Character's Profile for 悠刻のエンデュミオール Part.6
【『あおぞら』関係者】
神谷隼人<かみや はやと>……
本作の主人公。浅間大学人文学部史学科3年。ボランティア組織『あおぞら』所属のボランティア。20歳。180cm、73kg。“女の子がピンチになると体が勝手に動く”という難儀な特質の持ち主。また、『他人の彼女に用は無い』、そして『俺や俺の仲間を裏切る奴は絶対に許さない』も彼の中では重要なことのようだ。
複雑な家庭生活の末、大学進学を機に独り暮らし開始。学業とバイトに勤しむ生活を送っていたが、3年生の春にエンデュミオール・ルージュの戦いを見たこと、そして理佐と出会ったことで、彼の人生は変貌を遂げていく。
今作は、彼が動かします。それが茨の道に続くとしても。
島崎理佐<しまざき りさ>……
浅間大学人文学部英文学科3年。ボランティア組織『あおぞら』所属のボランティア。20歳。175cm、57kg。
ヤキモチ焼きの束縛大好きっ娘。
シリーズ中一番の器量良しであり、当代のミス・キャンパス。だが、部屋を片付けられないなどその外貌とミスマッチな部分が多数見受けられ、ゼミでは“残念系クール・ビューティー”と呼ばれている。実はこの評価は彼女の心に複雑な影を落としており、この物語の行く末に影響を与える要素となる可能性がある。
前作でようやく隼人と付き合い始めた彼女ですが、早くも束縛癖を発揮し、隼人だけでなく周囲にも迷惑をかけている有様である。それだけ隼人が待望の男だったのでしょうが、彼女が改心し軟化する日は来るのでしょうか。
田所優菜<たどころ ゆうな>……
浅間大学人文学部経済学科3年。『あおぞら』所属のボランティア。20歳。164cm、61kg。
肩を組んで酒が飲めるナイスガイであり、西東京支部のフロントスタッフのまとめ役。その意外とふくよかな外装と背骨が乙女なのは偶然の産物。
現在フリーの彼女ですが、隼人との仲はどうにも微妙。理佐に束縛されている隼人を見るとその心は乱れ、かといって親友たる理佐の向こうを張るような真似ができるタマでもなく。彼女は一体、どうすればいいのか自分でも分からなくなっています。
光明寺るい<こうみょうじ るい>……
浅間大学人文学部経済学科3年で、優菜と同じゼミ所属。『あおぞら』所属のボランティアで『ちっぱい団』団長。21歳。166cm、59kg。
我が道をゆく酒飲み天邪鬼。ボーイッシュなおでこちゃんで、男切れの悪い女として彼女のゼミでは有名。隠れミリオタとして、隼人の同志的存在。
賑やかし役その1――で終わるかどうかは彼女自身の課題である。自覚はしていないと思うが。
今作も我が道を行く言動で、ぶれないところを見せてくれるでしょう。
唐沢美紀<からさわ みき>……
浅間大学人文学部史学科3年で、隼人に想いを寄せるゼミ仲間。20歳。『あおぞら』所属のボランティアにして『ちっぱい団』団員。155cm、46kg。
155センチと低めの身長にマッチする童顔と幼児体型の持ち主で、双子の姉とともに他人を動揺させるべく“ユニゾン”に日々精進する、自称“謎の双子”。
男出入りの激しい姉を気遣う一面を見せるも、その体験談を赤面しながら記憶に刻む耳年増。
隼人が始めたボランティアの秘密を知ってしまったゆえに、彼との接点を求めて白水晶を探した末、会長と思しき謎の女性から白水晶(姉とペアで6,000円)を購入して『あおぞら』に加入した。しかし、ダブルデートで告白するも受け入れてもらえず、美紀の気持ちを聞いた上で改めて交際を申し出た篠木と付き合うことにする。
篠木との交際は順調で、それゆえ隼人への絡みに余裕が出てきています。
唐沢真紀<からさわ まき>……
浅間大学人文学部史学科3年で、隼人のゼミ仲間。20歳。『あおぞら』所属のボランティアにして『ちっぱい団』団員。155cm、46kg。
美紀の双子の姉。155センチと低めの身長にマッチする童顔と幼児体型の持ち主で、妹とともに他人を動揺させるべく“ユニゾン”に日々精進する、自称“謎の双子”。
