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今日も今日とて、隣のコイツが腹を空かせて。皆を困らせています!!   作者: 土竜交趾
過去編 ~素敵な世界に一時の終止符を~
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第百九十三話 覇王継承戦 決勝戦 第三試合 その二

お疲れ様です。


本日の投稿になります。




 某の真正面で立ち尽くす巨龍は双肩を軽く上下させつつ朱に染まった恐ろしい瞳で此方を注意深く睨み付けている。


 見上げんばかりの巨躯から滲み出る魔力は周囲の空気を侵食。


 只何もせず立っているだけで歴戦の勇士をも慄かせる圧を纏っていた。



 魔力の総量、体に纏う筋肉量、そして魔力の圧。



 ここまでの戦闘から得た情報ではカイベルトが持つそれは某の戦力よりも全て上であった。


 これからも相手は此方よりも数倍上の戦力差で襲い掛かって来るだろう。しかも一切の手加減なく生命を断つ勢いで。



 目の前の地平線を覆い尽くす大多数の敵兵の黒き影を捉えると兵達は絶望に打ちひしがれてその手から武器を落として戦意を喪失し、剰え敵に背を見せて逃亡を図る者も現れるかも知れない。


 敵側の士気は此方との戦力差によってうなぎ上りとなり対し、此方の兵はあまりにもかけ離れた戦力差によって下降の一途を辿っている。


 戦いに必要なのは言わずと知れた闘志。


 絶望的な戦力差でも苛烈な闘志によって上昇した兵達の士気が全体に伝播して一個の強烈な塊となって敵兵団を穿つのだが……。


 その士気を上げる切っ掛けすらも敵兵は許してくれない。


 圧倒的、絶望的、死の恐怖。


 戦場に渦巻く負の感情を払拭し数倍上の戦力差を覆すのには策が必要となる。


 何か、そう……。


 何か切っ掛けがあれば兵達は士気を取り戻し、右手に闘志を宿して武器を強く握り締めて真正面から襲い来る敵兵団に戦士の咆哮を上げて死に抗うであろう。



 死が渦巻く戦場を制覇すべく、某の唯一の優位性とも呼べる戦術策で数倍離れた彼我戦力差を覆すのだ。



「ククク……。さぁって、そろそろ止めを刺してやろうかなぁっと!!!!」


 カイベルトが首を左右に傾けて軽い柔軟を行いつつ話す。


「能書きはいい。さっさと掛かって来い」


「まぁそう言うなよ。久々の強敵と対峙して直ぐ倒しちゃったら楽しめないだろう??」



 楽しんでいる最中に足元を掬われるかも知れないと考えた事は無いのか。


 相手を嘗めて己の力を奢る者はすべからくその命を散らして来た。


 コイツはその経験が無いからそう高を括っているのだろう。


 某はその隙に付け入るとするか……。



「さぁ……。踊り狂って焼け死にやがれ!!!! ゴァァアアアアアア――――ッ!!!!」


 また炎の息か!!


 馬鹿の一つ覚えの攻撃だと指摘してやりたいが、コイツの馬鹿は理を崩す力を備えているから厄介だぞ!!



「ちっ!!」



 古代種の力を解放したカイベルトの火炎の息の高さは凡そ三階建ての建物と同じ、更に左右に至っては数十メートルに達しているだろう。


 超高範囲の火炎攻撃から逃れる為、咄嗟に空へ視線を送るが……。



「あっつぅ!! ちょ、ちょっとこの位置は不味くないか!?」


「あ、あぁ!! でも他に座る席は無いし……」


 後ろから聞こえて来た観客達の声が某の行動の選択肢を狭めてしまった。



 クソッ!! 忍ノ者は任務達成の為に自分を殺し、甘さを捨てる冷徹な掟を貫き通すのでは無かったのか!?


 甘過ぎる自分に反吐が出るぞ!!



