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236(sideアリス)アリスのお願い

(sideアリス)


「ねえ、レイテ!あなたもあの身体強化魔法ブーストアップ使えるの?」


 身体強化魔法ブーストアップはスノウラビット族の固有魔法みたいだけど、もしも私にもそれが使えるようになれば、きっと今よりも強くなれるはずですわ・・・。


 このまま何もせずにただついて行くだけなんて、来た意味がありませんもの。


 可能性があるのなら、なんだってやりますわ。


「ええ、まあ。スノウラビット族ならだれでも使えるよ。逆に、身体強化魔法ブーストアップが使えないと採取にすら行くことが出来ないからね」


 なに!?

 アリスはもしかして身体強化魔法ブーストアップを取得するつもりなのかな。

 僕たちは子供のころから訓練してるんで出来るけど、こんな行軍中に取得するなんてたぶん無理だよ。


「レイテ、お願い。教えて・・・いいえ、教えて下さいませんか?」


 アリスはレイテに頭を下げて、教えてもらうようにお願いをした。キルアント族が相手にお願いをする際に行う儀礼の一つだった。


「えっ・・・えっ、はいぃぃ。ちょっと待ってよ。そんなに簡単に取得できるものじゃないよ!」


 レイテはまさか本当に聞いてくるとは思わなかった為、一瞬、うろたえてしまったけど、正直に考えていたことを伝えた。


「ええ、それはわかっていますの。それに、もしかしたらキルアント族である私には教えていただけない魔法なのかもしれません。それでも、何か私が今以上に強くなれる・・・いえ、仲間に追いつくことが出来るようになる為にも、身体強化魔法ブーストアップを取得できればと思いますの。ですからどうか教えていただけませんか?レイテ」


「・・・・・・・」


「お願いします。レイテ」


 アリスはもう一度頭を下げて、レイテにお願いをした。


 いま、私に出来ることはこれくらいしかないですもの。

 頭を下げるくらい何回だってかまわないですわ。

 だけど、今、教えてもらえなければ今後身体強化魔法ブーストアップを手に入れる方法がないかもしれない。

 だから、どうかお願い・・・私の願いを聞き入れて頂戴。


 アリスはレイテが返事をしてくれるまで、頭を上げないつもりでいた。


 レイテにもそれが伝わったのか、一度大きくため息をつくと、


「アリス、頭を上げてよ。僕に出来る範囲で教えてあげるからさ。だけどね、僕も得意な方じゃないから、上手には教えてあげられないよ。それでもいい?」


「ありがとう存じます、レイテ。無理なことはわかっているつもりですわ。少しだけでも、何かのきっかけだけでも構わない。最終的に取得できなくても構いませんの。それでも、必ず恩には報いますわ」


 アリスは満面の笑みでレイテにもう一度頭を下げると、こんどはスッと表情が変わりまっすぐにレイテの方を向いた。


「時間がありませんわ。さっそく教えていただきたく思いますわ」


「うん、わかったよ。そしたら、まず最初は自分の得意な魔法を発射の状態で維持してみてもらっていい?」


 アリスは得意な魔法といわれてどの弾にするか考えたが、一番使い慣れた酸性弾に決めてそれを発射の状態にして、お尻の先の針の位置で維持した。


「へぇ~キルアント族って、そこから魔法をとばすんだね。少し驚いたよ。ところで、それは何の魔法なの?」


 スノウラビット族は手から魔法をとばすので、レイテは少し驚いていた。


「酸性弾ですわ。全てのキルアント族が使用できるものではないですが、私の得意な魔法ですの」


「維持しているとね。うっすらとその魔法を形作っている骨組みみたいなものが見えるんだよ。分かるかな!?まあ、最初じゃ無理だよね。しばらく、眺めていると見える時があるんだけどね」


 これが見えれば後はそれを大きくするだけだから簡単なんだけどね。

 まったく、これが中々わからないんだよ。


「この酸性弾を形作っている骨組みみたいなものですの・・・」


 アリスは自分のお尻の先から出ている酸性弾を見つめ続けていた。


「・・・・・骨組み・・・」


 レイテからみても、かなり集中しているのがはっきりと見て取れた。


 アリスを最初に紹介された時に、トロンギルス部隊長が強いといって紹介してきたわけが分かった気がした。


 レイテが初めてアリスに会って感じた第1印象は、仮に戦闘を行ったとしても、簡単に勝てる相手くらいにしか考えていなかった。


 それは、見た目の線の細さだけでなく、魔法の強さも含めてスノウキャット達にすら勝てないアリスを見くびっていたからだ。


 そんな風に誤解していたのは、アリスも1対1であればスノウキャットにも勝てたかもしれないが、複数で囲まれていたことをレイテは知らなかったことによる。


 しかし、それを知らなくても、今のように成長するためにプライドを捨て、恐ろしいほどの集中力でもって何かを成し遂げようとする姿の中に部隊長がいっていた力を感じた。


 その力とは、きっと精神力の強さを含んでいるのではないだろうかということだ。


「ふぅーーーよくわかりませんわね。それに、酸性弾を維持し続けるのも思った以上に大変ですわ。ですが、レイテ、本当にありがとう存じます。必ずこの行軍中になんとか取得して見せますわ」


「もしもこの討伐中に取得できなくても、きっと将来のアリスの役に立てるかもしれないから、がんばってね」



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