賑やかし役その2。やや生真面目(当社比)な妹を心配する心優しき面も持つ。その妹の白水晶捜しを手助けした結果、彼女もエンデュミオールとなることに。どことなく楽しそうなのは、騒動屋の血が騒ぐからか。妹ともどもすっかり支部に溶け込んで、なんやかやと楽しくやっている様子。
今作ではやたら隼人に粉をかけに来ますが、どんな心境の変化があったんでしょうねぇ……
利次<としつぐ>……
理佐の彼氏。21歳。浅間大学教育学部所属の4年生。
ヤキモチ焼きの束縛大好き男。
その正体はバルディオール・フレイム。理佐にプレゼントしたペンダントに盗聴器を仕込み、『あおぞら』西東京支部を探っていた。以下該当項に続く。
佐藤可奈<さとう かな>……
ボランティア組織『あおぞら』西東京支部の支部長。44歳。166cm、65kg。
“伯爵”との22年前の戦いに参加しているお方。
家族(夫、一男一女)にはこの仕事を理解してもらっているらしい。なお、子供にはエンデュミオールの才能はない様子。
横田<よこた>……
『あおぞら』西東京支部の正規職員で、サポートスタッフのチーフ。28歳。170cm、60kg。
支部にある食堂の元賄いさんと結婚して一女有。
なぜか女性ばかりが集まる職場で苦労している模様。
名前、考えてません。永田や長谷川にはあるのにね。まあほかのスタッフがリストラクションで名無しになったのに比べれば、ね?
永田絵里<ながた えり>…
『あおぞら』西東京支部の正規職員で、サポートスタッフとして横田を補佐する立場にいる豪快なおねえさん。24歳。168cm、64kg。
高校卒業後OLをしていたが、ある日オーガに襲われて彼氏は死亡、自身はエンデュミオール・ブランシュに助けられたものの流産してしまう。この事件がきっかけで『あおぞら』に入職。普段は見せないが、バルディオールの討滅には執心がある様子。
伊藤……西東京支部のサポートスタッフ。18歳のフリーター。176cm、65kg。
隼人の数多いバイト先の後輩だったのだが、エンデュミオール・ブラックの戦闘を偶然見てしまい、そのまま『あおぞら』にボランティアとして加入した。その後当然のことながらブラックの正体を知り、唖然茫然となるも意外と立ち直りが早く、現在に至る。隼人の年下の友人として、貴少な男性キャラとして、頑張っていただきたい。
こいつも名前がありませんが、愚者の石編ラスト近くで明らかになるでしょう。多分。
長谷川明美<はせがわ あけみ>……
『あおぞら』西東京支部のボランティア。23歳。159cm、51kg。
サポートスタッフの中では古株だが、怠惰でむらっ気があり、横田や長谷川はそのフォローに追われることもある。
隼人に続いて双子も白水晶を手に入れたことで、彼女は激しく気落ちしてしまい、ボランティア(とバイト)を休業して旅に出た。前作で復帰を果たし、すっかり働き者になりました。
会長……
『あおぞら』の会長。電柱の天辺に立てたり、人外を封じる抑縛呪が使えたり、22年前と同じ相貌だったり。白水晶の供給を一手に握っていることもあって、まだまだその全貌が明らかになる日は遠そうです。
今作において、ついにその姿を現します。
河端千早<かわばた ちはや>……
隼人のモトカノで、『あおぞら』横浜支部所属のフロントスタッフ。桜里大学3年。21歳。159cm、52kg。
保育園以来の幼馴染で、中・高通じて3回付き合った“ズブズブの腐れ縁”。その3回目、生徒会長と二股をかけたことが隼人にばれた際、隼人は彼女に(生徒会長の志望校である)桜里大学を受験すると嘘をつき、彼女にも桜里大学を受けさせることで別れた。以後隼人が隣野市を離れ、彼女も横浜へと去ったこともあって音信不通になっていたが、圭とともにライブイベントで浅間市を訪れた時に隼人と再会する。
隼人の行為は間接的に彼女の恋を支援した結果になったが、他のモトカノのようにバッサリと切って捨てなかったのは、隼人なりの幼馴染への餞別だったのではないかと圭は推測している。
今作は、久しぶりに彼女の隼人に対する思いが吐露されます。
黒岩圭<くろいわ けい>……
隼人の古い友人。『あおぞら』横浜支部所属のフロントスタッフ。桜里大学3年。21歳。163cm、58kg。
