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第三話 家の事情

はい、チートは人間としての最強で、モンスターマスターのモンスター相手では、勝てない方の相手が多いなんてことすら判明して、最早、チート無双なんて無理に決定した今日この頃です。


8歳児になりまして、モンスターの相棒を決める日がやってまいりました。え?ヒ〇カ〇?ア〇ャ〇?御三家のポ〇ッ〇モ〇〇ター?そんなレベルではございません。相棒に選べるモンスターの多いこと多いこと...

なにせ、スライムやウルフやゴーレムやリザードやシードやその他にも色々いるのに、同じスライムやウルフにもアイススライムやファイアウルフなど、同じ種族でも違う種類もいるのだ。しかも、ここから先のモンスター達も無限大といっていいほどの成長をしていくから実質相性で選ぶんだよなぁ...


そして選んだのはやっぱしリザード!ドラゴンへ進化するとか王道で胸アツだよね!この時異世界転生特有の癖があるけど、強い個体が自然に俺のことを認めて...くれたらよかったけどなぁ。まぁモンスターマスターにはそんなことは関係ないんだよ。なにせ、そんな風に中途半端に強いモンスターより、純粋に育てあげたモンスターの方が遥かに強いんだからね。


自然と気が合って、相棒として強くなっていこうと決めたのは、アイスリザードだ。君に決めた!よろしくな、アイスリザード!アイスリザードでは長いからアイスからとってフロストでいこう!改めてフロスト!よろしくな!


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はい、フロストと共に強くなることを決めた、アルメスこと俺でございます。そんなこんなですが、ここで俺ん家の事情説明と参りましょう。


ラーク父さんとエメリア母さんは、モンスターマスター夫婦だ。そして、鋼級冒険者である獣人達が鍛錬に来たぐらい冒険者にとって、有名で、面倒見もよい夫婦でもある。モンスターマスターの強さとしては中堅の上なのに、なぜ上の人たちをおいて有名なのかといえば、上の人たちはモンスターの鍛錬にのみ集中しており、こんな風に冒険者達の訓練をしているのは中堅どころですら俺の父さん母さんくらいなのである。


というより、国の中では、かなりの重鎮にも近いかな。この国は連合国なので、代表はいても、王や貴族はいないんだよね。そうなると、こんな風に貢献している俺ん家は、必然的に国の中でも発言権を持っている。


とはいっても、俺の両親は、国を支配したいとか、いい目で見られたいとかいう承認欲求でしているわけではなく、善意でしているわけだから、別に全然かまわないどころか、むしろ誇れる両親なんだ。まあ、モンスターマスターの人たちみんなが基本的にお人よしというか、優しい人ばっかりというかなんだけどね。


兄アラクは、俺より三歳年上の兄貴なんだ。で、このアラク兄なんだが、どうやら天才のようだ。モンスターマスターとしての頭角をメキメキと現してきていてる。というより、ラメリア姉にフィメリ姉にリア姉もアラク兄ほどではないけれども才覚があるようで...


チクショー!イケメン&美女なのにモンスターマスターとしての才能まであるとか最早こっちがチートだろ!兄貴はもう既に年上も負かしてしまい同年代では最強と呼び声高いんだよ。俺?まだフロストしか仲間がいねーよ!


つまるところ、俺ん家はエリート揃いって一家だな。まあ、俺に対する期待とかはモンスターマスターという特殊な立場だからか、過剰にはされてないんだけどね。いつか俺が期待されるくらいに成長しちゃる!俺とフロスト、ファイト!


