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恋はもうしないと決めたのにまた俺は恋をする  作者: 南河原 候
第一章 綾人の償い
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お節介

「うーん。こっちの生地、いや、こっちか?」


俺は二つ隣の街になる大きなショッピングモールに来ていて、今は前にミールに言われたウェディングドレスに使う生地を買いに来ていた。


負けるとは決まってないが、個人的にも作ってみたいのもあるから買いに来た。


(こっちのシルク………うーん。高い)


使う素材が以外と高くて銀行からお金を下ろさないといけないか。


やむ得なく銀行からお金を下ろしてから生地を買った。


「よし。大抵は揃ったな」


あれから、色々な店を回りウェディングドレスに使う物を揃えて、多くなったので帰ろうとした。


「おっと。すいません」

「いえ。こっちらこそ」


少し、浮かれた気分で前を歩いてたので人とぶつかってしまい、俺が悪いので謝ってから行こうとした。


そしたら、ぶつかった相手から声をかけられた。


「ん? 冴川か?」


「え? あ、先生?」


学校で良く見るおっさんの先生。油木先生が居た。


          ☆


「「………」」


何故か、先生に無理矢理カフェに連れて来られて今は対面にお互いに座ってる。


さっきからお互いに喋らないからかなり気不味い。


「ま、まぁ、何か頼め。俺の奢りだ」


「は、はぁ」


先生にそう言われたので、アイスのカフェオレを頼み、先生はホットのブラックコーヒーを頼んだ。


飲み物は直ぐに来たので、一口、二口飲み。


「その、なんだ。遅くなったが、すまなかった」


いきなり頭を下げて謝ってきて、綾人はあたふたしながら「止めて下さい!?」っと油木に言い、油木は少ししたら止めた。


「あの、何で謝るんですか?」


「いや、えっと、前に水泳の授業で泳げないのに無理矢理プールに落としたろ?」


あー。確かにあったけど、あれって先生だっけ?


確かにニヤニヤっと泳げない俺を見てきたけど、それ以外何もやってないよな、先生は………。


「せ、先生? 多分それ勘違いですよ。俺を落としたのは充で、俺をプールまで追い込んだのはミールですから」


「いや、先生として泳げない生徒を無理矢理プールに入れる事を止めない時点で共犯みたいなものだ。本当にすまなかった」


この先生………変な所で真面目だな。


別に先生は何もしてないのに頭を下げて、共犯とか、でも、良い先生だからこうしてちゃんと謝ってくれるんだよな。


普通はこうして年下に頭を下げてまで謝って来ないし、多分、他の先生なら謝る事はしないと思う。


「まぁ、もう良いですから、頭を上げて下さい」


「そ、そうか」


先生は頭を上げて、こっちを本当に申し訳無さそうにしていた。


「そうだ。先生って付き合ってる人とか居るんですか?」


「唐突だな………………………。ちょっと前にな、同僚の人からコクられて、今は返事を待って貰ってる」


おぉ、正直に答えた。これは、俺に対するけじめみたいなやつなのかな?