千早と同じく、隼人とは保育園以来の幼馴染。高校卒業まで隼人(と千早)と常につるんでいたため、彼の女性遍歴を把握している。ただし、千早ともども『話盛り過ぎ』なきらいがあるから信用するな、とは隼人の弁。
今作も千早ともども脇役としてチョコチョコ出番があります。オットコマエな場面は、次作かな……
北野楓<きたの かえで>……
『あおぞら』北東京支部所属のフロントスタッフ。大学生が主力を占めるフロントスタッフにおいて珍しい既婚者でイラストレーター。夫との仲は良くなかったのか、飲み会で浮気相手を探すなど荒れていた(本気で探していたかどうかは不明)。隼人にも愁派を送っていたが、『他人の彼女に用は無い』隼人には相手にされていなかった。バルディオール・レーヌとの戦闘で光線の直撃を受け戦死。
祖父江祐希<そぶえ ゆうき>……
『あおぞら』北東京支部所属のフロントスタッフ。女子大学1年生。支部の先輩である楓と違い、男性慣れしていないところがあり、イジられていた。レーヌとの戦闘において支部長を含む5名を失い、気力が大幅に減退する。真紀と美紀からの叱咤で持ち直すか。
エンデュミオール・ルージュ……
田所優菜が変身する炎系エンデュミオール。炎系というエンデュミオールではレアな系統ゆえか、はたまたそれなりの適格者が炎系となるのかはわからないが、リーダー的存在として西東京支部の変身者を束ねている。その数も自身を含めて6名となったが、彼女は存外楽しそうである。
拳に炎をまとわせての接近戦も行うが、どちらかというと投射系スキルのほうが得手。
エンデュミオール・ブランシュ……
島崎理佐が変身する氷雪系エンデュミオール。コードネームは理佐が変身者となった時、同じ支部にすでに『ホワイト』がいたため、フランク語から採った。
中学1年から続けているため、結構な経験を有している。氷の槍を作り出しての近接戦闘を好む。
第2次倉庫街戦闘において、彼女はこだわりを捨て、小刻みにかつ執拗に相手を削っていくスタイルに変更した。
エンデュミオール・アクア……
光明寺るいが変身する水系エンデュミオール。
キックボクシングの技を生かした正面切っての攻撃スキルだけでなく、防御スキル、治癒などのサポートスキル、全体攻撃スキルなど幅広い(悪く言えば八方美人な)スキル持ち。前作の戦闘では指揮とサポートに徹し、また開戦前にバルディオール・エペを精神的に揺さぶるなど、その勝利に貢献した。
エンデュミオール・ブラック……
神谷隼人が変身する光線系エンデュミオール。
光線系はかなりレアな系統であるため師匠役がおらず(隼人の場合はそれ以前の問題もあったが)、結局"エストレシリーズ"の各種光線技をコピーすることで戦力としている。
基本的には強力な投射系スキルを使用する中・長距離攻撃がメインだが、隼人の持つ難儀な特質により、接近戦用のスキルも無理やり実装している。鳥人間との戦闘でスキルの再考を迫られたこと、“女の子がピンチになると体が勝手に動く”彼の特質を戦力に変える必要ができたこと、以上の理由で光剣と光盾によるガチ白兵戦仕様に変更している。
エンデュミオール・イエロー……
唐沢美紀が変身する電撃系エンデュミオール。
読んで字のごとく、電撃を駆使して闘う中長距離メインのエンデュミオール。近接戦闘を挑んできた敵に電撃をかまして返り討ちにもできる。ただし、そのためにはなにがしかの方法で敵に触れねばならないため(もちろん電流が流れる部分を)、そこは一工夫が必要なのだが。
急速に戦力として成長している模様。トゥオーノとの差は、やはり才能と覚悟なのか。
エンデュミオール・グリーン……
唐沢真紀が変身する質量操作系エンデュミオール。
この実に胡散臭げな系統、投射系のスキルが全く作れないガチ近接戦闘要員で、実は結構出現率が高い。変身者に武道経験者や喧嘩慣れしている者が多いのがその原因の一つであろう。……真紀は、一体何の経験者なんでしょうね。ふっふっふっふっ。
彼女もまた、親交を結んだ千早や圭にアドバイスを乞いつつ、急速に戦力として成長している。
エンデュミオール・ヴェルデ……
