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16 でかこうもり

 水弾丸(改)網の作成にかなり時間をかけたので、隠密と鋼外殻の魔法をかけなおした。

 重戦車形体をとり、全方位視界で再度、暗闇の洞窟へ突入した。

 前回と同じ位進んだところで、やはり、切られたような攻撃が続いた。


 このポイズンファングでは対したダメージを受けないので、攻撃を受けながら、水弾丸(改)網を撃つタイミングを計ってみた。

 すると、ランダムに攻撃されていると思ったが、その攻撃にパターンがあるのがわかった。


 1度の攻撃はほぼ横並びで3回(3体?)、それが複数回、おそらく、10~12回くらい続いて少し休憩が入る。

 完全に同じパターンではないが、だいたいの攻撃リズムがつかめてきた。


 そして、10回目の攻撃を食らったあと、水弾丸(改)網の準備をした。


「10回目・・11回目・・12回目は・・・ない、よし!次の休憩の後に、水弾丸(改)網の発射だ!きたぁ~~!」


 ブァッ!サ~


 眼前に大きく広がった、網に飛行モンスターがおそらく3匹飛び込んできた。


 フギャッ!フギャッ!フギャッ!


「そこかっ!パラライズニードル!」


 赤色ありんことの闘いの時に獲得したパラライズニードルを落下した所にやみくもに打ち込んだ。


 3匹ともにパラライズニードルを打ち込んだ感触がした。


「よし、仕留めた」 


 そして、そのまま尻尾ですべて捕獲して、暗闇の洞窟から飛び出した。


「やはり、こうもりか?パラライズニードルで麻痺しているようだが、まだ生きているな。よし、捕食!パクッ!」


 麻痺が解けて、逃げられても困るので、そのまま3匹とも捕食した。


 捕食後、しばらくすると、


 【サーチを獲得しました】


 メッセージさんの声が響いた。


「よし、きた~!!やっぱり、探知系の魔法を持っていたな。メッセージさんありがとね!!」


 あんなに真っ暗な空間で、あそこまで正確に攻撃を仕掛けることが出来るためには、必ず探知系の魔法の使用をしていると読んでいた。

 まあ、暗視みたいな魔法の可能性もあったが、どちらでもよかった。


 さっそく、ステイタスでサーチを確認してみた。


 ーーーーーーーーー

 サーチ ランク1 (MP=20 TIME=5min)

 ーーーーーーーーー


「5分間の継続魔法か?距離とか、サーチ後はどんなふうになるんだろう。まあ、使ってみてだな。いくぞ!サーチ」


 さっそく、魔法を唱えてみた。


 暗闇の洞窟の側から、魔法を使用すると、天井に並んでいるこうもりを数列確認できた。

 その色は緑色をしていた。熱感知装置みたいな赤色をイメージしていたが、全く違った。


 そして、5分位経つと何も見えなくなり、魔法の効果が過ぎたことが分かった。


 再度、暗闇の洞窟へ入り、10m位進んだところで、サーチを唱えた。

 こうもりは、すべて天井へばりつくように密集していた。

 その数は3匹づつ10列に規則正しく並んでいた。


「あれほどたくさん並んでいるとなんだかちょっと気持ち悪いなぁ。うん、先制攻撃だな」


 自分にこうもりの攻撃は効かないので、水弾丸(改)をこうもりの集団に打ちまくった。


 水弾丸(改)!、水弾丸(改)!、水弾丸(改)!、水弾丸(改)!、水弾丸(改)!、・・・・・・・・・・・・・・水弾丸(改)!


 いきなり攻撃されたことで、後ろの方にいたこうもりは驚いたように飛び立とうとしたが、水弾丸(改)の広範囲攻撃ですべて倒してしまった。


 【レベルが1あがり3になりました】


 ・・・・・・上がりました】


 ランクアップが多く、メッセージさんの声がしばらく続いた。



「メッセージさんの声がうれしそうだな!」


「♪、♪、♪!」


「うん、うん、機嫌がいいな!」



 レベルが上がって、スキルランクも色々上がった。

 レベル2の時は、睡魔騒ぎでステイタスを開いていなかったので、暗闇の洞窟の入り口まで戻ってステイタスを確認した。


「それではいつもの、ステイタスでろ~」


 ーーーーーーーーー

【名前 】 なし

【種族 】 ラージスネーク


【ランク】 F

【レベル】 1→3/15 (up)


【HP】  845/ 845 (up)

【MP】 2760/2760 (up)


【体力 】 157 (up)

【力  】 152 (up)

【知力 】 132 (up)

【素早さ】 154 (up)


【物理攻撃力】 410 (up)

【魔法攻撃力】 328 (up)

【物理防御力】1750 (up)

【魔法防御力】1530 (up)


【通常スキル】

 噛みつき  ランク6

 牙     ランク6(+160)

 巻き付き  ランク6

 ジャンプ ランク7 (up)

 魔力操作 ランク7 (up)

 隠密   ランク2(MP=50 TIME=60min) (up)

 気配察知 ランク3 (up)



【特殊スキル】 

 卵の殻壁  ランク6(×10)