「こっちだ!! 大馬鹿者!!!!」


 奥歯を痛い程噛み締めて反時計回りの要領で戦闘場リングの上を駆け始めた。


「いつまでその足がもつかなぁ!? 俺の火炎のブレスはテメェの骨を、存在を焼き尽くすまで止めねぇからなぁぁああああ!!!!!」



 直ぐ後ろに迫る火炎の手が某の背の肌を焦がし、戦闘場に籠る熱気を吸い込むと肺が苦い顔を浮かべる。


 其方が火炎の息を止めぬのならば此方は大地の果てまで駆け抜ける事を可能とした脚力を生かして駆け続けてやるのだが、観客達の安全を考慮するといつまでも大馬鹿と我慢比べをする訳にはいかない。


 敵性対象の情報や戦力は粗方揃った。


 そろそろ……。此方から仕掛けるぞ!!!!



「全てを断ち切れ我が風刃。重ね風切鎌ッ!!!!」



 左右の手に風の魔力を籠めて風の刃を重ね合わせた攻撃を放つと、二つの風の刃が宙で交差して重なり今も愚かな息を吐き続けているカイベルトの体に向かって空気を切り裂きつつ最短距離を進んで行く。


 さぁ受けてみろ!! 某の刃は鉄程度なら容易く切り裂くぞ!!



「チッ!! 邪魔だ!!!!」


 奴が炎の息を刹那に停止させると炎の力を籠めた右の拳で某の放った風切鎌を霧散させた。


 拳一発程度で霧散されてしまう威力の弱さに対して少しだけ憐憫足る思いが浮かび上がるが、それでも奴の態勢を数舜の間だけ崩せたのは僥倖だ。


「食らえ!!」


 懐から取り出したクナイに雷の力を付与させて隙の匂いが強烈に漂う下半身に向けて投擲するが……、どうやら奴はこれも見越していたらしい。


「あめぇぞ!!」


 体勢を崩した上半身の筋力を無理矢理稼働させて左の拳でクナイを戦闘場の端に吹き飛ばしてしまった。


「ほぅ。体の隙を狙い打ったのに良くぞ回避出来たな??」


「巨龍一族よりも身体能力が劣る奴等はみ――んな遠くからチクチクうざってぇ攻撃を加えて来やがるからな!! こっちも対処が楽で良いから助かるぜ」


「それを……。驕りと言うのだ!!!!」



 余裕な構えで立ち尽くすカイベルトに向かい再び風の刃を解き放つ。


 先程は二つ同時だが、今度は四連続の放射だぞ!!


 御自慢の膂力で相殺、若しくは躱したのならそこで生まれた隙を狙い打たせて貰う!!



「ギャハハ!! だから通用しねぇって言ってんだろうが!!!!」


 一射目の刃は左の拳、二射目の刃は右足の上段蹴りで。更に三射目は体の回転を生かした右の拳を。


「これも余裕でぶっ壊してやるよ!!!!」


 回転を終えた体の真正面に襲い来る四射目の風の刃に鋭い視線を向けた刹那。


「フッ!!!!」



 某は右側に素早く移動して懐から二つのクナイを取り出し、雷の力を付与させて投擲してやった。



 位置と角度を変えての連続攻撃は有効か??