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この世界に関して、この国が大いに関連してることでもあるんだけど、この世界にはやっぱりダンジョンというものが存在する。だけど、よくあるラノベとかにあるダンジョンとは少し違う点がある。


先ず、基礎知識として、ダンジョンはさまざまな種類が存在するんだけど、その中で決定的に違う点がある分類分けがある。それは、自然発生したダンジョンと、人為的・作為的に発生したダンジョンがあるということだな。


自然発生したダンジョンは、その通りに自然に形成されたダンジョンで、こちらにはダンジョンコアなんてものは存在していない。しかも、フィールドの延長線にできた洞窟や穴や遺跡という状態なので、その中でも魔物の食物連鎖や縄張りなんてものも存在している。ダンジョンマスターなんてものは存在しないし、罠や待ち伏せなんてものもない。宝箱がある可能性は低いが、このダンジョンの宝箱はまさに一獲千金の可能性が高い。まあ既に空いてますなんてのも多いけど。攻略が終わっているのも一番多い種類だ。


そして、人為的・作為的に発生したダンジョンは、ダンジョンマスターと呼ばれる存在がダンジョンコアを守っており、これには本当に様々な種類が存在している。資源をとるためだけにあるという非常に安全で、特殊なダンジョンもあるし、国の王都の真下に存在し、ある程度の危険と見返りに人々に潤沢なモンスターの素材や財宝を齎す王道のダンジョンもあるし、なにより、生物を殺すためだけにそこかしこに罠や凶悪なモンスターでひしめいているなんていう残酷無比で外道なダンジョンも存在している。ダンジョンマスターが作った繁栄する街なんてのも結構ある。


こちらには人間のダンジョンマスターも相当数いるのだが、犯罪を起こしたり、ダンジョンがあまりにも危険でもない限り、ダンジョンマスターは罪人でも何でもない特殊な一般人という扱いになる。中には国に召し抱えられたり、国を作ったりして、資源型ダンジョンを作って国のために使って、国を繁栄させているダンジョンマスターなんて賢者もいる。


んで、なんで危険でないかどうかがわかるかというと、魔道具という存在だ。ダンジョン判定魔道具というものが存在し、自然発生なら光らず、安全なら緑に光り、多少危険でも見返り有りなら青に光り、ただ危険なだけなら紫に光り、周りにも影響を及ぼしており、危険すぎるなら赤に光るのである。ダンジョンマスターが誰であるかも判明するため、危険度の度合いによっては青と紫は勧告や警告が入る。赤は、既に周りに影響を及ぼしており、危険なため問答無用でダンジョンマスターとダンジョンコアが破壊される。


ちなみにエスキア国と関連するダンジョンはモンスターマスターがダンジョンマスターになったダンジョンだ。ちなみにダンジョン名はモンスター牧舎。ダンジョンは建造などが簡単に終えられるし、材料などが、色々と都合よく指定できるために、モンスターが快適なように住まわせることができる牧舎として有名だ。まあ、モンスターを鍛えるためのダンジョンとしても有名だけどね。


あと、エスキア国は赤ダンジョンを潰す代表格でもある。モンスターに毒ガスなんて効き目は薄いし、トラップでもモンスターなら無効なんてのもよくある話だし、何より凶悪な魔物が仲間にできる可能性があるのだ。


モンスターマスターの魔物を仲間にしてモンスターにする行為は盟約(スカウト)と呼ばれており、できる機会はものすごく少ない。なにせ、魔物は、粗暴なのだし、気が合わない限り、盟約はできないのだ。しかし、できるとするならば、盟約は契約よりもはるかに強い効果を持っている。だから、モンスタマスターが何者かに強制されるとその命令に反抗するわけだが、それはダンジョンでも同じである。


まあ、コアを破壊した後に魔物を仲間にしたこともあったみたいだけどね。そんくらいにモンスターマスターはダンジョン特化といっても差し支えないほどなんだよね。だから、ダンジョンを災害ではなく祭りかなんかだと思うモンスターマスターが大半だ。危険な時には制限付き転移で逃げ出せばいいだけだから、ってのも大きいんだけど。


んで、なんでこんな話をしてたかというと、我が一家はただいま王道のダンジョンアタックの真っ最中だからなんですよね~。さあ、モンスターマスターとしての初陣かつ、できれば新しいモンスターとの出会いを夢見ていざゆかん!ダンジョンアタック!安全マージンどころか一家総出のただの遠出に近いけどな!

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