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123 ギィを信用するんだ!

忙しくてなかなか続きかかけてなくて、すみません。

お休みが続きそうですが、出来るだけ頑張ります。

何もしなければ体のど真ん中に命中する正確さだ!




ファイヤーボールはすぐそこまで近づいてきていた!




まずい!当たるっ!?




体に緊張が走った!




このまま直撃を受けると少なからず、何らかのダメージを受けてしまう。




ほとんど反射動作であるかのように、体中の筋肉を使い、ガードするために、尻尾を持ち上げた。




自分の体の半分位の大きさのファイアボールが近づいてきた。




だめかぁぁああ!




いや、あがけぇぇぇえええ!




さらに、首から下を持ち上げるように動かした。




もしも、当たった際に少しでもダメージを減らすためだ。




それでも・・・当たるかっ!?




いや・・・・・よけれるのか!?




そして・・・・ファイヤーボールは自分の真下を通り抜けていった。



「ふぅぅ!何とか直撃は避けることが出来た」



しかし、尻尾の方の一部をファイヤーボールがかすって行った為、尻尾に若干ダメージを受けた。


正面からでかドブネズミと対峙するとやっぱり危険だ!


でかドブネズミの姿を真下に見ながら



「これくらいなら・・・何ともないな!!とにかく、でかドブネズミの視界から外れることが出来る!!」



そう考えて、わずかであるが滞空中にアリスの状況と、ギィの状況を確認した。


でかドブネズミに対して姿をさらすといった危険を冒す以上、状況把握をする絶好のチャンスとして活かすべきだと思っていたのだ。


ジャンプ中に第3の瞳を全開にして出来るだけ情報を集めた。



「まずはアリスの方だ!」



アリスのいる場所は大体わかっていたので、すぐに見つけることが出来た。


しかし、アリスに動きが見えなかった。


もうだめか?と考えたが、赤ラインドブネズミは警戒した様子でアリスの方を向いていた。


もしかすると白とげの麻痺を受けているだけの可能性もある。


あきらめたくなかったので、アリスは麻痺の状態にあると自分に思い込ませた。



「アリスの状況はわかった。次はギィだ!どこにいるんだっ!」



ギィが休んでいる場所はここからは遠くて、移動しながら何度か確認しようとしていたが無理だった。



「確か・・・あの辺だったはずだが・・・・・・くっそぉ!いないぞ!」



予想した場所にギィがいなかったのだ。


滞空時間もそれほど長くはないので、ゆっくりとギィを探している暇はなかった。



「何処だ!?何処だ!?何処だ!?・・・・」



意識を周辺に分散させて、必死でギィを探した。



「何処だ!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・いた!!」



ギィが赤ラインドブネズミとは反対側に向かって走っているのが見えた。



「アリスが死にそうなのになんで・・・・」



一瞬、違う方向に進んでいるように見えたが、ギィに麻痺耐性がないから、赤ラインドブネズミの正面から進んでも白とげであっという間に麻痺状態になることを思い出した。



「ちがう・・・きっと、麻痺を受けずにアリスを救うための最大限の作戦だ!」



戦闘時におけるギィの感覚はかなり優れている。天分の才能があるに違いない。



普段はあんなに天然なのに・・・・。



もうすぐ着地する・・・周囲を確認する時間はもうない・・・そして、草むらの中に入る寸前にギィの方から赤い光が見えた。


ファイヤ系の攻撃を打ち込んでいるのが見えた。


体全体が着地するまでに、アリスとギィの応援に行くか・・・このままでかドブネズミに対応するか迷った。



時間がない・・・。



ギィが向かっている・・・。



・・・・アリスにはギィが向かっている。



今は仲間を信用するんだ!!



ギィを信用するんだ!!




・・・今自分がしないといけないのは、このでかドブネズミをここで引き留めておくことだ!!



「決めたっ!」



着地後、アリスの方に向かって再ジャンプをする予定だったが、予定変更する!



今、でかドブネズミの頭上を越えて後ろにいる。


でかドブネズミは慌ててこちらを向こうとしているが、まだ、間に合っていない。


自分はこのまま後方ジャンプで体当たりを仕掛けて、でかドブネズミの意表を突くように考えた。


「倒れろぉーーーーっ!!」


着地した後、急制動をかけることで、前に行こうとする力を無理やり体に溜め込んだ。


そして、その力を一気にジャンプする力に変換した。


通常、前に進む力を、後ろに変えるためには一度、前に進む力を打ち消す必要があるはずだった。


しかし、蛇としての、長い体と柔軟な筋肉がまるで、スプリングが縮んでその力を貯めるように前に進む力を、後ろに進む力に変換していったのだ。


それゆえに、でかドブネズミが後ろを向く前に、背中に体当たりすることが可能になった。


縮んだ体を一気に解放した。


すると、通常ジャンプするよりも早いスピードででかドブネズミのほうに向かって飛んでいった。


でかドブネズミにダメージを与えると言うよりも、この状況を脱するための目くらましの意味合いが強かった。


だから、動きを読まれて避けられたとした場合、体を横に広げて、でかドブネズミを前方に倒すことができればいい考えていた。


しかし、でかドブネズミは避けようとする気配もなく、その場で自分のほうに向かって方向転換を続けていた。


体を横に広げる準備をしていたが、でかドブネズミは方向転換することに力を注いでいるようだったのでそのまま体当たりを実行することにした。


正面からだとあんなに攻撃を避ける事が出来るのにに・・・。


でかドブネズミは、やっぱり頭が悪いのか!


どう考えても真後ろに自分がいるのわかってるはずだろうに!


体当たりを当てさせてくれるならそれはそれでありがたい。


「くらえっ!」


加速のついた後方ジャンプは、普通考えられない位の衝撃で、でかドブネズミ体当たりを食らわせた。





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