「それで? 先生は了承するんですか?」


「する訳無いだろ。相手は十も離れた年下だぞ?」


同僚で年下でこの見た目はおっさんだけど性格がイケメンな先生を好きになる人か………………。


「あ。菖蒲 和奏(あやめ わかな)先生?」


「な?! どうして分かった!?」


先生は当てられた事にビックリしたのか机をバンっ! っと叩いて前のめりになった。


直ぐに、はっ! っとなり、油木は辺りを見渡してから頭を下げて大人しく椅子に座った。


やはり、菖蒲先生か。


あの人は美術の先生でたまに話したりしてたので、少しは仲が良いつもりだ。たまに油木先生の事を話してたので、まさかっと思い言ってみたらビンゴしたみたいだ。


「ふーん。良い人だと俺は思うけどね。菖蒲先生」


「まぁ、良い子には変わりないんだ。俺も十若ければ速攻オッケーしてたし、胸も大きいし、おしゃれで匂いも良いし、俺には勿体無い人だ」


おいおい、ぶっちゃけ過ぎだろ。


胸が大きいとか、良い匂いって変態か、この先生は………。


これからは性格イケメンで中身は変態おっさん先生と呼ぼう。


「あの、性格イケメン中身は変態おっさん先生、恋愛に年は関係無いと思いますよ」


「………………ん? おい! 待て! なんだ、今の呼び方は! 変態おっさんは辞めろ!」


その後、名前も長いし、本人が嫌がってるので辞めてあげた。


「はぁ。どうしたら良いんだろうな。俺には恋愛何てさっぱりだ」


恋愛。それを聞くだけで俺の心が痛む。


俺は自分の意地と欲で女の子に告白しまくった男だ。そんな男が他人の恋愛に乗って良いもなのか。


出来れば、応援したい。油木先生は良い人だから、菖蒲先生を不幸にはしないと俺は言える。


あくまで俺個人の意見だが………………。


          ☆


「菖蒲先生」


俺は学校の日、廊下を歩く菖蒲先生に声をかけた。


亜麻(あま)色の髪を腰まで伸ばしていて、後ろ髪を髪止めで止めている。レース系の服を着ており、少し色ぽっくも感じる先生だ。


「はい。どうかしましたか? 冴川君」


「少し部室に来て貰っても良いですか?」


「?」


不思議そうにしてる先生の引っ張って行き。


部室に入ると取り敢えずソファー座って貰い。


「先生、油木先生の事好きですよね?」


「はい。好きですよ」


すげぇ、きっぱり好きと答えた。


ここは恥ずかしがるかと思ってたけど、案外神経が強い先生みたいだ。


「………………………うぅぅ! やっぱり恥ずかしいです!」


先生は顔を赤くしてそれを手で隠す様に下向いてしまった。


ありゃ、ただの見栄だったか。


「と言うか、何で冴川君が知ってるんですか! はっ! もしかして、エスパー!?」


何を言ってるんだ、この先生………………。


「違いますよ。偶然、先生が油木先生に告白してる所を見ただけですよ」


「そうだったんですか。なら納得ですね」


勿論、嘘である。油木先生から聞いたとは流石に駄目だと思い、一番知ってそうな理由で誤魔化して置いた。


「………………って! そんな訳無いでしょ! 私が告白したのは油木先生のお家ですから! そんな所に冴川君が居る訳無いでしょ!」


「え」


告白したのは油木先生の家!? 初耳だ。


こんな事ならそこまで聞いて置けば良かった。


そして、何で知っていたか全部吐いて。


「あの、油木先生は何て言ってましたか?」


先生が心配する様な顔でこっちを見てくる。


これは、答えるべきか、答えないべきか………………。


俺が少し沈黙してると、先生の瞳に涙らしき水が出てきていた………。


「俺から聞いたって、いや、俺しか言ってないか………………………。脈ありだと思いますよ。自分には勿体無いぐらいの人だって言ってましたし」


俺がそう言うと、先生の顔が急激に明るくなり。


「本当ですか! えへへ! 良かった~!」


先生は安心したのか、さっきまで力を入れていた肩を落としてソファーに凭れ掛かった。


「まぁ、ここまで関わっておいて………いえ、先生。俺の服のモデルになってくれませんか?」


「冴川君の服のモデルですか?」


俺は一応、充達の写真を先生に見せ。


「おぉ。冴川君はこういうのが得意なんだね。うん。私で良いなら受けるけど、余りエッチなのは辞めてね?」


「はい。大丈夫です」


俺はきっぱり答えると少し不満げな顔をしてこっちを見てきた先生。


「でも、皆可愛いし、カッコいいですね」


「まぁ、美女美男子のカップルばかりですから。それで先生に着て貰う服は」


少し間を取ってから俺は言った。


「終業式に見せます」


「えぇ! そこは言ってくれないんですか!………………。はぁ、期待してますからね?」


余り期待をして貰っても悪いんだけど、まぁ、良いか。

誤字、脱字報告は受け付けています。


これを呼んでくださってる方がいらっしゃるなら自分の投稿作品「甘え上手な間宮君」も読んでくださると嬉しいです。


ごめんなさい。URLの貼り方が良く分からなくお手数ですが自分のマイページまで来て読んで行ってくださると嬉しいです(´・ω・`)


一応作ってみました………多分とべると思います。

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こちらも宜しくお願いします! 甘え上手な間宮君
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