イエローとグリーンがスキル“アネクゼーション・ドライブ”で融合変身したエンデュミオール。パーソナルカラーは黄緑で、系統名は理佐の命名により電凸系となった。
グリーンの質量変化系をベースに、イエローの電撃が同時使用できる。これは本人たち曰く「質量変化はグリーンが、電撃はイエローが行っている」つまり意識や思考まで融合しているわけではなく、2人を白水晶の力で体力を使って無理やり1人にしていることになる。それで戦闘ができるのは普段からのユニゾンの成果であろうが、当然のことながら体力切れ寸前までの時間制限が存在する。倉庫街での戦闘後にそのことを2人が話さなかったのは、内通者対策である。
最後に、このことを聞いた会長のつぶやきを。「系統以外のスキルなんて作れないはずなんだけど……」
今作に出番はありません。
エンデュミオール・プロテス……
河端千早が変身する、横浜支部所属の質量操作系エンデュミオール。脇の下からミニスカートの端まで入る白い2本線と長い白スカーフが特徴。千早が幼少時から習っていた空手をベースに、仮面ライバー1号の多彩な技をコピーして戦っている。
今作はちょっぴり出番があります。
鴻池……バルディオール・ミラーの元変身者。変身時の詳細は該当項に記述。『あおぞら』会長の要請により、自身の身の安全も考慮したうえで『あおぞら』に寝返った。現在は鷹取屋敷の一角にあるゲストハウスの1つに匿われ、『あおぞら』への情報提供や相談を引き受けている。
【伯爵家】
“伯爵”<はくしゃく>……
バルディオールたちを統べる男。フランク共和国在住の貴族で、バルディオールたちを使って『あおぞら』の会長が所持する愚者の石を奪取し、同時にその身柄を抑えることを企む。
家業はこの国に出現する“ディアーブル”を討伐すること。
22年前に密かに日本に侵略に来て、現在の西東京支部長たちと交戦。重傷を負わされて逃げ帰り、最近ようやく本復しつつあった。が、自室に籠もることが多くなり、実は寿命が尽きかけているのではないかと囁かれている。
アンヌ・ド・ヴァイユー……
伯爵家の嫡女。170cm、63kg。
伯爵家が代々行っている“ディアーブル”討伐の先頭に立つ、剣の使い手。進捗の見えぬ日本侵略と、エンデュミオール・ブラックの登場による脅威の増大に対処するため、総司令官代理・ニコラの命により、日本に送り込まれる。本国でのディアーブルの大攻勢は辛くも奮戦により撃退したものの、少なからざる家臣を失い、彼女自身は日本にとんぼ返りせざるを得ず、いささか不安が残っている。
とはいえ、そこを悩み抜くわけでもないのが、名家のお嬢様。趣味の食べ歩きで息抜きをしつつ、西東京支部への雪辱を果たすべく鍛錬をしている。
まだまだお嬢様の苦難は続きます。
ミレーヌ・ド・ヴァイユー……
伯爵家の次女。171cm、60kg。
彼女も“ディアーブル”討伐の戦士ではあるが、どちらかというと防衛向きの性格であり、バルディオールとしてもその方面に特化したスキルを持っているため、留守居役が多い。
今作では名前のみ登場。姉とのあいだに隙間風が。
ニコラ・ド・ヴァイユー……
伯爵家総司令官代理。186cm、93kg。
伯爵家家臣団筆頭として、最近自室に籠もりがちになった当主を支えている……はずなのだが。
今作、ついに動きます。
ミシェル……
ニコラ直下の臣であり、彼の代理として日本に赴任してくる。頭は切れるし戦闘でも冴えを見せるが、視野が狭く欲求を抑えきれない短所を持つ。こやつが代理というあたりが、ニコラ側の人材不足を端的に表している。
リシャール……
ミシェルの実務を支える人。横暴な上司に苦労しています。
ソフィー……
アンヌの配下。短髪の人。アンヌのために粉骨砕身することもいとわない苦労人。正直、伯爵家が侵略を始めなければ幸せだったろうに。
……伯爵側のキャラは苦労してばっかりですが、侵略してきてるんだから当たり前ですな。
ベルゾーイ……
アンヌの執事。伯爵家一族ではない他所人ながら、あるじに深い忠誠を誓う渋いおじさん。有能だが、それは執事の職分を越えられない。
バルディオール・エペ……