 某の攻撃の意思を乗せたクナイは此方が思い描いた通りの軌跡を描きつつカイベルトの左足の太腿へと向かって直進して行く。


 漸く初撃が実るかと思いきや奴はこれも看破出来た様だ。



「角度を変えたって無駄だぜ!?」


 地を這う虫を捕らえる燕の飛翔と同じ軌道を描いたクナイをまたしても戦闘所の端へと吹き飛ばしてしまったのだから。


「テメェも有象無象の雑魚連中と同じ考えかよ」


「それはどうだろうな。少なくとも某はその連中よりも一つ、二つ上の策を練っているのは確かだぞ」


「策ぅ?? はっ、全くどいつもこいつも……」



 ヤレヤレ。そんな感じで肩を竦めて話す。



「戦いで必要なのは策や術じゃなくて圧倒的なまでの力だ。どんなに緻密に練られた作戦も、膨大な時間を掛けて構築された魔法も次元が違う力の前じゃクソ同然さ」


「では貴様は次元の違う力の持ち主であると自負しているのか??」


「そりゃそうよ!! 俺はな……。戦いが好きで好きで堪らなくてよぉ。この大陸で俺に歯向かって来る野生生物をぶっ殺しまくって鍛えているからな!!」


 ほぉ、体に刻まれた傷はその時に受けたものか。


「貴様の馬鹿げた力はそれで鍛えられたものであると理解出来た。しかし、一つ勘違いをしているぞ」


「勘違い??」


「あぁ、そうだ。野生動物を幾ら倒しても決して得られぬものがある。それは……。相手の思考を読む能力だ」



 野生生物は自然の摂理に従い剥き出しの本能を駆使して己を殺そうとする者に対して襲い掛かる。


 しかし、意思と感情を持つ生物は幾つもの思考を乗せた攻撃を加えて立ち塞がる敵を屠る。


 本能と思考。


 対極に位置する考えは対極の位置に属する者を倒し続けている限り決して得られぬ経験なのだ。



「ギャハハ!! だから必要ねぇって言ってんだろうが!! 俺相手に幾ら策を練ろうが無駄だって!!」


「ふぅ――……。馬鹿にこれ以上説いても無駄な労力になるな」


 重い溜め息を吐いて首を軽く左右に振ってやる。



「――――。おい、今の言葉。本気マジで安くねぇからな??」


「おぉ、某の言葉を理解出来る頭脳は一応持ち合わせている様だな。だったら良く聞け。某は貴様を倒す為に幾つもの策、術を用意して来た。無警戒のまま無策のまま戦い続けていればいずれ貴様は己の考えを改める事になるだろう」



 軽い雰囲気を払拭。


 狂暴な野生を双肩に宿した獣に向かってそう言ってやった。



「あぁ、そうかよ。御忠告痛み入るぜ。だけど、俺は自分を曲げるつもりは一切ねぇからなぁぁああああ――――ッ!!!!」


 また炎の息か!!


 馬鹿の一つ覚えもいい所だぞ!!!!


「ふんっ!!」


 此方から見て右側へと向かって咄嗟に回避。


「ギィィアアアアアア――――――ッ!!!!」


「欠伸が出る速度だな!!」



 反時計回りに駆け続けている某の体を消失させようとして広大な範囲の炎が迫る。


 一歩でも、一秒でも足を出すのが遅れたら炎の息に呑み込まれてしまい再起不能になる酷い火傷を負ってしまうだろう。


 だが某の脚力をもってすれば此れしきの攻撃を避け続ける事等……。



「児戯に等しいぞ!!!!」


 左右の足を交互に動かしながらカイベルトの下半身に向けて雷の力を籠めたクナイを投擲してやる。


「ガルァッ!!!!」


 口から常軌を逸した熱量の炎を放射し続けているがどうやら意識は完全完璧に機能している様だ。


 それを証拠付ける様に某が投擲したクナイを器用に右の拳で弾き飛ばしてしまうのだから。



 このまま遠距離攻撃を続けていればいずれ奴は力尽きるであろう。


 炎の範囲が、威力が弱まった所を狙い打つ!!!!



「ふっ……。ふっ……」


 カイベルトを中心として駆け続けていると某の予想通り炎の範囲が徐々に狭まって来た。


 よし、いいぞ。貴様が炎の放射を終えた時……。


 勝負を仕掛ける!!!!


「クッ……。カハッ……」



 奴が苦悶の表情を浮かべると炎の息の勢いが陰りを見せる。


 それを捉えた某は恐怖に囚われようとしている体に今一度喝を入れて両足に力を溜め、両の拳に勇気を籠めて勝利へと続く輝かしい道に向かって突貫を開始した。



 勝機到来!!!! 此処で決着を付けるぞ!!



「貰ったぁぁああ!!」


 息も絶え絶えに呼吸を続けているカイベルトを己の間合いに捉え、隙だらけの胴体に攻撃を仕掛けようとしたその時。



「クゥゥ…………。アアァァアアアアアア――――――ッ!!!!」



 もう殆ど消えかけていた残炎が奴の口元に集結を開始。


 広範囲からただ一点に集約された炎の塊が強烈な明滅を始めると某の体の全身の肌が一斉に泡立ち、真冬の凍てつく空気よりも冷たい汗が全身から噴き出した。


 こ、これは不味い!!!!


