用語集2
用語一覧
自死欲
死喰いの樹
死喰い樹の腕
贄
漆我家
漆我紅
特異感情生命体
自死欲
死にたいという欲望。希死念慮に近いもの。一般人がその感情に浸されれば即自殺モノの感情である。作中開始時の200年前 (1950〜1960年代)に雁来紅という王が人間を破滅に導いた際、全世界の人々に宿り生まれた感情である。それにより、原初の感情生命体である自死欲感情生命体が生まれ、世界を朝鮮半島や日本以外を認識の出来ない世界にした。消された地域は実際には存在しているが、死喰いの樹が根や枝を伸ばし葉によって認識できない状態にしている。
死喰いの樹
自死欲感情生命体が初代贄によって封印された大樹のような姿。富士山が有った筈の所に存在しており、幹の太さは世界のどこからでも見れら太さ、根や枝は世界の端っこまで伸びているが、地上のほとんどには存在していない。葉の密度も空を覆う程ではなく、太陽や月、星の観測は可能である。
しかし、封印されても尚、死に瀕した、または死んでしまった人間や感情生命体を死喰い樹の腕で捕らえてくる。捕らえられた人間は死んでいようが、いなかろうが無理矢理、魂と肉体と精神を調整され、永遠の生を樹の葉の中で強いられる。その為、逆に自死欲が生産され、生命力を付けることによって封印から解かれる事を目的に活動している。また、捕らえられた人間は自死欲に満たされていくので、徐々に感情生命体に近い存在になっていく。また、死喰いの樹の上層のERGは自死欲で汚染されている為、耐性のない人間は近づくのは危険とされている。
死喰い樹の腕
死に瀕した人間や既に死んだ人間を回収しに来る赤黒い腕。物理的にその腕を妨害しようとしても、普通の人間では不可能である。仮に特異能力者であっても触れる程度が限界で行動を制限する事は出来ない。あるいは特異能力を使えば何とか出来る場合もある。
また、紅葉のように死んだ人の臓器を入れている人も腕が来る対象である。紅葉の場合は『筒美流奥義』によって臓器活性化をある程度コントロールできていた為、それほど酷い事にはならなかったが、時々腕に干渉される事によって自死欲を植え付けられていた事には変わり無い。
贄
死喰いの樹内部に幽閉されている漆我家の女性。彼女達が死喰いの樹に形而上的に繋がっている事で自死欲感情生命体は樹の状態を保てている。そして、贄が継承されずに死亡すると自死欲感情生命体が復活する。そのため、狂人がが贄を殺さないように政府が筒美封藤に頼んで組織されたのが護衛軍である。
また、贄には死喰いの樹と繋がることで一時的に死者を樹から解放出来る特異能力を持っている。
現在は漆我沙羅という少女が贄を務めている。
漆我家
贄に選ばれる家系。200年前に存在した王、雁来紅の血が入った一族という噂や自死欲感情生命体を封印した少女の末裔と言われているが実際のところそれが事実であるという事は証明出来ない。漆我家の人間は全員特異能力者で、それも強力な特異能力を持っている。
漆我紅
漆我家の中でも、自死欲への親和性が高く強力な特異能力を持ち、この世から死喰いの樹を消し去るのではと期待されていた先代の贄。10年前、漆我紅は贄に就任した際、微かに残っていたのであろう自死欲感情生命体の意思によって取り憑かれ、暴走しそのまま自死欲感情生命体になる。そして、護衛軍と殺し合いをした結果、護衛軍に多大な死者や混乱を与えつつも筒美封藤や止水題、色絵紫苑、浅葱氷華、天照輝らに敗北し行方不明となる。これが後に、漆我紅事件と呼ばれるようになる。死喰いの樹の性質上、行方不明という事はほぼ死が確定していた訳であるが、一年前止水題の暗殺と共に護衛軍に宣戦布告。昔から存在していた死喰いの樹を神聖視する樹教の教祖として復活した。
特異感情生命体
特異能力を使用できる感情生命体。非常に強力な個体の感情生命体。放っておけば自死欲感情生命体のように取り返しのつかない事になる場合が多い。その為、護衛軍はそれらを見つけ次第駆逐する事も仕事の一つである。