第二話 モンスターマスターの常識
はい、たいが~すです。この作品の方向性としては、緩く、時には真剣にモンスターマスター最強を目指していくゆったりとした冒険譚...にしていく予定です。
拙作ですがお楽しみいただければ幸いです。
それでは、始まります。
[悲報]チートが無理だと分かった
...切り替えていきまっしょい。え?俺がモンスターマスターにならずに冒険者になればいいじゃないかって?...実は最初はそれだ!なんて考えていたんでごせえますよ。ええ。しかしながら実際そう考えてモンスターマスターのほかに冒険者について調べてみると...
こ☆れ☆は☆ひ☆ど☆い
いえね?冒険者が弱いなんてわけではございませんよ?待遇が悪い?そんなわけでもない。ラノベみたく干し肉やかったい黒パンを食ってる中俺らのパーティーだけがいいものを食っていて羨ましい目線で見られる、なんてことも妄想してはいましたよ、はい。
そんなことはなく、この世界では収納袋や料理収納なんてものが広く一般に存在しているし、金さえあれば、旅先でうまい飯を食うなんてことすら可能な世界なんでございます。
貴族にもそんなちょっかいを出されるでもない。ていうか、この世界の貴族、ほんとに貴族か?確かに権力闘争はあるけれども、それ以外に関しては、有能が多く、狸や女傑はいても、愚図や豚やヒステリックはいない世界なんですよ...問題起こすのも稀にいるけどねっ☆
新人イビリ?ないない。よほどの零細ギルドでもしっかりとしたシステムが存在しており、この世界での冒険者といえば、非常に好ましい荒くれか、規則の行き届き、そして礼節と身の程を弁えたもはや騎士レベルなんじゃねーの?と突っ込んでしまいそうな冒険者ばっかりですな。だからこそ、子供の夢にも冒険者がランクインするほどなんだよなあ。実際英雄とされる冒険者も多いし、実力者もいる。
じゃあなぜひどいのか?正解は…
モンスターマスター強すぎ!バカなの?〇ぬの?
ある時、俺ん家に来た冒険者達がおりました。俺ん家まあまあ冒険者の間では有名なんだよ。その理由は後日語るとして。んで、その冒険者達は、この国に研鑽に来ていたようです。獣人6人の冒険者達でした。その冒険者たちが鍛えるために俺の父さんに稽古を依頼したわけなんでございます。
んで、実践稽古というわけで、その冒険者達は父さんのモンスターとパーティーで勝負したわけなんですが...
完☆全☆勝☆利
それこそパーティーが歯も立たずにポーンと飛んでいく様すら見ちゃったわけで...
これだけならまだ獣人の冒険者たちが弱いだけなんじゃね?それとも嵌め倒したんじゃね?なんて思うかもしれないんだけど...
なんとそのパーティーは鋼級冒険者...しかも父さんのパーティーは冒険者用に組まれた5体一組でしかも育成最中のモンスター達だ。しかも思いっきりの真っ向勝負。
ちなみに冒険者のランクだが、銅・青銅・鉄・銀・鋼・金・ダイヤ・オリハルコンなんだけど、銅は初心者、青銅は一人前、鉄は一流、銀は超一流、鋼は天才、金は傑物、オリハルコンは英雄だとされるんだけど、銀以上は人間辞めてますよ、という動きが当然できるレベルだ。実際、突進なんて最早弾丸と見紛うばかりの速さだったし、剣や槍や魔法の腕も素人目から見たとしても一流の域に入るわけで...
そんな、冒険者としてラノベならSランクじゃね?、と思うぐらいの人たちが、モンスターとしてはまだまだという存在に瞬殺されていた。なら父さんが強いんじゃね?って思ったんだけどモンスターマスターとしては中の上、中堅どころの強さらしいんだよ。つまるところモンスターマスター強すぎです本当にありがとうございました。
まあ魔物大暴走を一人で止められるのが当たり前みたいなところがあるくらいには強いんですよ。
ただ、そのかわり、モンスターマスター達は数が案外少ないのだ。エスキアの国の大半を占めているとはいえ、エスキア自体が連合国でしょ?エスキア以外にも国が集まって連合国ができている。その代表格の国として出るくらいエスキアの国は強いんだけど、エスキア自身はそこまで大きくもないから連合国として成立しているという背景がある。だから、世界のバランスを崩して冒険者が要らない子になるほどに素質のある人たちが多いわけではないんだよなぁ。
んじゃ進攻したりされたりするんじゃね?そしたら戦争無双で大活躍できんじゃね?
