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世界救うとかどうでもいいから異能の力を授かって!  作者: A46
Chapter3. 冬服期、カレーうどんは実に地雷であった。
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#17 一発目にガチ体当たりとは

「もう、ひどいじゃないか深月。僕が近づいた瞬間逃げ出さなくたっていいのに」


 俺たち三馬鹿と深月が話していると、渦中の進藤真尋が教室の外に出てきた。

 男子にしては長い髪。浮かべるニヤリとした笑み。やっぱりどこか寒気のようなものを感じる。


「嫌、やだやだ来ないでぇ!」

 深月が俺の背後に隠れる。


「先輩、深月がずっとそんな感じで、まともに話も出来やしないんです。どうにかしてくださいよ」

 相変わらずニヤニヤしながら真尋が歩み寄ってくる。


「気安く下の名前で呼び捨てるな」

「気安く深月とか呼ばないでよ」


 ほぼ同時。こういうところはさすが兄妹といったところか。


「真尋くん、深月ちゃんは……まぁしょうがないとして、他の女の子の反応はどうなの?」

「ああ、それオレも気になる」


 喜市が間に入ってくれて、そう真尋に聞いた。


「特に、普通ですよ。心なしか、隣の女子との机の間隔がほかより広い感じはしますけど」

「避けられてるじゃねーか」

「あと、たまたま手が触れたりすると手を洗われたりはします」

「強く生きろ、一人でな」


 でも確かに、どっちも実際にされたら心に来そうなんだよな……

「そんな中でも、深月は——」

「だからその"深月"呼びをやめろ」

「——お、大村さん…は僕の話を聞くだけは聞いてくれるので、僕としては安心するんですよね、彼女がいると」


 こいつはこいつで苦労があるんだな。知らなかったし出来ることなら知りたくなかった。


「本当はそんなことしたくないんだけど……というかしなくていいよね?」

「そうだな——任せるけど、まあせっかくだし借しを作りまくっとくのも手だろ」

「お兄ちゃんがそう言うなら……か、借りは絶対返してもらうからね、進藤」

「はいはい」


 相変わらず、俺の背後に隠れながら深月が真尋に言った。

 どことなく、照れているように見えるのは気のせいだろうか。気のせいであってほしい。


 さて、こういう時に忘れちゃいけないこと。


「もうしない、って言ってもよかったのに、深月は優しいな。まあ愚痴ならうちで聞くから、恩をいっぱい売っとけばいいよ」


 ちゃんと褒めてあげること、これを忘れてはならないのです。人は褒めることによって伸びる、叱ることは問題点の指摘に過ぎないのです。


「うん

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