プロローグ
「俺と付き合って下さい!」
「ご、ごめんなさい!」
告白された女子は断ると直ぐに走って行ってしまい。
「はぁ。またフラれた」
黒髪短髪、少し目にかかるぐらいの長さ。背は高く眼鏡を掛けている中学三年生。
冴川 綾人。
告白数五十以上。フラれた回数五十以上。
冴川綾人は告白すれば絶対にフラれる男である。
理由は告白のし過ぎ。最初の相手は綾人に気が無いので普通にお断りしたが、その後からずっとフラらればまた告白っと繰り返すので、チャラ男、淫乱っと箔が付いてしまい。
受けたらどうせ次の女に行く淫乱チャラ男っと学校中に広まってから、綾人からの告白を受ける者は居なくなった。
結局、自業自得である。最初の相手で諦めておけば良かったのに無理にでも彼女を作ろうとした自分が悪い。
そして、本人が無理にでも彼女を作ろうとした理由は。
(これじゃあ、あいつらにバカにされたままじゃん)
あいつら=綾人の友達である。
綾人の友達は皆、彼女持ちで、「お前は彼女作れ無いだろ!」とか友達に笑われたので、見返す為に作ろうとした結果があれである。
「はぁ。またフラれたって言ったら充に笑われる………」
そう考えると憂鬱になる。充は一番古い友達だが、俺をからかうのが一番得意な奴でもある。
(だが、まぁ、もう良いけどな。中学の受験に入るまでの賭けだったし、もう終わり。これからは受験に向かって頑張るぞ!)
手を強く握り締めて気合いを入れてから家に帰った。
最低な奴だと思ったお方も居るでしょうかこれから反省とそれをしていた意味も書いて行くので暖かい目で見てくれると幸いです。
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