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229 (sideギィ)アンデスとタンゲそしてギィ

スノウラビット族 アンデス (衛兵隊長:白熊討伐派)

         タンゲ (衛兵隊の隊員、アンデスの幼馴染:白熊討伐派)

         レニーエス (アンデスの妹:白熊討伐派)

         アリウス族長 (族長で穏健:白熊討伐派)

 衛兵所に到着したアンデスは、そのままテントの中に入るのではなく、入り口で少し呼吸を整えていた。

 タンゲに慌ててやってきたというように思われたくなかったことが理由だった。


 慌てていたら、何か悪い事をしていたみたいに思われるから気をつけないとな。


 アンデスはやや乱れた呼吸を落ち着かせてから、中に入って行った。


「タンゲ、すまなかった。部屋にレニーエスが何か残してないか気になったから、ちょっと家に戻ってたんだ。ほんと、すまな・・・・」


 アンデスは中にタンゲがいると思って、途中で考えた言い訳を言いながら衛兵所のテントに入ったが、そこには誰もいなかった。


「おーいタンゲ。どこにいるんだ?」


 アンデスはテントの中や周辺を探してみたが、タンゲの姿はどこにも見られなかった。


 積雪の雲が村全体を覆っていたことを考えると、この時間に衛兵所に誰もいないのはわかっていた。

 しかし、タンゲは朝までに救出部隊の編制を頼まれていたので、あの後すぐに向かったのだろうと考えていた。


 まあ、タンゲも色々あるだろうから一度家に戻っているのかもしれない。


 タンゲも自分と同じように用事があったのだろうと考えていた。まさか、自分の後を付けられているとは、夢にも思わなかったのだが・・・。


 アンデスはタンゲが来るのを待ちながら、衛兵所で部隊編成を考えていた。


 ※   ※   ※


(ギィがタンゲに助けられた場所にて・・・)


「慌てるなって、この後の流れは今から説明するからちょっと落ち着いて待ってくれないか?こちらも、何分急いでいるんだ。この後、アンデスと待ち合わせがあるから・・・」

「わかったよ。なら、わかりやすく説明しろよ!」


 なんなんだ。

 このリザードは・・・。

 何でこんなに上から目線なんだよ。

 やりにくいなぁ。

 もう。


「もう一度、言うが、ギィは異種族でしかもリザード族だ。スノウラビット族はリザード族に対して因縁があるが、この点は今は省くぞ。それで、俺とギィが一緒に行動するのは少し難しいんだ。わかるよな」

「まあ、わかったような。分からないような・・・。それで、続きは!」


 要望通りにわかりやすく説明しているはずだが・・・。

 わかってるのかな!?


「ああ、それでギィは今からこの壁面に沿ってまっすぐに進んでもらったら、この村の壁から出やすいようになっている場所がある。そこは壁面の構造の為、雪がないからすぐに分かると思う」

「わかった。雪のないところを通ればいいんだな」


 う~ん。

 あやしいが、まあいいだろう。


「そうだ。そして、そこから外に出ると土塀にそって・・・いや、まずいか・・・。一度、土塀から少し距離を空けてくれ。誰かに見つかるとまずいかもしれないからな。そうだな、巨大杉2本分位でいいだろう。そして、少し回り込みながら、正面が見える場所で待っていてほしい。正面はわかるな?」

「あの、でっかい門のところか?じろじろと見てきたやつのいるところだな」

「ああ、門番だろう。まあ、リザード族が村の中にはいるとなると、安全かどうか観察がいるからな。仕方ないだろう」

「とにかく、村から少し離れた場所に移動して、門が見えるところで待っていてくれればいい」

「なんだ。そう言うことか、タンゲ。お前は説明が細かすぎるぞ。つまり、私は村から離れて、門が見える場所で待っていればわかるんだな」

「・・・ああ、そうだ」


 これでも、説明が足りるか心配なんだが・・・・。

 細かすぎるって・・・。

 このリザード大丈夫か!?


「その後は、一定の距離を保ってついて来てくれればいい。それと、レニーエスを助ける為には色々と細かい手順があるんで、お願いだから、単独で攻撃なんぞしないでくれよ。必ず、俺から指示を出すからな。わかるか?よろしくな」

「ああ、私から攻撃はしないでおくよ。大丈夫だ」


 うわぁ。

 この大丈夫は・・・・かなり、あやしい。

 本当にこのリザードを開放してよかったのかな・・・。

 まあ、戦闘力はかなりありそうだけど・・・。

 体は大きいしな。


 タンゲはギィに裏の出口を指示した後、アンデスの待つ衛兵所に急いで向かった。


 おそらく、犠牲享受派との戦闘は避けられないから戦力が多いのは助かるはずだ。

 それに、レニーエスを友達だといっていたから、裏切られることはない・・・はず。


 タンゲは幾分心配だったが、開放した以上仕方がないと考えた。


 一方、ギィはゆっくりと壁に沿って、タンゲに言われた方向に進んだ。


 積雪の雲があり、周囲に雪がふっているので暗くて視界不良だったが、周辺の雪がキラキラと反射してわずかであるが、周囲を見ることが出来た。


「暗くて見えにくいけど、雪の上はキラキラしていて綺麗だな」


 ギィは歩きながら周囲の景色を見て、思わず感想をつぶやいていた。


 右側の壁面は天井までつながっているように見えるほど、そびえ立っていた。

 岩の出っ張り部分など、所々に雪が積もっている場所もあったが、全体としては岩肌のままだった。


 ギィは壁面を見ながら進んだ。

 タンゲが雪のない所から出るようにといっていたので、壁ばっかり見ていた。

 すると、壁と土塀がつながっている場所までやってきた。


 ここかな!?


 ギィは周辺を見回して雪のない場所を探した。


読んでいただきありがとうございます。

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