 一度距離を取って様子を……。



「ギギギィィ……。ゴルァァアアアアアアアア――――――ッ!!!!」



 カイベルトの死を予感させる攻撃の準備行動から距離を取って強固な結界を展開すると奴の目がより一層朱に染まり某を確実に捉えた。



「し、しま……ッ!?!?」


 一点に集約された炎の光が強烈に発光すると一筋の光となって某の体に襲い掛かって来た。


 その威力足るや……。


「グォッ!?!?」



 某の膨大な魔力を籠めて展開した結界を容易く押し返し、更に常軌を逸した熱量が結界を破壊。


 直撃は免れたが強固な結界を突き破った炎を集約させた一筋の光は某の体を後方へと吹き飛ばして闘技場内の壁に激突させた。



「ゴハッ!!!!」


 背に生じた強烈な打撲の痛みが気力を削ぎ、腹部に感じる火傷の激烈な痛みが否応なしに敗北の二文字を連想させる。



 広範囲の炎の息で相手を誘い痺れを切らして突撃して来るのを待ち。炎を集約させた強烈な攻撃で迎え撃つ戦法だったのか……。



 や、奴め……。タガが外れた獣かと思いきや、某を確実に倒す算段を取っていたとはな……。



「シュ――ちゃん!! だ、大丈夫かよ!?」


 少し離れた位置から同郷の大馬鹿者が心配の声を上げる。


「ふ、ふん……。この程度の攻撃……。寝ている最中に幼子の蹴りを腹部に受けた様なものだ」


「一――ッ!! 二――――ッ!!!!」



 進行役の男性の非情の計上カウントが続く中、火炎の集約した光の筋を受けて大火傷を負った箇所に治癒魔法を掛けつつ応えてやる。



「それまぁまぁ痛くて結構ムカツク奴じゃん!!!!」


「シュレン!! ヤバそうなら棄権しろ!! 何も命を落としてまで戦わなくてもいいんだからな!?」


 某に素晴らしい戦いを見せてくれたダンが真に友を想う瞳を浮かべて此方に叫ぶ。


「ふ、ふん。だからこの程度の怪我では某を止める事は出来ぬと言っているだろう!!!!」



 頭の命令を無視し続けている両足に喝を入れて立ち上がると戦意喪失に至ろうとしている弱気な心を体の外に追い出す為に喉の奥から声を振り絞って叫んでやった。



「「「「ウォォオオオオオオ!?!?」」」」


 某の行動に驚いた観客達から驚愕のどよめきが広がる。


「すっげぇ!! あの攻撃を受けて立ち上がったぞ!?」


「し、しかもまだまだやる気みたいだぜ!?」


 当たり前だ、志半ばで任務を放棄する訳にはいかぬからな。


「ぜぇ……。ぜぇぇ……」



 人の体で立ち、歩くという普遍的な行為が此処まで辛いものだとは思わなかったぞ。


 亡者達の怨嗟が籠められた大量の手が地面から伸びて某の両足を掴んで進行を阻み、地獄の死者が魂を引きずり込もうとして双肩に怨念の手を置く。


 そんな有り得もしない妄想が生まれてしまう程に体は、心は戦いを放棄しようとしていた。



 こ、この程度の傷で音を上げる訳にはいかん。


 同郷の大馬鹿者、ダンはもっと酷い傷を負って戦い尽くしたのだぞ!? 死力を尽くして戦うのだ!!