 水弾丸   ランク6(MP=1)

 水弾丸(改)ランク5(MP=15)(up)

 鋼外殻   ランク3(MP=80 TIME=60min)(up)

 パラライズニードル ランク2(MP=10)(up)

 NEW)ポイズンファング ランク2(MP=15)(up)


 NEW)サーチ   ランク2(MP=20 TIME=5min)(up)


【耐性】 

 毒耐性(中)

 UP! 麻痺耐性(中)

 ーーーーーーーーー


「今回はスキル関連が特に、上がったな!それに、探知系の魔法であるサーチ!、情報収集としては最高の魔法を手に入れることが出来た!」


 気配察知のスキルとサーチのスキルの相性はばっちりだった。

 気配察知で危険を認識したら、サーチで敵モンスターの所在を確認すればよかった。

 それぞれ生存率を上げてくれる魔法だったのが、2つ合わさることでさらに効率よく機能していた。


「後は、ポイズンファングだけど、これは、毒牙ってことだから、噛みつき攻撃の際にポイズンファングを乗せると、毒攻撃になる・・・のかな」


 ためしにポイズンファングを唱えてみたが、体感的に特に変わった様子もなく、鏡もないので変化を見ることが出来なかった。

 これは、実際に使ってみないとわからないなと思った。


 暗闇の洞窟のこうもり達は倒したし、やつらの攻撃は自分に対してほとんどダメージを与えることは出来なかったので、先に進むことにした。

 暗闇の洞窟はこうもり達の場所よりもさらに先があり、暗闇も続いていたので、念のため重戦車形体で進むことにした。

 途中の進路になんら問題なく、先が少し明るくなっていたので、洞窟の先が左に曲がっているのがわった。

 曲がった先は、少し広く、そして高くなっていた。


 自分の姿も少しづつ見えてきたかなと思った時、背筋か凍り付く感じがした。


 なんだ!なんだこれは!


 強烈な感覚を受けた後、前方に意識向けた瞬間強い衝撃を受けた。

 重戦車形体だったのでボディで衝撃とダメージを吸収したがそれでも少なくないダメージだった。


 一旦後方ジャンプで緊急回避を行った。


 しかし、続けて何かがこちらに向かって猛スピードで飛んでくるのが見えた。

 今度は警戒していたのもあり何とかかわすことが出来た。

 攻撃をかわしながらサーチをかけて標的の位置を確認した。


「なっ!上空にあるということはこうもりなのか?それにしてもなんだこのサイズ間違ってるのか?デカさがものすごい、これまでのこうもりの3倍位あるんじゃないのか?攻撃力も高いな!鋼外殻を使用しているのに、さっきの直撃でHPの1割もダメージを受けたぞ!」


 とにかく、こちらもでかこうもりの攻撃を警戒しつつ水弾丸(改)槍を打ち込んでみた。


 直撃したように見えたが、大したダメージを与えた様子もなかった。


 今度は連続で水弾丸(改)槍を打ち込んでみた。


「水弾丸(改)槍!ぃぃぃーーーーーーー!」


 水弾丸(改)槍5連撃!進化によって、5連撃を放つことが出来るようになっていたのだ。

 しかし、それでもあまりダメージを与えることができていないように思えた。


「俺にできる遠距離攻撃はこれしかないんだ。とにかく打てるだけ打つしかない。水弾丸(改)槍ぃぃぃぃーーーーーーー!」


 再度、5連撃を放った。


「うわぁ、なにかきたぁ!」


 瞬間でかこうもりは反撃してきてていた。


 体に再度強い衝撃がきた。


 水弾丸(改)槍・5連撃に意識を集中しすぎていて、回避が遅れ直撃を受けてしまった。


「くそ、危ないでかこうもりの攻撃に意識をしておかないとまずい。それに、こちらの攻撃ではあまりダメージを与えることが出来ないのにでかこうもりの攻撃では大ダメージだ!遠距離攻撃では、こちらの分が悪い、危険ではあるが接近してみるしかないか!?」


 とにかく、遠距離がまずいので、連続ジャンプで一気に距離を詰めた。


 近くで見ると間違いなくでかこうもりだった。 


 でかこうもりは洞窟の中では、体が大き過ぎて小さな蝙蝠のように移動できずに、まるで鈍くなっていたように見えた。

 おかげで自分の連続ジャンプで何とかかく乱することが出来ていた。

 近距離戦闘は成功だと思い、でかこうもりの死角にジャンプを続けてヒット&アウェイで水弾丸(改)5連撃を打ち続けた。

 こちら与えるダメージは少ないが、でかこうもりにダメージを蓄積出来ているようにみえた。


 ヒット&アウェイで攻撃を続けていると、でかこうもりも魔法攻撃から爪を使っての直接攻撃に切り替えて来た。


 でかこうもりは自分の攻撃パターンを地上と上空で行うようにして、上空から急降下で巨大な爪でひっかきをしては、再度、上空に上って行った。

 体の大きなでかこうもりから繰り出される爪のひっかき攻撃はその一撃も大ダメージだった。


「なんだ破壊力の塊だ!これじゃあ、いきなりボス戦じゃないか!」

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