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恋はもうしないと決めたのにまた俺は恋をする  作者: 南河原 候
第一章 綾人の償い
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期末テスト 二

期末テスト。

それを聞くだけで大抵の学生は頭を悩ませると思う。


だが、頭を悩ませるより、勝負に頭を燃やす十人がここ古河高校に居た。


男子チーム。

冴川 綾人(さえかわ あやと)

金城 充(かなぎ みつる)

宮本 浩司(みやもと こうじ)

笹木 祐哉(ささき ゆうや)

宮崎 三月(みやざき みつき)


女子チーム。

ミール・オルバー。

水道寺 雨音(すいどうじ あまね)

歩拉 美海(あゆら みう)

松葉 明菜(まつば あきな)

金剛 叶多(こんごう かなた)


約二名を除いてのカップルだれけの勝負が切って落とされ様としていた。


松葉明菜は三月の彼女。

黒色の髪で肩の下辺りまで髪を伸ばしていて、瞳は黒色。背は低い方で顔は童顔で可愛らしく見える。


もう一人金剛叶多はボーイッシュな雰囲気があり、自分で染めたのか金色の髪でそれを首辺りまで伸ばしており、前髪にはヘアピンをしている。


「みっちゃんに綾人? 覚悟は良い? 負けたら相手の言う事何でも聞くんだよ?」


「あぁ。分かってるが、お前らこそ分かってるのか?」


「勿論!と言うか、今回一番ヤバいの綾人でしょ?」


ミールの言う通り俺はヤバい。負けた場合、あっちはカップルだらけ。つまり俺の小遣いが消えるって事だ。


一応、充も戦力としては良いかも知れないけど、あっちは中間、二位、五位、四位が居るから、少しヤバいかもしれない。


負けた場合は………………土下座でもして優しいのにして貰うか。


ちょっとここは眼力でも飛ばしておくか。


鞄からコンタクトケースをだして、眼鏡からコンタクトに替え。


「あ、珍しい~! 綾人がコンタクトなんて」


「眼鏡より、こっちの方が見やすいからな」


どうだ、こっちの方が怖いだろ。


俺はつり目だし、背も高いからこうして睨みを効かせれば怖くなるはず。


「おー。綾人、お前そっちの方がカッコいいぞ?」

「………………怖くはない?」


「いや、別に。眼鏡より、そっちの方が人気出ると思うけどな~」


充にそう言われ、鞄からコンタクトケースと眼鏡ケースを出して、もう一度、眼鏡に替えた。


その後、充や雨音とかに「勿体無い!」とか言われたが、怖くないならやる必要が無い。

それにコンタクト付けてるといつ無くなるか怖いし。


(今日は数、理、英………何とかいけるか)


俺が得意なのは数と理だ、英は確実にミールに負けるから捨てになるがそれなりに頑張るつもりだ。


「では、始め」


先生の合図と共にテストを引っくり返して。


期末テストが始まった。


           ☆


「むぐぅぅぅ~~~! 綾人調子乗り過ぎです!」


ミールからそんな指摘をくらった。


放課になると部室に行って服を作ってるだけなのに、調子乗り過ぎっと言われた。


ここは、期末でも中間でも部活動はある。


その代わり自由参加で自主練なのでテストがどうなろうが自己責任にはなる。


「あのなぁ、調子なんて乗ってないからな? 今回は本当にヤバいっと思ってるからいつも以上に勉強もしたし、これは頼まれた物だから早く作りたいんだよ」


「むぅ。なら、良いですが! 負けた時は覚えてて下さいね!」


ミールは部屋を出て行き、そろそろテストが始まるので俺も教室に戻り。


           ☆


今日のテストが終わり、クラス全体が緊張で固まっていた体から力が抜け、帰る者やどうだった? っと話す者が居る。


充は椅子にだらける様に座って「あー、もう終わった、終わった」っともう負ける事を悟っている。


「まぁ、お前は負けても他が居るから安心しろ」


「ん!? それって最初から俺には期待してないってこと!?」


今さら気づいた充を放って置き、俺は逃げる様に教室を出ていった。



「綾人~」


部室のドアを開けて来たのは祐哉だ。


俺は一旦手を止め祐哉の方を向き。


「どうした?」


「じゃ~~ん! RAITOのチケットだ!」


祐哉の手にはRAITOの映画チケットがあり。

主人公はヒーローに憧れを持ったがとある事件で家族を失い、その事件の犯人が良くある悪の組織で、その組織は国とも繋りがあり事件は直ぐに世間から消えてしまった、


それを許せない主人公は時間を掛けて体を鍛えながら組織と戦う為の戦闘スーツを作り出し、組織が潰れるまで国を巻き込みながら戦って行くダークヒーロー系の映画だ。


そう、この映画は俺と祐哉が大好きな映画だ。


良くあるダークヒーロー系だが、それが良い。変にこってる物より王道な方が見てて違和感が無い。


「てことで、今から見に行かない?」


「美海は良いのか?」


「………………………聞きたい?」

「大丈夫だ。言うな」


祐哉の顔から一瞬で笑顔が消えて、何もかもを諦めた顔をしたので俺は察して聞かないことにした。


「なら、行くか」


「オッケー! それって三月と松葉さんのやつ?」


「まぁ、そうだな」


テールコートのタキシード服とバルーンスカートドレスを今は作っていて後は微調整しながら完成させて行くだけだ。


少し祐哉は眺めてから「行こっか」っと言って、俺達は映画を見に行った。



「はぁ~! 今回も良かったけど、続きが気になるな」


それは当たり前。どんな物でも続きは気になるものだ。


大人しくしてろ………………とは俺は言わない。だって俺も気になってうずうずしてるから。


「と言うか! 今回の終わり方がおかしいんだよ! 何で、恋愛漫画とかじゃないのにヒロインが主人公に告白して終わるんだよ! どうせなら敵地に行く所で切ってくれた方がましだわ!」


「そうなんだよ! そこで止めるじゃなくて、いや、告白何て最初から入れないで、戦闘シーンやシリアス部分を入れて欲しかったわ!」


二人は熱く語りながら今日は帰って行った。


          ☆

「うーん。やっぱり批判があるよな」


家で俺と祐哉が見に行ったRAITOの今回の映画はかなり批判が来ていた。


(まぁ、あんな終わり方したら怒られるわな。俺だって少しイラッと来てるし、だけど、次の話を良くすればまだ良いが、良くなるか不安だ)


期末テストよりそっちの不安が大きく勉強する気にもなれなかった。

映画の設定は適当ですので余り突っ込まないで欲しいです。


誤字、脱字報告は受け付けています。

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