伯爵の嫡女、アンヌが変身する武器強化系バルディオール。武器である長剣は、刃を潰した状態で日本に持ち込み、秘密の場所で研磨して刃を付けている。
港の廃倉庫街で西東京支部のエンデュミオールたちと交戦し、多数を行動不能にする。だが、『あおぞら』の会長が放った支援攻撃により配下共々重傷を負い、ベルゾーイの運転する車の乱入により、かろうじて離脱に成功した。再戦を期する矢先、祖国でのディアーブルの攻勢が始まり帰国を余儀なくされる。そこでの奮闘によりアングル・スカーレットを討ち取る武勲を挙げる。
日本に再来日して倉庫街での2度目の戦闘を行うが、エンデュミオール・アクアによる揺さぶりとブラックの戦闘スタイルの変化に対応できず、レーヌとミシェルたちの増援も空しく一敗地に塗れる。
バルディオール・レーヌ……
伯爵配下の光線系バルディオール。その正体は不明。
北東京支部の管轄地に突如現れ、北東京支部長や楓たち5名を殺した。その後第2次倉庫街戦闘においてエペの増援に登場し、同じく現れた鳥人たちとともに西東京支部のエンデュミオールたちに挑むが、これは成果が出ず撤退。その後日本各地に出現し、横浜支部ではブラックやブランシュと再戦した。
スキル名は全てフランク語であるが、帰国子女の優菜曰く「棒読み」なため、日本人ではないかと推測されている。
バルディオール・ラクシャ……
伯爵配下の氷雪系バルディオール。ミラーの姉。
西東京支部を攻めきれないフレイムへの応援として、中国地方から転戦してきた。ルージュたちと交戦して勝利し、元商業施設に“拠り所”を設置することに成功する。
その後、西と北の両東京支部による侵攻作戦を迎撃して、サポートスタッフ2名を人質に展開を有利に進めるも、ブラックの乱入により形勢が逆転。離れた地点で北東京支部勢を迎撃していたフレイムの反転も間に合わず、ブラックの攻撃により致命傷を負った際に黒水晶を破壊されたため、体力の回復が行われず戦死。
バルディオール・フレイム……
伯爵配下。利次が変身する炎系のバルディオール。
その強力なスキルの数々と、理佐に渡したペンダントを介して盗聴することにより入手した『あおぞら』の内部情報を使って、西東京支部をきりきり舞いさせた。
だが、生来の怠惰と相手を舐めてかかる癖、そしておそらく理佐への愛から西東京支部に決定打を与えることができないまま、せっかくラクシャが設置した“拠り所”もエンデュミオール・ブラックに滅失させられる。
その後、理佐と親しくする隼人を排除するべく強硬手段に出るが、逆に隼人の引っかけにまんまと乗ってしまい、彼がバルディオール・フレイムであることを突き止められてしまう。直後にブラック、ルージュ、アクアと渡り合い痛撃を与えるが、此方に取り込みかけていた理佐を失言から激高させてしまい失敗。理佐が変身したブランシュにもダメージを負わせるも、最後はブラックたちの捨て身の連携攻撃により致命傷を負う。その際、ブラックにより黒水晶を破壊されたため体力の回復が行われず戦死。その死は理佐の心に傷を残すことになる。
【神谷家】
神谷なごみ<かみや なごみ>……
隼人の義妹。19歳。なにやら特殊能力持ちらしい、整った顔立ちのふくよかさん。大学浪人なのは、家庭がいろいろと大変だから。
隼人に好意を寄せていることを隠していないが、その想いが報われる日は来るのだろうか。
彼女や真紀、るいといった『騒動屋』の動きが、今作は一つの形となります。
神谷くるみ<かみや くるみ>……
隼人の義妹。17歳。顔立ちは良く似ているが、姉とは対照的に細身。病気がちで、現在6か月に渡った入院を終えて復学。時折検査に病院通いをしながら勉学に励んでいる。
姉以上に隼人への思慕を表沙汰にしているが、全く相手にされていない。隼人の嗜好を考えると、恐らく彼女の思いがかなう日は来ないだろう。それでも彼女は想い続ける。わたしはこんなはずじゃないんだ、と。
【鷹取家の人々】
鷹取沙耶<たかとり さや>……
鷹取家総領候補者。玲瓏舎大学文学部英文学科の非常勤講師。24歳。鷹取家の女性特有のふっくらとした容姿の持ち主。168cm、61kg。
