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217 (sideアリス)身体強化魔法(ブーストアップ)

トロンギルス(スノウキャット討伐部隊の部隊長で第1小隊の小隊長、ドロイアスよりも一回り体が大きく、穏やか:犠牲享受派)

ドロイアス(スノウキャット討伐部隊の第2小隊の小隊長、片目に傷のある体格のいいスノウラビット:犠牲享受派)

ヘロス(スノウキャット討伐部隊の第3小隊の小隊長、部隊の索敵と偵察を中心とする。性格に少し変わった所がある:犠牲享受派)

レイダス(スノウキャット討伐部隊の第4小隊の小隊長、アリスの所属する小隊で少し寡黙:犠牲享受派)

レイテ(スノウキャット討伐部隊の第4小隊のメンバー、穏やかな性格もあってアリスはレイダスよりも好感触:犠牲享受派)

 カイザル丘陵からカイザル高地はその左側を天井まで続く断崖絶壁となり、そして、その右側はエイプ渓谷となっていた。カイザル高地まで広がるエイプ渓谷は、スノウエイプが生息しているエリアの為、スノウラビット族にとって進行困難エリアとして区分けされているとフェイシズ族長は言っていた。

 そして、実はアリス達がラクーン大洞窟地下2階に降りてきた後、渓谷ルートと巨大杉ルートを選択した後、巨大杉ルートを進んだのだが、もしも、この渓谷ルートを選択していた場合スノウエイプ達との戦闘は避けられなかっただろう。

 しかし、巨大杉ルートの白熊やスノウキャット達のいるエリアとスノウエイプ達のいるエリアどちらがよかったのかは誰も決めることは出来ない。


 カイザル丘陵には巨大杉が密集しているエリアとまばらなエリアがあった。巨大杉の密集エリアは上部からの攻撃や罠や待ち伏せの危険があった為、視界の取れるまばらなエリアをスノウラビット族のスノウキャット討伐隊は選択していた。


 第1と第2の小隊の大型スノウラビット族達はそれぞれ前方と左右の3方に分かれて、第3小隊を囲むように隊列を変更して進んだ。

 第4小隊は距離を置いて周辺エリアの確認と後方からの奇襲に備えていた。


 断崖絶壁サイドにある巨大杉密集エリアから光が見えた。


 3本の青白い光のラインが走った・・・。


 そして、続けざまに3本のラインが近接した別の場所から流れてきた。 


 それは、第1小隊に向けての複数の魔法攻撃だった。



 巨大杉の方を確認しても、スノウキャット達の姿は見えなかった。


 やはり遠距離からの攻撃だった。それも複数の発射線であった。


 単体の連続発射なの・・・。


 いえ、違うわ。


 あれは、複数のチームね。


 アリスは明らかに単体での襲撃ではないと確信した。


「レイテっ!あれは、スノウキャットの攻撃魔法じゃないですの?複数!?もしくは複数チームですわ!?」

「そうだね。でも・・まだ距離があるから大したダメージは無いと思うよ」


 しかし、攻撃された方向へスノウラビット達が向かったとしても、連続攻撃でかなりのダメージを受けるはずだと、アリスは考えた。


 あの時、アリスはあのスノウキャットの攻撃の為に逃げる以外の選択はなかったのだった。


 確認の為に、アリスはレイテに尋ねていたが、レイテは大したことないという返事だった。


 1発1発は大したことなくても・・・・。


 アリスはどうするのかを周辺の気配を気にしながら観察を続けた。


「よっしゃぁーーー。キャットどものお出ましだぁぁーーー。お前ら戦闘準備にはいれぇぇーーー」


 第1小隊のトロンギルスは戦闘準備に入るように声を掛けた。


 すると第1小隊と第2小隊のスノウラビット達の体が次々と緩やかな光を帯びてきたのだった。


 アリスはその姿を見て背筋が凍るのを感じた。


 思い出したのだ。


 ドブネズミ達との闘いの最後に、でかドブネズミが使っていた姿と今目の前で発生している状況がデジャブーを起こしていた。


「ねぇ、レイテっ!あの光を帯びたやつは危険じゃないの?敵味方関係なく攻撃しちゃうんじゃありませんの?」


 アリスはやめさせた方がいいと考えて、レイテに確認を取った。


「敵味方を攻撃!?ないよ、ない。ははっ。アリスは面白い事を言うね。そんなことあるわけないよ。それにあれは隊長たちがいつも使っている身体強化魔法ブーストアップだからね。まあ、使いすぎると極度の疲労で動きが一気に低下しちゃうが、隊長たちはかなりの時間あの状態で戦えるからね。本当に強いんだよ。あの状態になった隊長たちにとって、スノウキャットの攻撃は当たっても大してダメージを受ける事もないみたいだしね」

「そう・・・・なの」


 アリスは自分の知っている状態とは違うんだと理解することにした。そして、レイテの話ていた身体強化魔法ブーストアップという言葉が耳から離れなかった。


 アリスが返事をすると同時に、眼前にいた第1小隊と第2小隊に動きがあった。


 あっ・・・何処へ!?


 突然動き出した2つの小隊を一瞬見落としてしまったのだ。


 これまで、アリスは自分の動体視力はそれなりのものがあると思っていた。現に高速で移動しているギィちゃんの動きをとらえることも出来ていたのでそれは間違いないだろうと思っていた。


 しかし、現在目の前で起きていることが信じられないと思えるほどのスピードで2つの小隊は移動していたのだ。しかも、それが近距離ではなくこれほど距離が離れている状態だったので、アリスには信じられないという思いしか出てこなかった。


 さらに、驚いたのは高速で発射されているスノウキャット達の攻撃を避けながら移動していた。もちろん、攻撃を受けているスノウラビット達もいたが、まるで大したことはないとでも言うように攻撃を受けつつも気にしない感じで攻めていった。


 密集巨大杉エリアに入ってしまうと戦いの様子は見えずらかったが、それでも近距離ではスノウキャット達の攻撃はかなり当たっていたように見えた。


 レイテの言う通り・・・そのまま直接攻撃を加えていた。


 戦闘開始からほんのわずかの間に戦闘は沈黙していた。


 第3小隊は追加の攻撃がないかを警戒しながら、第1小隊と第2小隊が戻ってくるのを待っていた。アリスのいる第4小隊も第3小隊のいる場所に向かって進みだしたので、アリスもそれについて行った。


 休憩している第1小隊と第2小隊に近づていくにつれてその状態にあ然とした。


 戦闘を行った2小隊はみな血だらけでねぞべっていたのだった。

読んでいただきありがとうございます。


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