「はは!! すげぇな!! 俺の最強の攻撃を受けても死なねぇし!! ほら、さっさとこっちで続きをやろうぜ!!!!」


 酷い火傷を負った腹部の治療を続けながら高揚感満載の笑みを浮かべているカイベルトが待つ戦闘場へ働き蟻と変わらぬ速度で向かって行く。


「五――ッ!! 六――――ッ!!!!」


 その間にも計上は続けられその冷徹な声と。



「わ、わぁっ!! 見て見て!! シュレンちゃんって可愛い顔していても体はしっかり鍛えられているんだね!!」


「本当だぁっ!! ふふ、お姉さんがベッドの上で色々教えてあげたいなっ」


「それは聞捨てならん!! お、俺様も鍛えているんだぜ!? ほ、ほら見てよ!!!!」


「どうだい!? お姉さん達ぃ!! 俺達の鍛えられた体を見て発情しない!?」


「え――。何だかムキムキすきでイヤっ」


「丁度いい鍛え方ってのがあるしっ」


「「そうだよねぇ――??」」



「「ハァァアアアアアア――――ッ!?!?」」



 周囲で湧きおこる戦意喪失に繋がる陽気な音達が某の歩みを更に遅々足るものへと変化させてしまった。



 あ、あの馬鹿共が……。戦闘時に相応しい言葉と態度というものがあるだろう。



「シューちゃん!! 女の子達がテメェの裸を見て発情しちゃうから隠しやがれ!!」


「そうだそうだ!! 俺もこの体でお姉さん達を発情させたいんだぞ!?」


「馬鹿か!! 貴様等は!! この世から焼失した服をどうやって復元させればいいのだ!!!!」


 背後から某の体を穿った声に対して堪らずその場で足を止めて振り返ってやる。



「お!! いいね。まだまだ気力十分じゃん!!」


「だなっ!! シュレン!! お前なら絶対に勝てる!! そう信じて戦え!!!!」


 友に檄を送るなら初めからそうしろ。


「ふんっ、当たり前だ。某は……。その為に鍛えて来たのだからな!!!!」


「八――ッ!! 九――――ッ!!!!」



 場外負けとなる十を数え終える前に戦闘場に足を乗せて己の意思を叫んでやった。



「「「「ワァァアアアアアアッ!!!!」」」」


「へへ、まだまだ素敵な戦いが続くと思うと嬉しくて堪らねぇぜ!!」


「……」


 某の意思を受け取った観客達が一斉に湧き、その中心に居る某達は互いの目を捉え続けていた。



 恐らく、もう一度あの炎を集約させた光の筋を受ければ某の体は先祖達が暮らす世界に旅立ってしまうだろう。


 それに残り微かな体力では奴の攻撃を躱し続ける事は出来ぬ。


 此処からは……。某が練りに練った作戦を実行させ、貴様を確実に討つッ!!!!



「果たしてそうかな?? これから貴様は……。死の恐怖を味わう事となるのだぞ!!!!」


 丹田に気合を入れると古代種の力を解放。


「すっげぇ!! テメェ!! そんな力を隠していたのかよ!!」


「その減らず口を閉ざしてやる!! 某の力を思い知るがいい!!!!」


 相手の命を断とうとする明確な殺意の意思、聳え立つ壁を乗り越えようとする向上心。


 心に渦巻く様々な想い、感情が某の魔力と闘争心を高めてくれる。



 あぁ、何んと心地良い心の衝動なのだろう……。内から湧き出て来る高揚した感情でタガが外れてしまいそうだ。


 カイベルト、貴様は某の実力を余す事なく受け止められる真の敵だ。


 某はそれが堪らなく嬉しいぞ!!!!



「はぁぁ……。ズァァアアアアアア――――ッ!!!!」


「ギャハハ!! さぁさぁ!! テメェの本気を俺にぶつけてくれぇぇええ――――っ!!!!」


 今も高まり続けている某の魔力を喜々とした表情で見つめているカイベルトに敗北の二文字を刻み込む為、内から迸る魔力を更に炸裂させて相対した。





お疲れ様でした。


本来でしたら昨日の深夜に投稿する予定でしたが、予告なしのPCの更新が始まり真面に動かなかったので本日の投稿となってしまいました。


投稿が遅れてしまって大変申し訳ありませんでした。



さて、漸く秋らしい空気が漂い始めたのですが皆様は如何お過ごしでしょうか??


私の場合は普段通りの生活を心掛けて体調管理の徹底に務めていますよ。もう間も無く私生活が洒落にならない程に忙しくなってしますのでね……。



沢山のいいねをして頂き、そして評価をして頂いて有難う御座いました!!!!


本当に嬉しいです!!!! これからも読者様のご期待に応えられる様に誠心誠意、この作品に向き合って行きたいと考えております!!



それでは皆様、季節の変わり目ですので体調管理に気を付けてお休み下さいませ。

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