鷹取家1200年の歴史の中でも十指に入ると推察される強力な巫女で、18歳の時164年ぶりに“御剣鬼の巫女”の名を襲った。2年前に引き起こした、とある未遂事件の咎を受けて現在蟄居中。
今作は沙耶回があり、彼女の“痴情沙汰”がついに明らかになります。
海原琴音<うなばら ことね>……
海原家当主予定者。玲瓏舎大学社会学部心理学科2年。19歳。海原家の女性らしい細身の美人。166cm、57kg。
沙耶には遠く及ばないが、一般的な基準からすれば十分強大な“鬼の血力”を持ち、また冷晰な頭脳と明るく社交的な性格で宗家を――特に、人懐こい性格とは言い難い沙耶を――支えていくものと期待されている。趣味はオカルト探索と“黄色い革の手帳”へのメモ書き。
今作はがんばっていただかないと。物語が進みませんので。
蔵之浦鈴香<くらのうら すずか>……
蔵之浦家当主。玲瓏舎大学工学部化学科2年。19歳。隼人曰く“健康的な体格の地味目美人”で木之葉の義妹。166cm、61kg。
琴音とは中学校以来の親友。一般家庭の生まれであるが、17歳の夏に鷹取の血を引くことが判明。このため、高校卒業をもって、海原の分家扱いで立家された蔵之浦家の初代当主となった。この立家にはさまざまな事情――友情、憐憫、監視など――が絡んでいる。
前作に続き、今作でも彼女たちの意外な一面が描かれます。
鷹取美玖<たかとり みく>……
鷹取家総領候補者。小学2年生。8歳。おませな健康優良児。129cm、26kg。
沙耶の兄の子、つまり姪にあたる。彼女と沙耶が“候補者”で、琴音が“予定者”なのは理由がある。鷹取(海原)の総領(当主)は候補者もしくは予定者が結婚した時点でその職をその者に譲るというしきたりになっており、鷹取宗家の未婚女性は現在沙耶と美玖の2人であるため、候補者との呼称になっている。一方、海原本家は琴音の姉・満瑠がヴァイオリンの修行のため跡取りから除外されている。このため跡取りは琴音1人となり、予定者と呼称されている。
今作はちょっぴり出番があります。
鷹取優羽<たかとり ゆう>……
仙台鷹取家の長女。高校3年生。17歳。164cm、58kg。
舌っ足らずな口調が特徴の、無邪気(7割は計算)な巨乳ちゃん。ふわふわした言動と自分を可愛く見せる所作に長けているため、言い寄る男は引きも切らない反面、一族以外の女子には人気が無い。
海原瞳魅<うなばら ひとみ>……
仙台海原家の次女。高校3年生。18歳。170cm、57kg。
近接格闘を好む戦闘スタイルの巫女(投射系を使用しないという意味ではない)。それゆえかキビキビした言動で優羽と好対照となっている。優羽のフリーダムさとも対照的であるため常識人と見られがちだが、彼女もしょせん海原家。いろいろとずれている。
優羽と瞳魅は、とりあえずの顔見世です。本格登場は次の、宿怨の鬼還編で。
仙道たずな<せんどう たずな>……
鷹取家参謀部主任参謀。27歳。169cm、62kg。
誰もが認める豊かな胸と色香を持ち、それに引き寄せられる男の人生が終わる(本人曰く『そんなつもりはないのに』)、いわゆる“運命の女”。弓子の姉。
『 Final Resolution!!』にも登場しますね。そう、格上の副参謀長として。ということは、そこ至るまでのゴジャゴジャが描かれるわけで。ああ面倒くさい。
今作では『Intermission』にのみ登場。
袴田<はかまだ>……
鷹取家参謀部主任参謀。50歳。全国に9つある管区に付属する参謀部のうち、関東を所管する宗家の参謀部は他のそれより格上とみなされており、彼はその参謀部に自衛隊から転身して実質ナンバー2である主任参謀にまで昇進した。中々のやり手として次の副参謀長とも目されるチョビ髭。
今作も策動します。
鷹取美弥<たかとり みや>……
鷹取家第61代総領。52歳。沙耶の母。総領として鷹取家の諸儀式を取り仕切り、かつ財閥の総帥である息子の補佐として多忙な毎日を送りながらも、家族や一族への思いやりは忘れない女性。
自らが平凡な巫女であったことから、幼少時より才能の片鱗を見せた沙耶に多大な修練を課し、“御剣鬼の巫女”を襲名できるほどに育て上げた。だがその結果、人付き合い、殊に異性との関係構築に難のあった沙耶を学友たちから遠ざけ、ますます不器用な性格へと追いやることになってしまった。そのことが2年前の事件の遠因とも言えるため、彼女の心のしこりとなっている。
