第一話 異世界転生無双無し
はい、たいが~すです。異世界転生~obligations~の作者でございます。長い間空いて申し訳ございません。こちらも楽しんで頂ければ幸いです。
それでは、始まります。
俺は残念な死に方をして、異世界転生した。
「はあぃ異世界転生の神様でぇす。誉めよ、崇めよ、奉れぇ~。」
白く広大な空間で目が覚めたと思ったら、目の前に女神様が居た。なんだこの変にチャラい女神様は。美女なのに。もんのスッゴい美女なのに!ボンキュッボンでグラマーで髪は黄金色なのにまるで透明かのように透き通りサラサラして肌は陶磁器のよ(以下略
「残念な死に方でしたねぇ~。プークスクス。でもぉ~そんな君に~なんとぉ~大逆転の大チャンス!まさしく俺TUEEEEE!なスキルである剛力無双ってスキルと魔道帝のスキルだよぉ~。これつけて頑張ってねぇ~。応援してるよぉ~。」
「えっ?なに!?ちょっと待って!待ってってば!」
女神とやらは俺に有無も言わさずに新たな世界へと転生させた。うーん、でもまあ明らかに最強チートだろこれ!これで俺は間違いなく強い!そして転生かぁ。これって知識チートとかもありだよな!フフフフフハハハハハ!目指せ異世界転生無双!
因みに残念な死に方とは仰向けに寝転んでたらそこの股間に物が落ちてきてクリーンヒット。ショック死である。…ぐすっ、良いもん。無双して過去など完全に忘れてやる。
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「オギャア、オギャアァァァァ」
「おお、よちよち、いい子でちゅねぇ。大丈夫でちゅよぉ。ママでちゅよぉ。」
「パパもいまちゅよぉ。いないいない~バアァ。」
おお!ママン美人だ!いやマテマテ、流石に親によくじょゲフンゲフン。いやぁ、異世界転生して親が美男美女ってマジなんだね!だけどそれ以上にお腹減ったー!飯くれ飯ー!
「凄く飲むわね。この子。私達に似て立派になるわ!貴方に似てきっとイケメンよ!」
「そうだね。絶対この子は立派になるだろう。そして君にも似て美しいだろう。」
甘々だなぁおい!まあ、いいけど。リア充憎んでる奴周りに結構居たけど憎んで何になるんだ?って思ってたからね。お前らもリア充から生まれたんだからな、ってな。それよりも、テンプレだよな!今の内から文字も覚えて天才児になる!魔力制御もやってとんでもない魔力量になる!そして何より生活の様に使って当たり前ですが何か?とかそんな感じで!頑張るぞー!
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どうやら俺は次男として異世界に生まれた。父親はラーク、母親はエメリア。父ラークは少し彫りが深いがそれでもイケメンで通る、黒髪の美丈夫だ。背が高い。母エメリアは可愛いと美しいを足して2で割った整った愛らしい顔立ちの、金髪グラマーなモデル顔負けの美女だ。
後、兄が1人と姉が3人いる。兄はアラク、長女がラメリア、次女がフィメリ、三女がリア、そして次男であり末っ子でもある
俺はアルメスだ。只今俺ことアルメスは3歳。兄アラクは8歳。姉ラメリアも8歳。どうやら双子なのだが、全然似ていない。兄アラクは金髪のアイドルフェイスの美少年なのに比べて姉ラメリアは黒髪の凛とした美小女だ。
次女フィメリは7歳、こちらは愛くるしいハムスターを思い浮かべればいい。金髪の小さく可愛らしい美少女だ。
三女リアはそれらの正にいいとこどりのハイブリッド、もうすでに淑女としての素養らしき雰囲気が出ている、傾国の美女に育つといわれてもやはりなと言いたくなる程愛らしくも整いきった顔立ちである6歳の金髪の美少女だ。
俺?確かにイケメンになりそうだけどさぁ…比べられて残念なイケメンとか言われるほど上の顔面レベル高くねぇ?これ?…ぐすっ。これもテンプレかよ…
因みに言葉は覚えたが文字は完璧には覚えられなかった。当然だ。何が何でどれがどれかわからないのに覚えられる、なんてそんなことはない。どうやって覚えてんだろうな?異世界転生者。魔法に関しては練習するまでもなく簡単に使えた。
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俺、5歳児。大変な事がわかった。文字が3歳後半で覚えられたから地理書や歴史書、結構色々な本を読みまくった。そしたら…
こ の 国 超 平 和
勿論これには大きな理由がある。国は結構あって、大国ガーランド、グレズガル、帝国ハルトリー、ケスト、連合国トラミネル、ヨフラン、エスキアなどが有名だ。異種族も当然いて、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、オーガ、そして獣人がいる。魔物も勿論いるし、剣と魔法の世界に近い。因みに自分の国はエスキアなんだが…このエスキアという国、実はめっちゃ特殊なのだ。何が特殊なのかと言えばそれは…
魔物と心通わす者
という者達がいるということだ。実はこれ、色々とおかしい。何故ならばこの人達、魔物にほとんど襲われなくなるのだ。魔物に同族と見なされる上に、なんと魔物を仲間にすることができる。そして魔物と心通わす者達の割合がエスキアの国の大半を占めている為にこの国は魔物には襲われないのだ。
そして、仲間になった魔物は軍事利用はできないかわりに防波堤になる。仲間になった魔物は正当防衛を除いて決して人を殺さない。
しかし、魔物は別だ。必要ならば殺すし、何より魔物と心通わす者達が仲間になる魔物を求めて他国の魔物大暴走にも頻繁に出向いて、その結果として魔物大暴走を止めている為にエスキアの国に軍事進攻なんてすれば、あらゆる国からかち上げをくらい、国が崩壊してしまうだろう。いや、実際過去にしている。そのため、エスキアの国は過去数百年間平和なのである。いや、他の国も平和なのだが。
魔王、そんな存在はいることはいる。過去に勇者を召喚し、差し向けた国もあった。しかし、そんなのは数える程度で今の魔王は基本的に温和なのである。利害関係の対立はあれど、それを越えた憎しみを持つようなのは無い。故に例えチートスキルを持っていても大々的な活躍の場は少ない。
そして何より、エスキアの国では自然と魔物と心通わす者になるのだが…魔物と心通わす者は魔物に自分から攻撃しなくなるのだ。それが魔物を仲間にする条件でもあるのだから。仲間になった魔物を戦わせて魔物を仲間にする。それが魔物と心通わす者と言われる所以でもある。
…つまり、俺の最強チート、なんのっ、役にもっっ、立ちませんでしたぁぁぁぁぁっっっ!!うわぁぁぁぁぁん!
知識チート?先代勇者達が沢山広めてったよ!リバーシもチェスも将棋もマヨネーズも唐揚げもフライドポテトも醤油も味噌も井戸も、ていうかほとんど伝えられるの全部!うわぁぁぁぁぁん![悲報]俺、異世界チート無双5歳で諦める[泣]
ご覧頂きありがとうございました。こちらも不定期更新になると思います。ですが、ご温情の程どうかよろしくお願いいたします。
またご覧頂ければ幸いです。
ありがとうございました。