ねて再びお店の奥へ姿を消してしまった。
「ふ――、どうやら狸達との間に起きた問題で街が変わってしまったみたいですね」
ぜんざいが入ったお椀に手を付けず、体の前で腕を組んで深い思考を繰り広げているマリルさんに問うた。
「その問題を知るのは住民の方々のみ。宿屋を経営する方々に尋ねるのが最も分かり易いと思うんですけど……」
「俺達が果たして介入出来る問題かどうか。ですよね??」
先の大雀蜂一族の来襲は侵略者を撃退するという大義名分があって余所者である俺達は介入出来た。
しかし、今回の問題はどうだろう??
住民と狸一族の間に起きた問題の種類、大きさによっては介入出来ない恐れがある。それは当事者同士が解決すべき問題だとしてね。
「ダンさんの仰る通りです。これからの予定は決まりましたので取り敢えず食事を摂りましょうか」
「ですね。それでは……。頂きますっ!!」
小豆色の海に向かって軽く頷いてあげるとずぅっと俺の命令を待機していた箸ちゃんを手に持ち、ふっくらモチモチのお餅ちゃんを小豆の海から掬い上げてあげた。
おぉ――……。上下にびよぉんと伸びる様がまた食欲をそそりますな!!
「では……。はふっ!! ふぅむ……。うんっ!! 美味いッ!!!!」
先ず舌に感じたのは素朴な砂糖の甘さだ。それから微かに遅れて小豆の風味がふわぁっと鼻から抜けて行く。
小豆の風味と砂糖の甘さを吸い取った餅の舌触りも良く、奥歯でプニっと餅を噛み切ると口内に更なる効用を生み出し咀嚼が止まらなくなってしまう。
疲れた体に優しく染み入る甘さと小豆の煮たホクっとする及び餅のモチモチ食感が堪りません!!
「ふふっ、そんなに慌ててもお餅は逃げませんよ」
「そ、そうでしたね。行儀良く頂くとしましょう」
マリルさんが俺の卑しい所作を戒めると言葉通りお行儀の良い作法で食事の手を進めて行く。
狐狸の類は人を化かすのが好きって風の噂で聞いた事があるけども、まさか本当にその問題に直面するとは思わなかったぜ。
「なはは!! こりゃ幾らでも食えるわい!!」
狐狸の内の片方の狐ちゃんは此方側に居るけど人を化かす様な真似はしないし……。あ、でも。それはあくまでもマリルさんの指導の下にいるからかも知れない。
この街で起きている変化に対して俺達が足を踏み入れる余地はあるのか、将又門前払いを食らうのかどうか。
何はともあれ問題の大本を確認し終えるまで気が抜けないよなぁ。
小豆の甘味とそれを吸い取って効用を増したお餅ちゃんを奥歯でモッチャモッチャと咀嚼しながらそんな事を考えていた。
お疲れ様でした。
本日からゴールデンウィーク後半突入ですね。皆様は連休を満喫していますか??
私の場合はそうですね……。本日は執筆作業と、この前届いたzippoの修理とメンテナンスに勤しんでおりました。
ヒンジがグラグラでしたのでヒンジピンを抜いて新しいピンに差し替え、蓋と蓋を結合するヒンジ部分の調整を行い更に!! 錆や汚れ等はコンパウンドでピカピカに磨き上げました!!
見た目はボロボロだった中古品が使える様になるまでに仕上げ終えると、コーヒーを片手に満足気な吐息を漏らして手元のzippoを眺めていましたよ!!
まだまだ直す品が沢山あるので嬉しい悲鳴を上げながら休日を過ごしたいと考えています。
それでは皆様、お休みなさいませ。