今作でも総領としてお仕事をしていただきます。
【写真に写る人々】
沙耶の友人たち。仙道たずなは【鷹取家の人々】に記載。
向井木乃葉<むかい このは>……
沙耶の親友。24歳。163cm、53kg。荒い口調ながら、はすっぱなねーちゃんというわけではなく、細やかな気遣いもできる人。鈴香の兄・蒼也と結婚して1女有り。実家の『居酒屋 むかい』を手伝っている。
沙耶とは高校以来の付き合いで、同じ大学に進学したが、そのことが彼女たちの運命を荒波に投げ込むことになる。
仙道弓子<せんどう ゆみこ>……
沙耶の親友。24歳。160cm、55kg。たずなの妹。姉同様にナイスバディを十全に生かした男性遍歴を持つ。だが姉とは違い、常に複数をキープして『楽しく切れ目無く、かつ割り切った』関係を構築している。
情報処理系の学部卒。大学1年次に合コンで知り合った木之葉を介して沙耶とも交友を結ぶ。現在は鷹取財閥傘下のソフトウェアベンダー、タカソフの主力社員。
『Final Resolution!!』を読まれた方にはお馴染みのマッドSEこと仙道主任、ようやく登場です。まだ顔見世ですが。この友人たちも、優羽たちと同じく次編にて働いてもらいます。
岩政夏姫<いわまさ なつき>……
沙耶の親友。26歳。171cm、58kg。わりと豪快な姉御肌の人。
仙道姉妹とは幼馴染で、弓子経由で沙耶と知り合う。鷹取家に勤務する庭師の岩政五郎と、お見合いという名のドツキ合いをして負け、学生結婚する。1男有り。
・海原満瑠<うなばら みちる>……
琴音の姉。25歳。172cm、57kg。琴音並みにほっそりとした、琴音以上に派手目の美人。
本来なら海原家当主予定者として妹の上位に立つはずであったが、幼少のころよりヴァイオリン演奏に特段の才能を示したため、本人のたっての希望により、巫女としての基礎的訓練を受けただけで当主予定者から外れている(年1回の合同練武への参加義務はある)。現在はプロの演奏家として活躍しており、もちろん海原財閥の広告塔として、また傘下企業のオーナーとして多忙な毎日を送っている。
・江利川千夏<えりかわ ちなつ>……
満瑠の仕事上のパートナー。25歳。166cm、53kg。
満瑠と大学在学中に知り合い、以来コンビを組んでいるプロのピアニスト。ボーイッシュで、満瑠とは別方向に派手。
2人とも独身ですが、別に割無い仲というわけではございません。もちろん世間の噂は口さがないもので、その辺は『Intermission』にて。
【東堂塾】
坂本沙良<さかもと さら>……
隼人がバイト講師をしている進学塾『東堂塾』の塾生。154cm、46kg。ツインテール装備のかわいこちゃん。
休日に果物屋でバイトをしているはずだったが、当の果物屋にて虚偽が発覚した。彼女の嘘は、彼女の心の揺らぎは、どこへつながるのか。
木造みやび<きづくり みやび>……
隼人がバイト講師をしている進学塾『東堂塾』の塾生。160cm、51kg。お団子頭の世話好きなおませさん。
【日本史学ゼミ】ミキマキは、【『あおぞら』関係者】の項に記載。
杉木<すぎき>……
隼人やミキマキと同じ日本史学科のゼミ仲間の男子学生。どうにもねじの抜けている言動で他人に笑われるけど憎まれないお人。
今作でも報われないピエロ役をやっていただきます。男友達としては最高です。男友達としては、な。
稚奈<わかな>……
隼人やミキマキと同じ日本史学科のゼミ仲間の女子学生。そんな名前、本文に出てこないって? 委員長の本名です。人当たりの良い仕切り屋さん。
本来は『Part.1』の初稿に出てきてたんです。隼人が理佐とニショクで接触したあと、ゼミで詰問されるシーンで。でも人大杉のため、第2稿から名無しになってました。ここまで進んで、もう今さら人大杉も気にする必要が無くなったので、復活しました。
今作は旅行の幹事として、また、隼人やミキマキの会話の相方として、話を回してもらいます。