無理です。まず攻めてくるわけがございませんし、攻められるほど人数が多いわけでもございません。モンスターマスターは実力者だからそれを無理やり従わせるために経済封鎖とかされたら、一発で終わるので、それを打開しないといけないということで侵略とか起こるんじゃないのかと考えても連合国だからあり得ないわけだし、なにより経済封鎖されても自国で完結できるんだよなあ...むしろ、豊富な魔物の素材を良心的価格で売ってくれるエスキアのモンスターマスターでもある商人たちを敵に回して滅びる結果でしかないわけで...
何より、モンスターマスター達にはモンスターに人を殺害する命令は出せないし、正当防衛しかできないようにしている。何故なら人の肉の味を覚えて大災厄と化した例が過去の歴史に数件存在しているからだ。それ故に正当防衛を除く人殺し、特に戦争参加は秘禁忌扱いされているし、モンスターに盗みや強盗を覚えさせて跳ね返ってきてもいけないために、犯罪自体が禁忌とされている。だからエスキアの国自体が犯罪のない安全な国だよ。モンスターマスターは犯罪者になった瞬間モンスターを奪われるしね。それを判明させる為の道具も魔法もあるよ。
...山賊どころかスリすらもない下手すれば日本より安全な国だよこれ。モンスターマスターの近くにいれば他国でも犯罪はほとんど起こらないし、知らないやつが犯罪を犯しても、モンスターの躾の一環として、犯罪者を捕まえるために、商人からは、福の神扱いされているくらいで、モンスターマスターというだけで、自然と贔屓にしてくれるくらいだ。
じゃあ拉致とかがあるんじゃね?
[結果]無理でした
モンスターマスターのモンスターが色々いるために、そのモンスターを拉致なんてのは無理。それを依頼しようものなら商人から締め上げられるしバレる。それも潜り抜けてモンスターを万が一拘束できたとしてもモンスターは恐ろしく強くまるで紙細工の如く拘束具を破壊できる。
ならマスターを隷属させてしまえばいい?実はマスターが不本意かつ強制された命令ってのはモンスターがそれに従わず、その原因となるものを完全に叩き潰す。マスターの隷属すら解いてしまうし、モンスターマスターを騙して契約なんてさせようものなら、エスキアの連合国全てを敵に回す。それだけならまだ軽い。モンスターマスターに協力する存在は数えきれないほどいるために先ず世界を敵に回すと言っても過言ではない。
しかも、おまけにモンスターマスターは制限付きではあるけどみんながみんな転移が使える。魔法の才能がないモンスターマスターはおらず、才能に乏しいモンスターマスターでも条件付きの特殊な転移が使えるのだ。いわゆるド〇ク〇のル〇ラとかリ〇ミ〇。
そのために、モンスターマスターは手を出さないし、出される可能性も皆無と言っていい存在だ。
…人生イージーモードでも最強になるにはムリゲーすぎない?これ?スキルが剛力無双と魔道帝だから自分ならそれすらもはね飛ばしていける、なんて訳でもない。戦いを見ててわかるが、ただ力が強くても如何様にもできるし、魔法も然り。
そして、一番大きなことだが、人間の中での怪力無双と魔道帝なのであって、モンスターマスターのモンスターならそんなレベルの力を持つ存在がかなりいる。というより、大体それ以上だ。人間無双、魔物無双ならできるかもしれないが、モンスターマスターのモンスター相手としては中の中程度。それ以上には通じない。無双どころか一対一で勝つことすら難しい。
井の中の蛙になれと?嫌だ!そんなの!だからこそ、ここから目指せ、最強のモンスターマスターだ!
…知識チートも無いし、スキルチートも役に立たない。才能?あんのか?俺…最強への道は果てしなく遠い、なんてレベルじゃあないなこれ…
ご覧いただきありがとうございました。設定を作りこんでいきたい作品でございますので、色々な説明をしていく予定です。そのことにつきましても、どうかご温情のほどよろしくお願いいたします。
またご覧いただければ幸いです。
ありがとうございました。